合意する気があるのかないのか謎のブレクジット | ヤモリのつぶやき

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日々のニュース解説等をつぶやきます......

 イギリスのEU離脱問題が、いつまで経っても全く決着がつかない泥沼状態だ。
 こんな事をしてたらそのまま期限切れになるだけだ。
 しかし、船頭多くして船山に登るという様相を呈しており、みなさん勝手なことを言いまくって全く譲らないというおもしろい状況なのだ。
 ヘタをすると、そのまま期限切れで合意無き離脱を選択→世界経済への打撃の引き金という流れになりかねない。
 むしろ狙ってやってんのか?と思うほどの混乱っぷりに、いささか興味が湧く。

 まずはこんな話から。
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アングル:迫るブレグジット期限、英議会は「一大決戦」へ 2019年2月18日
https://jp.reuters.com/article/brexit-politics-idJPKCN1Q70GV
[ロンドン 15日 ロイター] - 英議会は先月、欧州連合(EU)離脱案に関してメイ首相にEUとの再交渉を求めたが、他のEU加盟国は再交渉に応じようとしていない。
3月29日のブレグジット(英のEU離脱)期日まであと6週間となり、今後の選択肢には合意なき離脱、離脱の延期、離脱撤回も含まれている。
メイ氏は、国内が一致結束していることをEUに示して既に合意した離脱協定の変更を納得させたいと考えていたが、14日に与党・保守党内のユーロ懐疑派と親EU派がともにメイ氏の方針への支持を拒否し、こうした目論見は潰え去った。

以下にこれから予想される重要イベントとその時期を順に記した。

●一大決戦─2月27日
メイ氏は、14日に自らの方針が議会で否決されたにもかかわらず、引き続きEUと離脱協定の再交渉を試みると約束した。

議会が26日までに離脱案を承認できない場合、メイ氏はそれまでの進ちょく状況を議会に報告し、議会は27日に今後の方向性を審議・採決することになる。
何人かの閣僚を含む保守党の一部議員は、これがメイ氏に事態打開を委ねる最後の機会になるとの考えを示唆している。
野党・労働党のイベット・クーパー議員は、この審議を通じて3月13日までに離脱案の承認がない場合、政府に合意なき離脱か離脱延期のどちらかを選ばせる法案成立への支持を得たい構えだ。

●修正離脱協定の採決─2月か3月
メイ氏は、EUと離脱協定修正に合意すればできるだけ速やかに議会に提出すると表明している。以前の離脱案について議会は5日の審議期間を設けたが、今度は採決前にそれほど長い審議があるかどうかは分からない。

●EU首脳会議─3月21─22日
この会議は土壇場で英国とEUが合意する機会になるか、あるいは離脱期限延長を決めて合意なき離脱を回避する最後のチャンスになってもおかしくない。会議が不調で合意への展望がなお見えてこない場合、メイ氏が離脱を延期するか合意なき離脱に踏み切るかを決めなければならなくなる。

●最後の週末─3月23─24日
EU首脳会議で合意の実現可能性が浮上してくれば、担当者はこの週末で最終合意に向けた詰めの作業に従事し、英議会の承認獲得を条件として6月30日まで離脱期限を延長できる。そうした発表は3月24日か25日に行われるだろう。

●最終週─3月25─29日
EUと英国が合意に達したなら、英議会は恐らく3月26日に採決が可能だ。欧州議会もこの週に批准できる。

●離脱期限─3月29日かそれ以降か
メイ氏が3月29日までに離脱案に関する議会の承認を得られない事態になると、合意なき離脱に直面するか、合意を目指す時間を確保するための離脱期限延長を求めざるを得なくなる。EUが延長を受け入れるかどうかは分からない。
労働党のコービン党首など一部の議員は、政府が離脱延期要請を迫られるのは「不可避」であり、それは3月29日までに必要な立法手続きをする十分な時間がないからだと話す。アンドレア・レッドサム下院院内総務は、離脱期限を数週間後ずれさせるべきかもしれないとの見方を示している。

●欧州議会選
欧州議会は5月23─26日の選挙を経て新たな勢力図が生まれる。新議会の開催は7月2日からで、EUが英国の離脱延期の許容限度をこの日とする案が浮上している。
EU側の主張では、英国がそれ以降まで離脱を延期するつもりなら、国内で欧州議会選挙に向けた態勢を整える必要があり、そうしないとEUに残留しているのに英国民から代表を送り出す権利を奪うことになる。EU内では英国が実際に欧州議会選の準備をしないのではないか、または英国で選挙が実施されれば強力なユーロ懐疑派議員が当選してEU批判勢力を増やしてしまうのではないかとの懸念が出ている。

