デ某の「ひょっこりポンポン山」

腎がんのメモリー(術後10年クリアーし"卒がん")、海外旅行記、 吾輩も猫である、人生の棚卸しなど。

炎は消えない

2020-03-29 22:00:34 | 新聞・TV・映画・舞台・書籍etc.
 NHKの朝ドラ 「スカーレット」。期待した結末ではありませんでしたが、「そんな終わり方もあり!かな」 と納得でした。それにしても役者さんて 凄い! 半年前に十代であった女の子が、それらしく母親になり それらしく凄みある陶芸家になりましたからね。



 最終週のウィークリーテーマは 「炎は消えない」。 「二年後、武志は26歳の誕生日を前に旅立ちました」 との中条誠子さんのナレーションに、あぁやっぱり、と。最期にふさわしい最後は、穴窯の業火のように燃え盛る炎に対峙する喜美子の鬼気迫る表情でした。

  武志が陶芸展出品作が焼き上がり、焼き上がり後にヒビ模様が広がる「貫入」の音を聴きながら...

  喜美子 『お母ちゃんの心、今いっぱいや。武志にしかできん作品できたなぁ。』
  武志 『焼き上って完成したと思てたのに... 終わってなかったんや。生きてるんや。』
   喜美子 『そや。生きてるでぇ。』


  陶芸への思いが深まる一方、死の影を感じる武志の思いがほとばしります。

  武志 『お母ちゃん。俺は... 終わりたない。生きていたい。生きていたい...。』
 
  白血病のため恋する気持ちを拒否した武志ですが、真奈の心情に触れ恋が育まれて行きます。

  真奈 『ウチな、お母さんに言うたんよ、好きなひと居ること。初めて言うた。』  
   武志 『そんなん 言う?』
   真奈 『言うもんちゃうよ。いちいち言わへん、普通は。普通やないから言うたんよ。』
   武志 『普通やないって?』
   真奈 『特別や。特別な人や。』  
   武志 『アホか…』  
   真奈 『アホちゃうわ!』


  武志が描いた真奈... 武志から真奈に贈られました。じめじめせず爽やかなえぇ場面でした。


  喜美子と妹の直子(右)。逃げ惑った空襲時を振返りつつ 直子が別れた恋人の言葉を語ります。

  『空襲の時や。防空壕に逃げる途中で、お姉ちゃん、ウチの手、離した。
    どんだけ心細かったか、って付き合うてる時、アイツに言うたことあんね。
    アイツ、言いよんね。手、離してしもたお姉さんも辛かったやろな、って。
    そんなんウチかてわかってんねん。ほんでアイツな、
    手は強く握れば握るほど汗かいてネチョネチョになる、って。
    たまには離さんとあかん、それが仲良う手つなぐコツやって、言んよんねん。』


  陶芸展を前に武志が初々しい不安を語り、喜美子が励まします。

  武 志 『ゆうべ 夢 見てん。陶芸展の俺のコーナーには誰も来いひんねん。
       誰も相手にしてくれへん、認めてくれへんねん。』
   喜美子 『一人もおらん言うことはない。一人は絶対!いる。
       それが 自分や! その一人だけは絶対に味方や。』

  中条誠子さんのナレーション... 『武志は作品を遺しました。武志の作品は生きています。』

  喜美子が武志を抱きしめます。素直な気持ちとテレ... この母子らしいハグに笑い、泣きました。

  喜美子 『ギューしたろか? ギューしたる! ギューしてええやろ?』 
   武志 『えぇに決まってるやん。』
   喜美子 『幸せか?』 武志 『幸せやで。』
 

  琵琶湖について 喜美子は... 『武志。日本一の湖や、よう見とけ。こっちの心も大きなるで。』

               琵琶湖にて主な出演者...ハチさんがいないのは淋しいけど。

 30日からの朝ドラは 「エール」、モデルは作曲家の古関裕而(こせきゆうじ)ご夫妻。
 高校野球でおなじみの 「栄冠は君に輝く」 をはじめスポーツ関係の曲を数多く世に出されました。時計がわりではありませんが、やっぱり視ることになるのでしょうねぇ。

