日米通算４３６７安打の鈴木一郎(通称イチロー)が学生野球資格回復研修を受講する報道に接した。
あれ程の実績を積んだ人物だから、頭を下げて学生が教えを乞うのが世間常識だろうが、たぶん受講料を支払い、学生として教えを乞うとはお釈迦様でも御存知あるまい。謙虚さの無い時の総理の国民栄誉賞を辞退するのも頷ける。
講師の皆さんは如何なる講義をするべきなのか、思案投首、地獄の苦しみだろう。
平和ボケでチコちゃんに叱られっぱなしの組織人には青天の霹靂、コペルニクス的転回を迫られる。
禅問答の無門関に「百尺竿頭、一歩を進む」なる公案が有る。富士山の頂上を極めたら次は如何するのか？
その答えの一つをイチローが示したのだろう。原点回帰、自分が少年野球に熱中した時代に逆戻り、今度は指導者として野球に打ち込む、悟りの境地だろう。
天才のすることは凡人には伺い知れない。凡人は死ぬまで学生気分なのだろう。