●離脱延期─6月末まで
英国が離脱延期を要請した場合、1つの案として6月30日がEU内で話題にされている。新たな欧州議会が稼働する7月2日より前の最後の日曜日だ。EUの一部には、英国は5月23日までに欧州議会選挙を実施する必要があるため、この日より前に離脱すべきだとの声がある。

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 スケジューリングからすると、3末までに合意が得られなかった場合、延期の可能性もあるものの、経済的には相当な混乱をもたらすだろう。
 おかげで、あっちこっちでこんな話が出まくりだ。
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英国のEU離脱交渉、危険な土壇場勝負へ-合意なしの離脱迫る
Tim Ross、Ian Wishart 2019年2月13日

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2019-02-13/PMV4SY6VDKHU01?srnd=cojp-v2
▶メイ首相、3月下旬のEU首脳会議で譲歩の獲得を狙う
▶危険な戦術で、合意なしの離脱に至る恐れもと保守党議員


 メイ英首相と欧州連合(EU)は、英国のEU離脱で合意ありかなしかを土壇場で決する高リスクのギャンブルへと向かっている。双方の事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。
 関係者によると、英国のEU離脱まであと1週間に迫る3月21日のEU首脳会議で、メイ首相はEU側の譲歩を勝ち取る可能性がある。英国がさらなる妥協を求める場合に備えて、それよりずっと早い時期にEUが譲歩案を示す公算は小さいと、匿名を希望した関係者の1人は語った。
 離脱期限の間際にメイ首相が修正離脱案を議会採決にかけることになれば、英議員らは秩序立った離脱か、混乱を呼ぶ恐れのある合意なしの離脱かの二者択一を強いられる。合意なしの場合、ポンドは最大25%下落するとの予測もある。
 メイ政権の閣僚数人は、経済が大打撃を被る恐れから、首相案に反対している向きも支持に回らざるを得ないだろうとみている。だが、このような戦略は危険過ぎ、やめるべきだと話す政府関係者もいる。
 通常は執行部に忠実なキース・シンプソン保守党議員は、メイ首相が危険な瀬戸際戦術をとっていると指摘し、合意なしのEU離脱は受け入れられないと強調。「首相の狙いは自身の離脱案が受け入れられる可能性を高めるため、離脱直前まで時間を稼ぐというものだ。綱渡りのような行為で、極めて危なっかしい。合意なしの離脱に至る恐れもある」と述べた。

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 色々と対策案は出るんだが、中々まとまらない。
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合意なしブレグジットなら簡易税関手続き導入へ 英政府が方針発表 2019年02月5日
https://www.bbc.com/japanese/47126024

 そして文句だらけ。
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英貿易の6割に混乱、半分で高率関税 合意なきEU離脱 2019.02.14
https://www.cnn.co.jp/business/35132760.html

EU離脱、英下院がメイ氏の交渉方針否決 双方に増す不信感 2/15(金)
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190215-00000011-mai-int
【ロンドン矢野純一】英下院は14日、欧州連合(EU)離脱を巡るメイ首相の交渉方針を賛成258、反対303で否決した。法的拘束力を持たないが、議会をまとめきれないメイ氏に対して英・EU双方で不信感が一層、高まるとみられる。
 与党・保守党の離脱強硬派が、交渉方針に合意なき離脱の拒絶を支持する内容が盛り込まれたことに反発。「合意なき離脱を選択肢から排除すれば、EUとの交渉力が弱まる」として強硬派議員のうち約50人が棄権した。
 下院に提示した交渉方針には、1月29日の下院で可決された修正案を支持すると記載している。同日の下院では、合意なき離脱の拒絶という修正案とともに、英領北アイルランドとアイルランドの国境問題で譲歩を引き出すためEUと協議を継続するという案が可決されていた。
 最大野党・労働党のコービン党首は否決後の下院で「首相は戦略が失敗したことを認めるべきだ」と非難。保守党の残留派議員からも「EUとの今後の協議が困難になる」との声が上がっている。
 下院の結果を受けて、英首相官邸は「3月29日に離脱することを確実にするためEUと交渉を続ける」との声明を発表した。