     雲は湧き 光あふれて 天高く 純白の球 今日ぞ飛ぶ
        若人よ いざ まなじりは歓呼に応え
        いさぎよし ほほえむ希望 ああ栄冠は君に輝く


   数年前の栃木県大会開会式の「栄冠は君に輝く」... 女高生の清冽な歌唱が印象に残ります。


過去ログ目次一覧
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12 コメント

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いのち (遠音)
2020-03-29 22:40:20
終わりましたね。 ストーリーは自伝めいたものを読んでいましたから 少し軽い終わりかたかな
とおもいました。
一番乗りのコメントになりましたね。
あのバナナのネコのおしゃべり姿 もっともな言い分
何故かうれしくて・・本日は5回目の再生に伺い

おや珍しくハイペースでの更新ねと・・気がつきました。

独唱 いいですね~ こちらも嬉しく聞きました。沢山書いて下さいね。楽しみにしています。
バナナ帽子のねこちゃんによろしく!!
したっけね~
Re : 遠音さん「いのち」 (デ某)
2020-03-30 10:02:55

遠音さん
早速にコメントくださりありがとうございました

> ストーリーは自伝めいたものを読んでいましたから 少し軽い終わりかたかな とおもいました。

二十代の旅立ち... その母親の心中は はかりしません。
が、 やはり朝ドラゆえでしょうか、リアルではなくナレーションで語られ 良かったと思いました。

> あのバナナのネコのおしゃべり姿 もっともな言い分 何故かうれしくて・・
> 本日は5回目の再生に伺い... おや珍しくハイペースでの更新ねと・・気がつきました。
遠音さんに5回も再生された大阪弁猫ちゃんも さぞご満悦でありましょう

> 独唱 いいですね~ こちらも嬉しく聞きました。
この18歳の清々しい歌唱... 作曲された古関裕而さんも天上にて歓んでいらっしゃいると思います。

様々な「いのち」を思いつつ 長崎を旅された遠音さんに 古関裕而さん曲「長崎の鐘」を!
https://www.youtube.com/watch?v=VPrKdVswN8s
デ某さまへ (くりまんじゅう)
2020-03-30 12:00:48
最初ヒロイン役はミスキャストではないか?と思いましたがさすが女優さんです。
どんどん喜美子に気持ちが乗り移り 武志が白血病で命の時間を限られた時から
自分も武志の母親になり 見つめていました。

最終回は武志の最期を見せず 武志が逝ってから2年後の主治医と喜美子の画が流れ
最終はデさまが言われる通り 窯の炎に赤く染まる喜美子の顔で終わり
ああ終わった という寂しさも覚えました。

次回「エール」は福島出身の古関裕而と妻の物語ですね。デさまが貼っておられる「栄冠は君に輝く」
いい曲ですね。この曲が一番似合うは やはり高校野球の清々しさですね。夏はやってほしいです。
「おしん」が終りその時間帯に これも30年以上前の「はね駒」が始まりましたが
これも舞台は福島です。これら2本の朝ドラから福島が元気になってほしいです。

つい今さっき 陽性反応が出て5日目の昨夜 志村けんさんが亡くなったのニュースに
飛び上がりました。同い年としてはとてもショックです。
デさまは私よりお若いと思いますが 気をつけましょう と言ってもマスクと手洗い
人ごみになるべく出ない しか思いつきませんが70歳はやはり 老人なんですね・・・。 
Unknown (小父さん)
2020-03-30 12:37:26
最初に「栄冠は君に輝く」を見聞きして感動をもらいました(汗)
私が1歳の時に作られたとは!

「スカーレット」評、お待ちしてました。

>半年前に十代であった女の子が、それらしく母親になり それらしく凄みある陶芸家になりましたからね。

そうでしたね。

>・・・燃え盛る炎に対峙する喜美子の鬼気迫る表情でした

う~~~ん、そういう描き方だったんですね。

「貫入」という言葉、ドラマの中で使われていました?
今検索して感心しているところです!

