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AB’S は、ギターに、元SHOGUNの 芳野藤丸 さんとスタジオ・ミュージシャンの 松下 誠 さん、
キーボードと作詞で、元PARACHUTEの 安藤芳彦 さん、そして、リズムを担うのは、元スペクトラムの二人、
ベースの 渡辺直樹 さんとドラムの 岡本郭男 さんという布陣で1982年に結成されました。

1983年にデビュー・アルバム 『AB’S』 を、1984年には、ロンドン録音の 『AB’S 2』 を、
さらに1985年には、再びロンドン録音の 『AB’S 3』 をリリースしますが、その後。解散します。

また、1988年には、オリジナル・メンバー、芳野藤丸さんと新人3人を加えて 『AB’S 4』 を発表します。
すぐに解散してしまうんですが、2003年には、オリジナル・メンバーで活動を再開し、
2005年には 『Crossover Japan‘05』 に出演しています。バンドは今も存続しているようです。


abs01


では、今回チョイスした曲のご紹介です。
1曲目は、1984年のセカンド・アルバムのトップを飾った 「Destination」 です。
AB’Sの特徴であるクールで、アーバンで、ハードで、アダルトで、タイトで、ポップで、ファンキーでと、
あらゆる要素を含んだ、彼らの代表曲と呼んでいい超カッコいいキラーチューンです。

次にお聴き頂くのは、デビュー・アルバムから、「Fill the Sail」 (1983年)です。
AB’Sのレパートリーの中でも、特にポップな曲だといえます。ヴォーカルにも演奏にも大人の余裕が感じられます。
さわやかコーラスが、これまでの日本のバンドとは一線を画しているような気がします。

また、ギターのカッティングやベースのスラップ・ショットだけに集中して聴くのも楽しいですよ。
ていうか、ひとつの楽器だけを追いかけて聴いても耐えうるテクニックがあるということでしょう。すばらしい!

■Album Jacket 1〜3
1111


最後は、サード・アルバムから 「Borderline」 (1985年)です。歌詞はすべて Gregory Starr の書いた英語詞です。
分厚いコーラスが特徴のハード&クールな1曲です。作曲は、ベースの渡辺直樹さんです。
とても魅力的な曲で、いろんなジャンルのエッセンスが感じられます。

迫力のあるコーラスは、変な表現になりますが、ドゥービー・ブラザースにファンキーなリズムを足した感じでしょうか。
これまでより、コーラスのハーモニーをかなり前面に出した曲だと思います。
尚、このアルバム録音時には、松下 誠さんは脱退していたので参加していません。


AB'S MEMBER5 (4)


1980年代の日本でのJ-POP、あるいはシティ・ポップは、ある意味頂点に達していたのではないかと思います。
このアルバムもそうですが、この時代に録音技術が飛躍的に向上したように思います。
E・ギターのカッティングの歯切れの良さや、A・ギターのアルペジオにおける1音1音の分離の良さ、
さらにはベースのスラップショットのバネのような弾力性など、クリアーで力強い音になっていると思います。

現在、世界中の音楽ファンが、80年代の日本の音楽に興味を持っており、2017年7月にYouTubeにUPされた、
竹内まりやさんの 「Plastic Love」 が、今日の時点で再生回数 2,100万 を超えています。
また、大貫妙子さんや、日本でもコアなファンにしか知られていなかった 間宮貴子 さんなどが注目されていました。

そんな1980年代に輝きを放ったAB’Sは、もっと評価されて良いバンドだったと思います。
さあ!それでは、演奏も録音も、今聴いてもぞくぞくするぐらいスリリングなAB’Sサウンドを3曲続けてどうぞ!!


■『Destination/AB'S』(1984年)





■『Fill the Sail/AB'S』(1983年)





■『Borderline/AB'S』(1985年)



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