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メイ英首相、また下院で敗北 ブレグジット交渉方針に反対 2019年02月15日
https://www.bbc.com/japanese/47248331
「国家の危機」「核爆弾だ」=離脱めぐり焦燥感-英・EU 2019年02月17日
https://www.jiji.com/jc/article?k=2019021700278&g=int
【ロンドン時事】英国が欧州連合(EU)を離脱する3月29日まで1カ月余りとなった。しかし、英政府とEUが昨年まとめた離脱案は、議会承認のめどが一向に立たない。政界・経済界は焦燥感を募らせ、「国家の危機だ」「合意なき離脱は核爆弾になる」などと悲痛な声を上げ始めた。
「協議は重大な段階を迎えた」。先月の議会で大差で否決された離脱案の見直しを模索するメイ英首相は12日、EUとの話し合いを続行する意向を表明した。ただ、議会は14日の投票でこれを否決。拘束力のない採決だったため、首相が方針転換を強いられることはないが、求心力を欠いた状態での政権運営は風前のともしびだ。
 メイ首相に有効な交渉カードは残っておらず、EUが譲歩しなければ、社会・経済に混乱をもたらす「合意なき離脱」も辞さないという瀬戸際戦術に終始している。最大野党・労働党のコービン党首は「英国は一世代に一度の大きな危機に直面している」と批判のボルテージを上げる。
 一方、EUは英国への「口撃」を強化。フェルホフスタット欧州議会議員(元ベルギー首相)は、メイ首相の陰で糸を引く英与党・保守党の「ハード・ブレグジット(強硬な離脱)」派を18世紀のフランス革命の政治指導者になぞらえた上で、「彼らは断頭台で生涯を終えた」と警告した。強硬派には「地獄の特別な場所」が待っていると主張したトゥスクEU大統領に続く過激な挑発だ。
 EUの小国マルタのシクルーナ財務相はブルームバーグ・テレビで「合意なき離脱は核爆弾のようなものだ。誰も望んでいない」と訴えた。
 英経済界では、政治の決断力のなさにため息が漏れている。ロンドンの金融街シティーの関係者は「また(貴重な)1日が失われた。砂時計の中を最後の砂粒が滑り落ちていく」と、視界不良のまま問題解決が先送りされ、残り時間が少なくなっていく現状にいら立ちを隠さなかった。(2019/02/17-15:42)

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英野党・労働党、一部議員が離党へ EU離脱巡る対立で=関係筋 2019年2月18日
https://jp.reuters.com/article/britain-eu-labour-idJPKCN1Q70NV
[ロンドン 18日 ロイター] - 関係筋によると、英野党・労働党の一部議員が18日、離党を表明する見通し。英国の欧州連合(EU)離脱に対するコービン党首の姿勢や、反ユダヤ主義を巡る問題が原因という。
離党するのは少数の議員で、5人程度になる可能性がある。コービン党首に対しては、EU離脱の是非を問う2度目の国民投票に向けた運動を開始すべきとの声が強まっていた。
18日の離党を受けて、別の議員も集団で離党する可能性があるという。
コービン党首は、メイ首相が議会で可決できる離脱協定案をEU側との交渉でまとめられなかった場合、まず解散・総選挙を求める姿勢を崩していない。
コービン党首を巡っては、一部の議員から、党内の反ユダヤ主義の動きに十分に対処していないとの批判も出ている。
同党首は、党内に反ユダヤ主義の動きが広がるのを認めたことはないと主張、そうした動きを排除する方針を示している。

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 そしてこういった問題が、さらに危機感を煽る。
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【解説】 日本はイギリスへの信頼を失ったのか ホンダが英工場閉鎖へ
https://www.bbc.com/japanese/features-and-analysis-47288102
英国のEU離脱問題 ロイター
https://jp.reuters.com/news/world/brexit

 どうも、経済的な打撃を食らうリスクを恐れるあまり、案という案は反対、しかし対案はないまま、国民投票をやり直そうとか、EUに交渉し直そうとかという意味のわからない話になっているようだ。
 国民投票の結果で離脱することになって、EU側から離脱条件が出たんだから、イギリス側が内部調整をしなければならないわけだ。
 その内部調整ができないから、振り出しに戻る話になっているという混迷っぷりなのだ。
 そして、メイ首相側が出す案には反対なのに、メイ首相が合意無き離脱を狙っている!という話になっているわけ。
 意味がわからない。
 