>『お母ちゃんの心、今いっぱいや。・・・

なるほどなるほど

>俺は... 終わりたない。

泣かせますね~

>たまには離さんとあかん、それが仲良う手つなぐコツやって、言んよんねん。』

りっぱな哲学ですね。

>一人は絶対!いる。それが 自分や!

うんうん

>泣きました。

あらら

>喜美子は... 『武志。日本一の湖や、よう見とけ。

素晴らしい、母親像です。
私はドラマを観て、年中涙ぐんでいるのですが、今回の半年はどうだったかな?

いやー貴兄の観方がよく分かり、半年を振り返ることができました。
礼を言います。
Re : くりまんじゅうさん (デ某)
2020-03-30 17:56:23

くりさん
コメントありがとうございます

> 最初ヒロイン役はミスキャストではないか?と思いましたが さすが女優さんです。

川原家の挨拶「おぅ」が ドラマの一つの表情を醸しました。
そして最後のシーンの喜美子の表情には 
哀惜と 無念と そして武志とその作品に対するオマージュさえこめられていた と思います。

> 自分も武志の母親になり 見つめていました。

女性は たぶんみなさん そうかもしれませんね。
一層!の思いをこめ 視られたことと思います。

> 最終回は武志の最期を見せず 武志が逝ってから2年後の主治医と喜美子の画が流れ...

中条誠子アナウンサーのナレーションに、改めてこころ深くとどく言葉の表情がありました。

> 最終は... 窯の炎に赤く染まる喜美子の顔で終わり ああ終わったと...

連ドラの最終回って 意外なほど ぷつん!と切れるところがあります。
ですが 炎と 炎を映した喜美子の表情に 半年間の余韻を漂わせた最終回でした。

> 「エール」は福島出身の古関裕而と妻の物語... 貼っておられる「栄冠は君に輝く」... いい曲です

NHKのスポーツ中継のイントロ音楽も古関裕而さんの曲で エルガー「威風堂々」風に心躍ります。
「栄冠は...」そうですが、古関裕而さんのスポーツに寄せる思いがストレートに届いてきますね。

> 「おしん」が終りその時間帯に...「はね駒」が始まりましたが これも舞台は福島です。

どう考えても福島は「Under Control」ではありません。
何世代も続きかねない大きな人災... その時代を目撃した者として
福島をみつめ応援しつづけてまいりたいと存じます。

> つい今さっき 志村けんさんが亡くなったとのニュース...同い年としてとてもショックです。
同世代として 如何にも衝撃的でした
ただ志村けんさんはタバコをやめられるのが遅かったようです。
コロナに限らず、肺炎には「高齢」とともに「喫煙」も大きく影響していると思います。

なお、志村さんのブログは昨年2月以降は更新されていませんが、
いま 膨大な追悼のコメントが寄せられていますね。
https://ameblo.jp/shimura--ken/entry-12439849607.html#cbox
Re : 小父さん (デ某)
2020-03-30 18:54:59

小父さん
コメントありがとうございました

> 最初に「栄冠は君に輝く」を見聞きして感動をもらいました
曲も そして歌唱も素晴らしく スポーツの美しさと清々しさがあふれています

> 「スカーレット」評、お待ちしてました。
「評」はおこがましいです。ただの「感想」にございます

>燃え盛る炎に対峙する喜美子の鬼気迫る表情... う~~~ん、そういう描き方だったんですね。
... だったと思いました(笑) でも感じ方は勿論!それぞれ...だと思います。

> 「貫入」という言葉、ドラマの中で使われていました?
はい。ドラマの中で紹介されました。私も「へぇ~」と心に残る場面でした。

>俺は 終わりたない ... 泣かせますね~
泣かされました 武志がもし我が息子だとしたら...と思いつつ。

>たまには離さんとあかん、それが仲良う手つなぐコツやって... りっぱな哲学ですね。

人生哲学と言いますか 人生訓と言いますか...。
尤も 我が家の場合は... たまには手を握らにゃ!ってところです

>喜美子は... 『武志。日本一の湖や、よう見とけ。

息子一家は琵琶湖畔に住んでいますし、琵琶湖には しばしば出かけます。
かつて琵琶湖一周ウォークにもチャレンジしました(全十数回を...半周で断念しましたが)

