話し方の専門家である渡辺由佳氏は、席を譲るとき、「もし、よろしければ、おかけになりませんか?」という言い方をするという。
これだけならば、そんな言い方を多くの人がしている。
私も、そんな言い方をしている。
問題は、この言い方の語尾の構造にある。
「おかけになりません」という否定形に、「か」という疑問形がついている。
渡辺氏によると、この「否定形+疑問形」の言い方は、「あくまでも選択権は相手にあり、私はあなたの希望に沿いますよ」という意思を伝えることができるという。
何気につかっていたが、そんな構造になっていたのだ。
そのとき、私の脳裏をよぎったものがある。
私は、よく部下に、「ちょっと休もうか」「一緒にやろうか」「帰ろうか」という言葉をかけていた。
私からすれば、部下を気づかったつもりだった。
しかし、そう言われると、部下は私からの提案と思ったに違いない。
部下は、上司からの提案に従わざるを得ないのだ。
いまにして思えば、「ちょっと休まないか」「一緒にやらないか」「帰らないか」と呼びかけたほうがよかったのだ。
否定形+疑問形である。
そうすると、部下は、「もう少しやります」「もう少し自分でやってみます」「まだ残ります」と言ったかもしれないのだ。
上司は部下に気をつかい、言葉をかける。
ただ、言い方によっては、部下の本当の気持ちを抑え込んでしまうことがある。
「否定形+疑問形」は相手が思っていることを、言いやすくする言葉だ。
部下を持つ人は参考にしたらいいと思う。
また、ビジネスでもつかえる言い方である。
渡辺由佳氏の『好かれる人が絶対しないモノの言い方』に記載されて内容を題材にしました。
HPでは、部下との付き合い方に焦点を当て掲載しています。
https://shinyuri-souken.com/?p=63650
(「席を譲るとき、どう声をかけますか?」)
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