A Challenge To Fate

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【私のB級サイケ完全コレクション#9】Bの最後から2番目~Bruce Mackay/Bubble Gum Machine/Bubble Puppy/Buffalo Springfield etc.

2020年07月10日 01時05分48秒 | 素晴らしき変態音楽


Bもいよいよ終わりに近づいてきた。ここまで来て、あれ?The Byrdがない、とかBuffalo Springfieldの1st持ってなかったっけ?という自問自答が、俺の頭の中で繰り返されている。筆者がサイケ・レコード集めに精を入れ始めた80年代半ばからCDが台頭し始め、特にメジャー・レーベルの主要カタログが次々CD化されたのである。だからバーズをはじめドアーズやデッドはほとんどがCDで所有している。だから必然的にレコード・コレクションはB級サイケばかりになった。B級サイケの墓場を掘り起こす作業はとても楽しい。

●Bruce Mackay / Bruce Mackay

1967 / US: ORO ‎– ORO-1 / 2016.4.1 New York Academy Records Annex $15.00

カナダ出身のシンガーソングライター、ブルース・マッケイがESP傘下のOROレーベルから67年にリリースしたソロ・アルバム。Discogsによれば66年にカナダで『Is』というデビュー・アルバムを出しているらしい。寂れた砂浜のジャケ、裸足でレンガに座るアーティスト写真から、孤独なアシッドフォークを想像したら、意外に熱のこもった声を張り上げるタイプのシンガーだった。フルートやハープシコードのヘヴンリーなバッキングも一緒に盛り上がる展開は、スコット・ウォーカーを思わせる。Warren Smith (ds)、Chuck Raney (b)といったジャズ・ミュージシャンやFugs、Holy Modal RoundersのLee Crabtree (org)が参加。

Bruce MacKay - This Song About The Railroad Shack (1967)



●The Bubble Gum Machine / The Bubble Gum Machine

1968 / US: Senate Record Corp. ‎– S-21002 / 1994.4.30 New Orleans Record Ron's $12.00

名前と派手なジャケから流行に便乗した安上りのバブルガム・ポップかと思ったら、意外や意外、とても良質なフィメール・ヴォーカル・ソフトロックだった。メンバーはVicki Spencer (vo), Billy Spencer (vo), Danny Spencer (ds), George Peel (b), Danny Evans (key) 。音楽一家に育ったスペンサー3姉弟を中心とするファミリー・グループの唯一のアルバム。ビートルズ、ビージーズ、バッファロー・スプリングフィールドなどのカヴァーも収録。オルガンやギターが所々でサイケ味たっぷりのプレイを展開する。B-2 You Make Everything Rightのトレモロギターなど。B-5 SGT. Peppersのガレージロック・カヴァーも最高。
http://thebubblegummachine.com/index.html

Bubble Gum Machine - I Wonder



●Bubble Puppy / A Gathering Of Promises

1969/ UK reissue 1988: Decal ‎– LIK 33 / 1988.7.12 渋谷Mothers ¥1,980

1966年テキサス州サン・アントニオにて結成。メンバーはRod Prince (g, vo), Roy Cox (b, vo), Todd Potter (g, vo), David Fore (ds)。13th Floor Elevators、Red Krayolaを擁するInternational Artistsレーベルからリリースしたデビュー・アルバム。迫力のツイン・ギターと幻想的なヴォーカルで、これぞ最良のハード・サイケ!と言える作品。しかしInternational Artistsと揉めて移籍。バンド名をDamianに改めて71年に2ndアルバムをリリースするも72年に解散。84年に再結成、現在も活動している。
https://bubblepuppy.com/home