> 私はドラマを観て、年中涙ぐんでいるのですが...
私も 年々 涙もろくなり「トシ」かなぁ」と

> 貴兄の観方がよく分かり、半年を振り返ることができました。
「エール」も面白そうです。また半年、おつきあいください(笑)
終わりましたね! (讃岐おばさん)
2020-04-02 22:56:17
スカーレット、素晴らしいドラマでした。
最後はあっけない感じもしましたが、これはこれで良いと思いました。

随分前に信楽へマイカーで行ったことがあります。
その時に出会った陶器屋さんで買った片口とぐい呑みにひとめ惚れして、現金が足らなかったけど帰宅して振り込みをする約束で品物を持ち帰りました。
もちろん帰宅した次の日に、すぐに振り込みしましたよ(笑)
古谷 道生さんという作家さん、1946年(昭和21年)2月16日 - 2000年(平成12年)7月19 日)
知らないうちに亡くなられていて、息子の和也さんが立派に後を継がれているそうな。
色々ドラマがありますね。

「エール」もまた楽しめそうで嬉しいです。
高校の時に、野球部の応援でお弁当を早弁して「栄冠は君に輝く」 を練習しましたよ。
デ某さーん (遠音)
2020-04-02 23:29:23
いまどうしていますか?
暦が変わりましたのに・・。
わたしの見落としかな?

函館か もしくは故郷でしょうか?
まさかコロナ関係では無いですよね!
デ某さんが
寂しさや悲しさで こころが縮んでいないようにと祈っています。
Re : 讃岐さん「終わりましたね」 (デ某)
2020-04-03 08:20:54

讃岐さん
コメントありがとうございました

> スカーレット、素晴らしいドラマでした。
> 最後はあっけない感じもしましたが、これはこれで良いと思いました。

連ドラにしては「あっけなさ」感の少ない最終回でした。
最後の顛末を知り、しかも最期!が淡々と描かれたことで、
視る側に或る種の予定調和が生じていたのかもしれません。
そして 窯の炎が視る者の心に映り 終わってもなお燃えていたのかもしれません。

]> 随分前に信楽へマイカーで行ったことがあります。
> 陶器屋さんで...片口とぐい呑みにひとめ惚れ
> 古谷 道生さんという作家さん... 息子の和也さんが立派に後を継がれ...色々ドラマがありますね

我が家にも信楽で手に入れた大きな盛皿があります。
家でおもてなしする時に重宝しています。
友人へのお祝いにも贈りました。
もしかしたら古谷道生さんの作品だったのかもしれませんね(作家名は憶えていなくて…)

> 「エール」もまた楽しめそうで嬉しいです。

始まったばかりで何となく落ち着かない展開ですが、そのうち引き込まれましょう(笑)

> 高校の時に、野球部の応援でお弁当を早弁して「栄冠は君に輝く」 を練習しましたよ。
チアガールでいらっしゃいましたか?
男子生徒たちにさぞ注目されたことと存じます。
風邪にもコロナにも負けない いつもフレッシュな心身はその時につくられたのでしょうね。
ますますのご活躍をお祈りします
Re : 遠音さん (デ某)
2020-04-03 08:21:30

遠音さん
コメントありがとうございました

> いまどうしていますか? 暦が変わりましたのに・・わたしの見落としかな?
暦...かわってしまいましたね
定職ではありませんが、ボランティアのような仕事で少し忙しくしていました。
今日も出かけなければなりませんが、更新したいと存じます

> 函館か もしくは故郷でしょうか? まさかコロナ関係では無いですよね!
函館も境港も「面会禁止」「外泊禁止」で、帰省しても甲斐がないのです
はやく終息してほしいと心から願っているところです。

> デ某さんが 寂しさや悲しさで こころが縮んでいないようにと祈っています。

お気遣いくださって それだけで心があたたかくなります。
心身ともにお蔭様でまずまずに過ごしております。
遠音さんこそ何かとお疲れのことと存じます。
くれぐれもお身体お大事になさってくださいね

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