こんにちは!



コロナウイルス関連、すごいことになっていますね...。


さんざんニュースで報じられていると思いますが、
私が勤める学校も休校になりました。



本当に唐突な発表だったので、
テレビで速報が流れた瞬間は職員室が騒然とし、にわかに現実とは信じられない空気でした。


それから1日も経たないうちに休校が決定し...
できることは全部今日やろう!とバタバタの最終日になりました




学級をきちんと締めることができなかったのは本当に残念です。

残り1ヶ月を後悔なく過ごそう!
と意気込んでいた矢先の出来事でしたね...。


最初はどうなることやらと始まったクラスでしたが、
こどもたちへの思いも強くなり、
いい学級だったなぁとしみじみと感じています。



今後どうなるか展開が全く読めませんが、
時に身を任せて過ごしたいなと思います。















本題に入りまして…

昨年の11月に、
僕が性別ゼロになった理由』というドキュメンタリーが放送されていました。



この先、ネタバレを含みますので、
ご注意ください











母が新聞でこの番組を知ったらしく、録画していました。

というのも、
ドキュメンタリーの主人公が、
女性として生まれたけれど男子生徒として学校に通い、高校の弁論大会で自身の性同一性障害のことについて発表した方でした。

僕も母も、当時の弁論大会のことが新聞で報じられた当時から知っていて、
「あの子が出てるよ!」
この番組のことを教えてくれたのでした。





15歳から9年間という大変長い撮影期間だったのですが、
その間に、ホルモン注射、胸オペ、子宮卵巣摘出手術、戸籍の性別変更…と女性から男性へと様々な変化があります。


その間、本やその他のテレビ番組にも出演なさっていた方なので、
戸籍変更を終えた何年か前までのことは知っていました。



今回のドキュメンタリーは、
その後も取材されていたので、「今現在はどのように生きているのかな?」と、とても興味をもっていました。





ここから先は、
今回の番組で初めて知った主人公の姿です。



法的に男性になってから3年後、
男性でもなく女性でもない性別がない状態と感じており、
名前も再び変え、女性ホルモン剤を飲んで生活をしていました。



番組の最後に、
「今までの治療に後悔はなく、今の自分が好き」
と語っていましたが、
私の中で衝撃で、誠に勝手ながらショックを受けている自分がいました。



学校に男子生徒として通い始めた自分を鼓舞してくれた存在であったために、
男性扱いを「これもちょっと違うな」と語っている姿になんとなく戸惑ってしまいました。





「自分のアイデンティティも変わるかもしれない」
という一種の恐怖もあるのかもしれません。



女としてしっくりこない、男として生きよう
となって、
でも、男でもちょっと違う

と感じることは、
私にとっては絶望に近く感じます。



男性としての生活を始める時も、
男として馴染めるかどうかが一番の心配でした。


いざ始めてみれば
思ったよりも違和感なく生活できているし、
“結果オーライ”みたいな感覚です。




他人の人生に感想を抱くことなど大変失礼なことなのは百も承知なのですが、
この番組を見て、
胸がざわざわとするような思いを抱えていました。





その後、12月に
NHK総合「ストーリーズ」
性別“ゼロ”~本当の自分を探して~
というタイトルで、地上波でも放送されました。









そして、今年に入って、
この番組の基になった映画を見ることができました!

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空と、木の実と。

というタイトルだったのですが、

現在は、
ぼくが性別ゼロに戻るとき~空と木の実の9年間~

に変更されたそうです。



公式ホームページは、こちらです↓






先にテレビ番組のことに触れてしまいましたが、
この映画が作成されてから、短く編集され、先ほどの2つのテレビ番組が出来上がったという経緯があります。





テレビ番組は、BS版が約50分、地上波版が約30分だったのですが、
映画は84分。

その分、映画の方がより丁寧に描かれていました。







実は、この映画には、
主人公以外にも、何人かの登場人物がいます。



その中でも私が特に衝撃を受けたのは、
現在96歳で、70歳頃から性別移行を始めた方でした。


この年齢を聞いただけでも衝撃ですよね


半世紀以上を男性として生きていましたが、
78歳で性別適合手術を受け、現在は女性として過ごしています。


その方は、戦争も経験し、
生きている時代がまるで違いました。


本当に長い間違和感を隠し続け、
それでも「自分らしく生きたい」と願い、
実現した姿には思わず涙ぐんでしまいました。







さらに、私は見に行った上映会は、
主人公と監督によるトークショー付きで、
上映後に、裏話や映画で描かれていなかったエピソードを聞くことができました。




主人公や監督が語る言葉を聞いて、
テレビ番組を見た時に抱いた自分勝手なモヤモヤはなくなりました。



一つに、治療と自身の身体に対する考え方があります。

もし、Xジェンダーを当時の自分が知っていたとしても
身体的な治療はしていたと思う。

治療した今の自分が自分だと感じる。

と語っていました。



私は身体への違和感もありましたが、
どちらかと言えば、
ホルモン注射は「男性として見られたい」という社会的な見られ方の理由で始めた気がします。

一方、主人公は、SRSを受ける時も、
「戸籍を男にしたいという思いもあったけど、子宮や卵巣は自分の体にあるべきものでない」
という身体への違和感が一番の理由だったそうです。


身体的な違和感と、どういう性を自認するか、そしてどう表現するか
は別問題なのかもと感じました。





放送されたテレビ番組を見て、
「治療を早まったのではないか」
「無理やり納得してるように見える」
「人に左右されすぎ」
という意見もあったそうです。



たしかに、テレビ番組や映画の切り取り方だとそう思ってしまうのも共感します。


しかし、主人公が語る言葉を聞いて、
それらは違うのかなと感じました。



何より、
それまでの自分を否定せず、
前向きに生きているのを感じたからかなと思います。



男性として生きてもしっくりこない時の絶望は、私の勝手な妄想であって、
自分の居心地のいい場所を見つけられたら、それが一番幸せなことだろうと思いました。





今の自分が好き、
と言っていた主人公は、かっこよかったです。

“性別ゼロ”でも不自由なく生きられる社会になればいいなぁと思いました。






この映画は、
5月22日~ 東京UPLINK渋谷にて公開され、
その後全国順次公開されるそうです!


気になった方は、
ぜひご覧になって、感想を聞かせてもらえたらなと思います!



<追記>2020/7/18

昨今の社会状況を踏まえ、公開日が延期されていましたが、
7月24日~ 東京のUPLINK渋谷にて公開が決定したそうです!

詳しくは、UPLINK渋谷のホームページをご確認ください。















ブログタイトルに未だ「高校生」と入っている私も、
24回目の誕生日を迎えました。



誕生日そのものへの純粋な喜びはなくなりましたが、
周りに祝ってもらえる嬉しさは変わりありません。



現在は離れて生活している兄からも、LINEでプレゼントが届きました。


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「年男だね!」

というコメント付き。




家では、あまり性別関係なく過ごしているので、
改めてこういう風に言われると嬉しくなりますね。



年男であると同時に、厄年でもあるので、
今年1年、より一層丁寧に生きていきたいなと思います。





また更新します!

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。


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