 おかげでこんな話になっている。
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EU離脱、暴動備え女王退避へ 英政府計画と報道 2019/2/4
https://this.kiji.is/464933326219150433?c=39546741839462401
【ロンドン共同】英国の欧州連合(EU)離脱問題を巡り、複数の英メディアは3日、英政府がEUとの「合意なき離脱」に伴う市民生活の混乱や暴動といった非常事態に備え、エリザベス女王ら王室関係者をロンドンから秘密の安全な場所へ退避させる計画を立てたと伝えた。
 メイ政権がEUとまとめた離脱合意案は先月の下院採決で、歴史的大差で否決され、このままEUと何の取り決めもなく3月末の離脱期日を迎える恐れが強まっている。
 ただ、サンデー・タイムズ紙などによると、女王らの退避は万一に備えた措置で、英政府筋は計画が実施される事態は「起こりそうもない」とみているという。

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 なんでこんな大袈裟な話になっているかと言うと、下記。
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実はブレグジットこそが安倍政権に大打撃を与える可能性
米中よりも、統計問題よりも…  歳川隆雄 2019.02.02

https://gendai.ismedia.jp/articles/-/59680
以下抜粋
■統計不正より米中問題より実は問題なのは…
それにしても、統計不正調査問題は大きいイノシシではないように見える。通常国会召集後の某日、ある有力閣僚は筆者に「(第1次安倍内閣時代の”消えた年金問題”は)国民が積み立てたカネだ。しかし、(統計不正調査を基にしたものであれ失業保険や労災保険の)給付金は税金なので国民に痛みはない。そこが違う。(政権にとって)深刻なダメージにならないと思う」と語った。

正鵠を射た指摘だとは思う。だが、気分的には「そうですね」と、首肯できない。複雑な気持ちである。

ともあれ、安倍政権の喫緊の課題は経済である。日本経済の先行きに影を差す米中貿易戦争の行方である。1月30~31日、習近平国家主席の最側近である劉鶴副首相がワシントンを訪れて、トランプ政権の対中通商・貿易政策責任者のロバート・ライトハイザー米通代表部(USTR)代表と会談した。

米側が問題視する中国の知的財産侵害など構造問題については一時棚上げとして米中貿易不均衡の解消で合意、交渉決裂は回避できた。さらに劉鶴副首相は春節休み後の2月末に中国・海南島での米中首脳会談を提案、米側は応諾したとされる。日本にとっては明るいニュースである。

ところが、英国の欧州連合(EU)からの離脱(ブレグジット)問題は3月29日の離脱期限が迫る中で、メイ英政権とEUとの再々交渉が難航している。「合意なき離脱」となれば、自動車メーカーなどサプライチェーンの拠点を英国に置く日本企業は多大なダメージを被る。

先述の有力閣僚は、「実は日本にとって米中貿易戦争や日米貿易交渉よりブレグジットの方がはるかに深刻な問題だ」と語っていた。ひょっとすると、こちらが「大きいイノシシ」なのかもしれない。

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 同じようなことは、自動車メーカーだけではなくさまざまな業種で言えることだ。
 先行きの見通せない不安から、大混乱しているわけだ。
 
 それにしても、離脱における経済的マイナスばかりを強調しているんだが、そもそものブレクジットの根幹は、安全保障問題だったはずだ。
 山程押し寄せる移民やEUにおけるドイツの独善的な行動に嫌気が差し、国民投票の末に選んだ道だった。
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イギリスの欧州連合離脱是非を問う国民投票
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%82%AE%E3%83%AA%E3%82%B9%E3%81%AE%E6%AC%A7%E5%B7%9E%E9%80%A3%E5%90%88%E9%9B%A2%E8%84%B1%E6%98%AF%E9%9D%9E%E3%82%92%E5%95%8F%E3%81%86%E5%9B%BD%E6%B0%91%E6%8A%95%E7%A5%A8

