東大国語 過去問解説 第3回 - 東京大学 1989年度 第一問 現代文 | 臨海セミナー 東大プロジェクト 国語科

臨海セミナー 東大プロジェクト 国語科

ふだんの授業・答案添削指導・東大テストゼミ等を通じて生徒に伝えている
東大国語攻略法の一端をここに公開します!

東大国語過去問解説 第3回

東京大学 国語 1989年度 第一問(一) その1 


東大の国語の入試問題は非常によくできていると思います。 

(のっけからエラソーな物言いでスミマセン) 

 

 


私の授業では、毎年このように話しています。 

 

 

 
「東大の国語はやさしい」 
 
けど「難しい」、 
 
だから「面白い」と。 
 
 
 
 
 
 
 
「東大の国語はやさしい」というのは、こういうことです。 
 
・出題される文章は高校の現代文の教科書レベル 
→高校生に問うことを考慮して、非常に抑制のきいた採択が
  されていると思います。 
 ※やみくもに難しい文章を選んで出題しているわけではない、ということです。 
 
・率直な問い 
→おかしなひねり方をする問題はなく、問われたことに的確に
  答えればよいだけ。 
 ※だから、あんまり勉強しなくても出来てしまう子もいます。
   受験生時代の私もそうでした。 
 
 
 
しかし実は、後者のポイントが「難しくて面白い」ことにも
つながります。 
 
 
 
 
 
東大の現代文の設問は「どういうことか」型「なぜか」型
に大別されますが、どちらの型の問いであっても
本文の表現をただ切り取ってつないだだけ
では答が完成しないように
問いが設定されていることが多いのです。 
 
 
本文の論理を追い、問いの要求を読み取り、順を追って考えていけば正解にたどりつけるはずなのですが
 
 
生徒は意外にこれが苦手なようです。 
 
 
 
 
例として、次の問題を見てみましょう。 

東京大学 前期 国語 1989年度 第一問(一)
「農村を流れる水路の醸し出す風景は、一幅の絵画たり得たのであると思われる」 とあるが、なぜ「一幅の絵画たり得た」のか、説明せよ。(解答欄13.7㎝×1行) 

※批評のために必要な最小限度の引用にとどめています。
 問題全体は市販の過去問集などを参照してください。
 
 
 
傍線部に至る論旨を要約すると以下のようになります。 


 
農業用水路は農村の人々の生活上の様々な用途に用いられるものだった 
 
→したがって、人々は用水路の水質や水路の維持に留意し、水路の管理が行き届いていた 
 
→だからこそ、農業用水路が醸し出す風景は、一幅の絵画たり得た 
 
 
 
 
 
これを踏まえて、多くの生徒は次のような答えを書きます。 
 
「用水路が農村の生活に密着しており、よく管理されていたから。」(29字) 
 
 
 
しかし、これでは満点はもらえないでしょう 
 
本文の表現を踏まえられているということで、部分点として1~2点はつくかもしれませんが、 
 
厳しく採点すれば0点の答案です。 

 

 

 

なぜだと思いますか? 

 

 

 

 

 

※続きは近日中に。 

 

 

 

 

 

解答例を知りたい方、自分で作った答案を添削してほしいという方は 

こちらからお問い合わせください。 
※ご質問等の欄で「国語科ブログ見たよ」とお知らせいただけたら幸いです。





東大 東京大学 東大テストゼミ 国語 現代文 古文 漢文 古典 攻略 解答 解説 コツ 勉強法 講義 授業 添削 指導 講師