こんにちは Minori です。
ロックダウンに突入して
1週間がたとうとしています。
残念ながら今のところ
ロックダウンの効果は
出ていないようで、
相変わらず感染拡大に
歯止めがかかりません。
やれることが
限られている中、
楽しみの一つが、
3人で行くお散歩。
昨晩も夕食後に
ローラの散歩に3人で
出かけ ました。
昨日は空気がきれい だった ので、
星がたくさん見え ました。
このように、昨日、一昨日
去年など、過去を振り返って
過去の出来事について人に
話したり、書いたりする場合、
過去形 を使って表現します。
もちろん、イタリア語も
例外なく過去のことは
過去形 で表現します。
ただ、私たちを悩ますのは、
イタリア語の過去形には、
近過去 だの 半過去 だの
大過去 だの 遠過去 だの
いろいろ種類があること。
過去形に種類があるなんて、
今まで考えもしなかったのに、
イタリア語を話す際には、
いちいち使い分けなきゃいけない
なんて、なんと面倒な
ことでしょう。
日本語にない概念を覚える
わけですから、分からなくて当然、
と開き直りつつも、その違いを
知りたい欲望に駆られます。
というわけで前回から
近過去と半過去の違いについて
考えているのですが。
前回取り上げた3つの文。
昨日は一日中家に いた。
昨日は一日中風が吹い ていた。
昨日は一日中家で寝 ていた。
この3つの文章をイタリア語に
する場合、今までなんとなく
こうなんじゃないのと
思っていた、
〜しました
なら 近過去、
〜していました
なら 半過去
の判断基準。
この基準に合わせて作文すると
先ほどの3つの文章は、
〜いた、〜ていた ですから、
半過去 を使って作文するという
ことになるのですが、これが
実は間違いで、この3つの文章は
全て 近過去 を使って
作文しなくてはいけないんだよ、
というのが、前回のブログの
内容でした。
え?どうして?
だって 一日中ずうっと
なんだから、
半過去なんじゃないの
だって、継続してた過去の動作や
過去の状態じゃないっ!
なるほど、おっしゃる通り。
ではなぜ先ほどの3つの文は、
近過去じゃないとだめなのか。
それはひとまず置いておいて。
なんだよ .... 。
その前に、近過去 とはなんぞや、
どんな過去時制なんだい?
半過去 とはなんぞや、
いつ使うんだい?ってとこを
それぞれ改めて考えたいと
思います。
イタリア語で近過去は、
Il passato prossimo。
passato は 過去時制、過去形。
prossimo は (時間・場所が)
とても近い、すぐそばの、
間もないという意味です。
文字通りの意味は、
すぐそばの過去。
日本語名は 近過去 で、
これも 近い過去 。
では、何に とても近いのか、
何の すぐそばなのか ...。
それは 現在 に近い、
現在 のすぐそば、です。
現在に近い過去 ってのは、
一体どんな過去なのかってのも
気になりますが、イタリア人は
過去 を 現在に近い過去 と、
現在から遠く離れた過去
とに 区別 して話してるってこと
ですよねえ。
この感覚を肌で感じることが
できれば、自然と使い分けが
できるってものです。
では、現在に近い過去、
近過去 とはどんな過去時制
なのかを考えていきます。
この本を参考にいたしました。
近過去の定義 です。
近過去 は 過去 に
終結 決着 concluso した、
出来事 evento を話すのに
使われる。
ここ肝心です。
過去 に 終わってる ってとこ。
過去形なんだから、
過去に終わってるなんて、
あったり前田のクラッカー!
古っ ..... 。
いえいえ、これが後から、
意味を持ってくるんです。
では、定義に戻ります。
具体的に見ていきます。
azione 行動 の
conclusione
結果、結末、結論、帰結
Le vacanze sono state
molto belle.
ヴァカンスはとても良かった。
Abbiamo mangiato bene
in quel ristorante.
私たちはあのレストランで
おいしい食事をした。
recente 最近の
un'azione ある行動
appena や già や
non .... ancora などと。
Hai già preso il caffè?
もうコーヒー飲んだ?
Abbiamo appena finito
di lavorare.
私たちは今仕事を終えた
ところだ。
Non sono ancora arrivati.
彼らはまだ到着してない。
in una data precisa
特定の日に avvenuto 起こった
un fatto 出来事、事件、事実
Nel 1998 è nata mia figlia.
1998年に娘が生まれた。
azione 行動 の inizio 始まりと
fine 終わりに focus 焦点を当てる
Oggi ho lavorato
dalle 9:00 alle 15:00
今日9時から15時まで働いた。
Siamo stanchi perchè
abbiamo lavorato
tutto il giorno.
一日中働いたので、僕たちは
疲れている。
Finita l'università, ho lavorato
per cinque mesi in un bar.
卒業後、バールで5ヶ月間
働いた。
recente 最近の
azione 行動が
sul presente 現在に及ぼす
effetto 影響 、結果
この定義の説明ですが、
とても興味深い解説が
ありました。
近過去は un'azione che
lascia delle tracce
痕跡を残す行動 を明示する
ために使用される、と。
ちょっと分かりにくいか ...。
これでどうでしょう。
現在にその 痕跡 が残っている
過去に起きた出来事、あるいは、
過去に起こした行動を明示する。
つまり、近過去で表す過去は、
現在と無関係な過去ではない、
現在と関係のある過去
だというわけです。
話し手、書き手側からの
psicologico 心理的な
emotivo 感情的な
coinvolgimento 関与により
近過去で表された過去は
現在と legami つながり がある。
と説明してます。
つまり、現在と関係のある
現在にその痕跡が残っている
過去だから、あえて、
話し手は近過去を使うわけです。
現在にその痕跡が
残っている というのは
今までの esperienza
経験、体験 です。
一度経験、体験、してしまうと、
経験する前の自分には決して
戻れません。
経験する前の自分と、
経験した後の自分は違う人間です。
それが 現在に痕跡を残す ,
過去とつながっている現在って
ことなんじゃないでしょうか。
これが、Il passato
prossimo 近過去 、
現在に近い過去 の感覚?
例えば ... 。
Finita l'università, ho lavorato
per cinque mesi in un bar.
卒業後、バールで5ヶ月間
働いた。
話し手には5ヶ月間バールで
働いた経験(痕跡) が残っています。
バールで働いたことのない話し手は
存在しません。
Ho conosciuto Lisa
all'università.
私はリサと大学で知り合った。
そして、今でもリサと
知り合いである。
Chi ha rotto questi piatti?
誰がこのお皿を割ったの?
ここには既に割れてしまった
お皿が残っている。
まさに過去に起きた出来事の
痕跡です。
consecutivo 連続的な
azione 行動、アクション
Stamattina ho aperto le finestre
e ho acceso la luce. Poi ho preso
il caffè e ho mangiato una brioche.
今朝、窓を開けて、電気をつけて、
コーヒーを飲んで、ブリオッシュ
を食べた。
いかがですか?
近過去の感覚が肌で
感じとっていただけたでしょうか。
今回は長い説明でしたね。
ここまで読んでくださった方に
感謝申し上げます。
次回は半過去の定義を
考えてみたいと思います。
今回参考にした本。
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