Bubble Puppy - Todd's Tune



●Buckwheat / Pure Buckwheat Honey

1969 / US: Super K ‎– SKS 6004 / 1987.6.24 蒲田えとせとら パートIII ¥1,300

テキサス州ヒューストンのバンドThe Cloudsを前身として、Timothy Harrison Dulaine (vo,g,key), Charlie Bell (vo, b), John Govro (vo, g), Danny Casey (ds)の4人で68年にニューヨークで結成。69年にブッダ・レコード傘下のSuper Kからリリースした唯一のアルバム。モンキーズ風のポップ、ビートルズ『サージェント・ペパーズ』風のノスタルジア、メリーゴーランドのようなボードビルなど、カラフルなサウンドが満載。郷愁のあるジャケを含めお気に入り盤だが、サイケというよりトッド・ラングレンやアレックス・チルトンに通じるハイクオリティのパワーポップである。

Buckwheat Pure Buckwheat Honey

【私のB級サイケ蒐集癖】第6夜<愛しのジャケ買い編>バックウィート/ザ・ニュー・ミックス


●Buffalo Springfield ‎/ Buffalo Springfield Again

1967 / US reissue: ATCO Records ‎– SD 33-226 / 1987.4.25 下北沢レコファン ¥850

66年4月に結成されたアメリカン・サイケを代表するバンドのひとつ。メンバーは、Stephen Stills (vo, g, key), Neil Young (vo, g), Richie Furay (vo, g), Bruce Palmer (b), Dewey Martin (vo, ds)。66年のデビュー作『Buffalo Springfield』に続く2ndアルバム。さすがA級サイケは凄い!と唸らせる高水準のサウンド・プロデュース。A-1. Mr. Soulの逆回転ギターの効果的な挿入が凄い。カントリー風味もあり、その後のメンバーの成り行きがうかがえる。ジャケ裏のサンクス・リストは、Nurse With Woundの通称「NWWリスト」のサイケ~カントリー版「BSFリスト」と呼ばれたことはほとんどなく残念。

Bluebird



●Buffy Sainte-Marie / Illuminations

1969 / US: Vanguard ‎– VSD-79300 / 1986.2.28 池袋サンレコ社 ¥800

1941年生まれのネイティヴアメリカン系カナダ人シンガーソングライター、バフィ・セント・メリーの6thアルバム。素朴なアコギの弾き語りでフォーク・ムーヴメントの代表として知られるバフィが、エレクトロニクスとロック・サウンドを大胆に取り入れた意欲作。彼女の声を電子変調したエフェクトによるA1.God is alive, magic is afootは面白いが、大半の曲は基本フォークロックにちょっとだけエレクトロを塗した感じで、昔聴いたときはピンと来なかった。しかし現代音楽・電子音楽にどっぷりハマった今聴くと、60年代にポップと現音の融合を目指した先進性に感服する。A-4. Adamの多彩なバックサウンド、B-6. Poppiesのアンビエント・ヴォイスが素晴らしい。

Buffy Sainte-Marie - Poppies (COMPLETE)



●The Butterfield Blues Band / East West

1966 / UK reissue 1987: Edsel Records ‎– ED 212 / 1987.6.23 渋谷Disc Port西武 ¥1,580

シカゴ生まれのハーモニカ奏者ポール・バターフィールドが63年に結成したブルースバンドの66年の2ndアルバム。メンバーはPaul Butterfield (vo, hca), Mike Bloomfield (g), Elvin Bishop (g), Jerome Arnold (b), Billy Davenport (ds), Mark Naftalin (p, org)。基本はドブルースなのだが、白人がブルースをやること自体がラジカルとされ、また長時間のアドリブ合戦はサイケデリック・シーンで重宝された。本作ではA-5. Work Bluesのハーモニカ、ギター×2、キーボードのインプロヴィゼーションが聴きもの。またB-4. East-Westは13分に渡るラガロック。インド音楽の旋律で奏でるインプロヴィゼーションは、グレイトフル・デッド、クイックシルヴァー・メッセンジャー・サーヴィス、ジャニス・ジョプリンなどに影響を与えた。

Mary, Mary


Bの項
そろそろ終わりに
なるかしら
 

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