 特に、イギリスの国家としての主権や独立性、安全保障などにも問題を及ぼしていたからこその判断だった。
 しかし、今になって経済がー損益がーと言い出すわけだ。
 状況からすれば離脱で正解だから、この流れからすると、巻き返しキャンペーンとしか思えず、その裏になにか思惑があることが想像できる。
 おそらく、日米での政治工作と同じ構造だろう。
 そういった事を跳ね返してきちんと取りまとめできるのか、合意のない離脱を選択肢て世界を大混乱に陥れる引き金にするのかという瀬戸際なのだ。
 世界状況としては、後者でもスッキリするかもしれない。
 膠着しているあらゆるものが動き出すからだ。
 ギリギリで踏ん張っている特亜は、巻き添えで一気に飛んでしまうと思われる。
 無論、当事者たちにとって見ればシャレにならないだろう。
 以下関連。
 ↓2018年は好調のようだったが↓
ドイツの経常黒字、3年連続で世界首位=IFO 2019年2月19日
https://jp.reuters.com/article/germany-economy-trade-surplus-idJPKCN1Q80QE
 ↓先行きは微妙という見方↓
ドイツ経済、少なくとも今年前半は抑制されたペース続く
Piotr Skolimowski 2019年2月19日

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2019-02-18/PN55PX6JTSEF01?srnd=cojp-v2-overseas
▶企業の景況感悪化が企業投資の妨げになる恐れがあると月報
▶堅調な雇用市場と力強い賃金の伸びが個人消費を後押しすると予測

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欧州減速が最大リスク 世界経済に打撃 今年成長率1%前後も 2019.2.19
http://www.sankeibiz.jp/macro/news/190219/mcb1902190935008-n1.htm
 米中貿易戦争は両国経済に大きな損失をもたらすと懸念されているが、実は世界経済の成長における“最大のリスク”は欧州であるとの様相が強まっている。ユーロ圏の2018年12月の鉱工業生産が金融危機以来の大幅なペースで落ち込んだほか、18年10~12月期のユーロ圏の域内総生産(GDP)改定値は前期比0.2%増にとどまっているためだ。域内外から景気への逆風が増し、ユーロ圏の今年の成長率はわずか1%前後へと急低下する恐れがある。

■中核・独仏が不振
 これまで欧州が抱える問題の中心は経済規模の小さいギリシャなどだった。しかし、景気減速に見舞われているのはドイツやフランスなどの中核国だ。ドイツは製造業の不振が長引き、経済見通しが悪化。燃料税引き上げに端を発した抗議運動に悩むフランスも、個人消費が停滞した。両国経済はユーロ圏全体の約半分を占めるだけに、欧州経済は驚くほど急激に勢いを失っている。
 市場関係者の欧州経済の先行きに対する懸念は強まるばかりだ。ロンバード・オディエのチーフ投資ストラテジスト、サルマン・アーメド氏は「私がいま懸念しているのは欧州だ。中国は確かに減速しているが、強力な刺激策が準備されつつある。しかし、欧州では事態が急速に悪化している」と指摘する。また、独アリアンツの副チーフエコノミスト、ルドビク・スブラン氏は「フランスが消費せず、ドイツが製造しなければ、ユーロ圏はひどい苦境に陥る」と危惧する。
 問題はそれだけではない。イタリアの財政運営への懸念が高まる中、同国債利回りは再び上昇し始めており、銀行の健全性には疑問が残る。また、英国の欧州連合(EU)離脱問題は依然、解決していない。
 5月の欧州議会選挙で反EU勢力が議席を増やす懸念もある上、4月末に実施されるスペインの早期総選挙もリスクになりそうだ。

■鉱工業生産0.9%低下
 EU統計局(ユーロスタット)が13日に発表したユーロ圏の昨年12月の鉱工業生産指数(建設除く)は前月比で0.9%低下し、市場予想(0.4%)を大きく上回る落ち込みとなった。前年同月比では4.2%低下、金融危機の余波が残っていた2009年以来の下げ幅を記録した。
 14日に発表された10~12月期のドイツGDPはゼロ成長とリセッション(景気後退)は辛うじて回避したものの、域内随一の経済大国のドイツすら厳しい状況にある。同四半期のユーロ圏のGDP改定値は前期比0.2%増だった。ドイツ銀行のチーフエコノミスト、デイビッド・フォルカーツランダウ氏は「欧州では(経済の)下振れリスクが急上昇している」と分析している。(ブルームバーグ William Horobin、Catherine Bosley)

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 国家安全保障を取るか、経済を取るかといえば、絶対的に前者でないと困る。
 経済を取って国家が無くなるなら意味がない。
 しかし、経済を理由に国家存続問題はなかったことにするのは、欺瞞としか言いようがないのである。
 陰謀渦巻く陰謀好きのグレートブリテンにあって、最終的に何を選択するのか、あと1ヶ月ちょっと楽しみに観察しよう。
 

 了

ガンバレ!日本!!
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