A Challenge To Fate

私の好きな一風変わった音楽を中心に徒然に綴ったページです。地下文化好きな方は見てやって下さいm(_ _)m  

【5月25日誕生日のふたりのアーティスト配信動画観戦記】サン・ラ・アーケストラ(マーシャル・アレン)/バラナンブ(山崎怠雅)

2020年05月26日 01時44分29秒 | ネコ動画


2020年5月25日コロナウィルス感染防止のための緊急事態宣言が全国で解除されることが発表になった。まだ第二派感染が起こる危険があるだけでなく、ライヴハウスの自粛要請が解除される見込みはかなり先になりそうなので、決して喜んだり安堵したりする気分ではない。しかしながら、そんな5月25日に誕生日を迎える二人のマイ・フェイヴァリット・アーティストが奇しくも揃って前日に配信したライヴ動画を観たら、引きこもりも解除も関係なしにオレのコロロはウキウキモードで舞い上がった。ひとりは90代のアメリカのジャズ・ミュージシャン、マーシャル・アレン。もう一人は40代の日本のサイケデリック・ロッカー、山崎怠雅。タイプの異なる二人だが、音楽の歓びと安堵感を伝えるパワーは世界一。これこそ音楽の力である。

●バラナンブ


バラナンブ × 四谷Outbreak! 配信ライブ‬
2020 ‪5/24(日) 19時~ 
ライヴハウス・四谷アウトブレイク無観客ライブ、映像配信。チケット500円



藤井政英(Vo,G)、南部輝久(Dr)、山崎怠雅(B,Cho)からなるヘヴィ・サイケデリック・ロックバンド。昨年夏に1stCD『ファズ、光線、花』をリリース。日本のロックの妖しさを現代に継承するスタイルは音楽面だけでなく、ヘア、メイク、ファッションも徹底している。初めて観た時は時代錯誤感がマニア心をくすぐったが、3年経ってみてレトロ感よりも現在進行形のロックバンドのリアリズムが輝きを増している。ロックンロール誕生から70年近く経ったが、語源である「卑猥」「バカ騒ぎ」「妖しさ」をそのままに継承するバラナンブは間違いなく「正統派」である。
真っ赤なバラの花束を飾ったライヴ配信は恐ろしいほどの高音質でファズギターとヘヴィなビートと泣きのヴォーカルが生々しく迫るエモーショナルなパフォーマンスだった。



‪1.孤独の創造‬
‪2.箱よ‬
‪3.サテツ‬
‪4.漂泊‬
‪5.フェザージャニュアリー‬




●サン・ラ・アーケストラ


Celebrate Sun Ra & Marshall Allen's Earth Arrival Days
5月24日(日)~26日(火)
ドネーション
The Sun Ra Arkestra Under the Direction of Marshall Allen | Sounds of Justice
March 4 at The Town Hall



サン・ラ・アーケストラとニューヨークの前衛芸術団体アーツ・フォー・アートの支援オンライン・イベント。5月22日生まれの故・サン・ラ亡きあと5月25日に96歳の誕生日を迎えるマーシャル・アレンの指揮の元、世界中で公演活動を続けるフリージャズ・オーケストラ、サン・ラ・アーケストラが、コロナウィルス感染爆発直前の3月1日にニューヨークのタウン・ホールで開催されたアーツ・フォー・アート主催イベント「サウンド・オブ・ジャスティス」でのライヴ全編の動画を限定公開。さらに誕生日前夜5月24日夜にはZOOMによるマーシャル・アレンとのチャット・インタビューも行われた(日本時間早朝のため観れず残念)。



ハープと弦楽2名を含む18人編成のアーケストラを飄々と指揮するマーシャル・アレンは、大柄の女性ヴォーカル、タラ・ミドルトンと並ぶと対比が面白い。それにしてもアーケストラのメンバーの異様な風体に改めて驚く。6~70年代ニューヨークのロフトジャズ・シーンのヒッピーや芸術家崩れのブラック・カルチャーを思わせるスタイルは、地なのか装いなのか?現代のブラック系の若者はジャズよりもラップ・ヒップホップに惹かれる傾向が強いと言われて久しいが、アーケストラのメンバーになろうとする若者は多いのだろうか?いずれも高度な演奏テクニックを持ちながら、サン・ラの誇大妄想的な音楽をマーシャル・アレンの気紛れ(に見える)ディレクションに従って演奏する気持ちはどうなのだろうか。作曲と即興の境目のない自由空間の音楽に酔いながら、そんなことを考えていた。



The Sun Ra Akestra at Sounds of Justice:
Music & Lyrics by Sun Ra
Marshall Allen - director, arranger, alto sax, flute
Tara Middleton - vocals
D. Hotep - guitar
Melanie Dyer - viola
Gwen Laster - violin
Nina Bogomas - harp
Knoel Scott - vocals, saxes
Robert Landham - alto sax
James Stewart - tenor sax
Michael Ray - trumpet
Dave Davis - trombone
Emmett McDonald - trombone
Robert Stringer - trombone
Vincent Chancey - french horn
Elson Nascimento - percussion, surdo
Ron McBee - percussion
Tyler Mitchell - bass
Wayne A. Smith - drums
Marvin Bugalu Smith - drums

Guest visual artist: William Mazza - live painting & video



ニューヨーク生まれのヴィジュアル・アーティストWilliam Mazzaのライヴ・ペインティングが動画では全貌がわからなかったのが仕方がないとはいえ残念。やはり生でライヴを観たいものだ。音楽を体験できる場を解放することが何よりも緊急である。

誕生日
配信ライヴと
太陽と薔薇

サン・ラ / 太陽の薔薇色のマンション
Sun Ra - The Rose Hue Mansions of the Sun


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