モノの言い方の本は山ほど出ている。
私は、モノの言い方を考えるとき、自分がよくつかっている言葉を、一度、辞書で確認してみることをおすすめしたい。
言葉にはニュアンスがある。
その言葉がどう受けとられるかばかりが焦点となっているが、私は、その背景には、つかう側のニュアンスといったものも存在していると思う。
それは、その言葉に対して、自分が抱き続けたイメージなのだ。
何気なくつかっている言葉を辞書でひいてみたら、「えっ、そんな意味だったの！」と驚くことも多い。
「「一応」と「とりあえず」－ニュアンスはものすごく近い。
ともに、完全ではないことを自分が認めたようなニュアンスがある。
しかし、「とりあえず」を辞書でひくと、
①十分な対処は後回しにして、暫定的に対処するさま
②将来のことは考慮せず、現在の状況だけを問題にするさま
（三省堂大辞林）
と、二通りの意味があることに改めて気づく。
改めて言葉の意味を見ると、「とりあえず」はけっして悪い言葉とは言い切れないのだ。
上司に、「一応、やりました」と報告すれば、上司は「一応」の意味にこだわる。
しかし、「とりあえず、やりました」と報告すれば、アクションを先行したことが評価される可能性もある。
そんなこともあるから、つかわれる言葉がどのような意味を持つのか、ちょっと考えたほうがいい。
言葉づかいについては、拙著『「出世しぐさ」のすすめ」で若干触れたが、私はビジネス社会で、出世した人を多く見てきた。
彼らはとても言葉選びに慎重だった人だった。
明らかに辞書で確認しながらつかっているなと思える人も多くいたのだ。
詳細記事はHPに掲載しています。
https://shinyuri-souken.com/?p=62669
（タイトル「出世するモノの言い方① 「一応」VS「とりあえず」どちらがいいか？」）
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