細田暁の日々の思い

土木工学の研究者・大学教員のブログです。

週5回

2020-07-01 08:25:19 | 人生論

7月になりました。私のブログの読者から、「ブログで刺激を受けている身としては最近少し寂しく感じております」という言葉をいただきました。最近、著しく更新頻度が下がっており、私自身もいろいろと悩んだり、また以前に比べると活力にあふれた生活を過ごしていない、ことが大きな理由かと思います。

先週から長女(高校1年生)の分散登校が終わって、フルの登校が始まりました。それはすなわち、週5回のお弁当、も意味します。現在の我が家では、お弁当を作るのは私の担当になっていて、先週から毎朝のお弁当つくりが始まり、今朝で8個となりました。

フランス滞在中は合計で100回のお弁当を作りましたし、コロナ以前もお弁当作りは基本的に私の役割でした。しかし、コロナ以前は私の母が毎週、一泊でサポートに来てくれていたり、出張も多かったので、週5回連続のお弁当作りはほとんど経験していなかったかと思います。

いよいよ週5が始まる前は、ややプレッシャーでしたが、今週はすでに2週目。人間は、真っただ中に置かれると、それが当たり前になってしまう、慣れる生き物です。今朝はサンドイッチでしたが、週の半ばに一度サンドイッチを入れて、木曜日には簡単弁当。少しリズムを作ったり、手抜きではないのだけど楽をする日も入れたりすると、自分自身も過度な負担に感じないし、楽しくなったりします。

サンドイッチは、卵サンド、ハムチーズサンド(トースターで焼く)、きゅうりチーズサンド、ツナサンド、です。パンの下味にバター、マスタード、マヨネーズなどを適宜塗ります。今日は入れ物に少しスペースがあったので、プチトマトも。別の小さなタッパーにフルーツのデザートも。

サンドイッチの翌日の簡単弁当も、簡単ではありますが、おいしいおにぎりを複数と、ソーセージや塩鮭、ブロッコリなどを、いつもの長女のお弁当箱ではなく、小さめのタッパーなどに詰める。お弁当箱を毎日洗うのも、長女や私にもやや負担だったりするので、楽な日を設けておく、というのも工夫の一つです。

コロナによる自粛期間が始まった後、出張は全滅になり、Face to Faceでの議論や懇親会なども数か月無くなりました。足で稼ぐ研究者?にとっては、とても元気の出る状況ではありません。

オンラインの会議の便利さ等は認めるものの、個人をバラバラの砂粒にしてしまった近代の末期に、コロナによりとどめを刺され、完全な砂粒になってしまった、という状況なのであろうと思います。そのような状況で、人間が人間らしく生きられるわけがありません。

先週、6月24日に大学に出勤して、朝から夕方まで忙しく仕事を終えた後、研究室のある博士課程の留学生1名を誘って、和田町で二人で夕食をしました。彼は、この三か月で、他人と一緒に食事をしたのは初めてだ、というようなことを言っていました。驚きました。そして、私に夕食を誘ってもらったことをとても喜んでおり、夕食とおしゃべりを楽しみました。

いつも、研究のミーティングでは頑張って進めている自分の研究について報告し、有意義な打ち合わせをしてくれているそのような学生が、どれだけ孤独な生活を母国から離れて送っているのだろう、と複雑な気持ちになりました。

家族はもちろんですが、私の指導学生や、仕事などをともにする人など、私が周囲の方々に対してできることはいろいろあります。この、(愚かな)人間が作り出した人災とも言える困難な社会状況において、できること、やるべきことはいろいろあるとやはり思います。今週も、人数を限定して、金曜日に大学でしっかり研究した後、指導学生たちとの夕食会を企画することにしました。

この数か月、ブログの更新が滞っていたのは、自分自身もこの状況に苦しんではいますが、社会にはもっともっと苦しんでいる方々がいるので、ある意味遠慮していた面もあったように思います。

いつもの日本のパターンで、適切でない情報や嘘に踊らされて、社会が間違った方向に進み、取り返しがつかなくなる、という状況に今回も突き進んでいるように思います。コロナについても適切な情報を入手・理解すれば、いかに社会が危機的な状況にあるか、どれだけ間違った情報に踊らされているか、手に取るように分かります。

どのような状況に置かれても、一日一日、自分の持ち場でしっかりとした時間を重ねていくしかなく、2020年の後半が今日から始まりましたが、気持ちを新たにして過ごしていきたいと思います。

今朝も極めて蒸し暑かったですが、同じサンドイッチのお弁当を持った長女と一緒に7時過ぎに家を出て、通勤中はショパンのピアノ演奏を聴きながら、カラマーゾフの兄弟を読み耽っておりました。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