読む日々

テーマばらばらの読書日記

愛するということ

2019-07-17 | 小説・現代
小池真理子「愛するということ」



息子への愛情の掛け方がよくわからなくなったとき、知り合いがフロムの本を読んでいて、親子愛についても書いてある、みたいな事を言うので検索していたら、同名の小説発見。

最近、小池真理子さん、読んでないわぁと思い、ついでにポチっちゃった。


最近お勉強みたいな本ばかり読んでいたので新鮮。
これ以上ない、ってほど愛した男が他の女に走り捨てられ、喪失を乗り越えて成長するヒロインを描いた本。

ヒロインを側から見てると痛々しいなぁと思うけど、我が身に置き換えると胸が痛い。

あ、どっちにしても痛いのか。

恋とか愛とか、脳が作り出す魔法なんだろうな、と思いつつ、相手を好きだと思ってしまったら意思で乗り越えることはできないんだよね。

条件付きの物なら、その条件が消え去れば止められるのかもしれないけど、まさか、と思う相手に心を奪われてしまっても、奪われてしまったらもうどうしようもない。

サクサク読めるけどどこか重苦しくて、スッキリはしないけどヒロインと一緒に苦悩を味わった後はどこか清々しい。

そんな一冊でした。

満足度90

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