こいつが行きます | 防浪堤は壊れても ~たろうの海から~

防浪堤は壊れても ~たろうの海から~

「防浪提に抱かれて磯の香りも生き生きと」
田老一小校歌の歌い出しです
津波が来ても二重の防浪提が守ってくれると思っていました
津波はその防浪提までも破壊して、ふるさとを壊滅さた
それでも、やっぱり海は麗しいし、川は清い

 田老でも数年前までガゴメを生産してました

 ものすごーくネバネバするコンブの仲間です

 フコイダンたっぷり、健康に良いと評判の

 

 生産を開始した当初は品薄で価格も良く、けっこうな量を生産していたのですが、値段は良くても収量がコンブより大分少なくて

 結局はコンブの方がお金になるということで、養殖する人がいなくなりました

 

 先日、加工場の工場長が

 「またガゴメできねえかな?」

 「種苗はできますけど、収量が少ないですからねえ。手間に会うだけの価格を出せばやる人もいるでしょうけど」

 「新製品を出してえんだ。ガゴメを使った製品。トロロ昆布とか」

 「ガゴメのトロロはいいですねえ。ヌルヌルが強くて美味いですよねえ。でも、高く買えます?」

 「まあ、なんとか折り合いの付くぐらいの値段は出すから」

 

 ガゴメはそもそも子嚢斑(種を出す部分ですね)の形成が遅いのに、今年はさらに遅れているとか

 種苗になってからの成長もコンブより大分遅いので、早く種を出さないと収量が少ない

 

 じゃあ

 ってことで、ガゴメを入手して強引に成熟させて早い時期に沖出しして収量を獲ってやろうと

 

 これ↓

 右側の方が色が違うでしょ。ここが子嚢斑といって種を出す場所です

 

 先日、別件で海藻類の博士がやって来た折、ガゴメを強制的に成熟させてるって言ったら

 「ガゴメを成熟誘導して種苗を採るなんて聞いたことがないです。ぜひ見てみたい」

 っていうんで、見てもらったら

 「さすがですね、もう子嚢斑が出てますものね。北海道より大分早く沖出しできますね。」

 

 「えっ?」

 ハハッ、子嚢斑が出てたの知らなかった(汗)

 

 (早ければ)来年の夏頃には田老産ガゴメのトロロ昆布製品が登場しますよ~

 まあ、誰か養殖してくれればですけど・・・

 

 


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