デ某の「ひょっこりポンポン山」

腎がんのメモリー(術後10年クリアーし"卒がん")、海外旅行記、 吾輩も猫である、人生の棚卸しなど。

過ぎ去りし日々(Ⅱ)

2019-06-23 21:47:03 | 人生の棚卸し
 「4.28」「10.21」・・・殆どの方が格別の感慨はもたれますまい。4.28は「沖縄デー」、10.21は「国際反戦デー」と聞いても、何のことやら?だと思います。そして1960年の今日「6.23」、日米新安保条約の批准書が交換され発効しました。

 今日の朝日新聞。第1面から隈なくさがしましたが、「6.23」「日米安保条約」の言葉はどこにもありませんでした。それでも第1面に「沖縄、きょう慰霊の日」と、まことに小さな見出しがありました。県!主催で沖縄全戦没者追悼式が行われるそうです。

 ちなみに「4.28沖縄デー」とは、サンフランシスコ講和条約発効の日。日本の独立と引換えに沖縄の施政権が米国に渡されました。「10.21国際反戦デー」は、今はもうない総評が世界に向け「ヴェトナム戦争反対」のストライキを呼びかけた日でした。
 
   総評 ・・・ 日本最大の労働組合のナショナルセンターでしたが「連合」結成により消滅しました。

   

 「60年安保」「70年安保」は遠く過ぎ去り、それ以降「〇〇年安保」という言葉さえなくなりました。60年安保の際、国会構内で警官隊と衝突、圧死した樺美智子さん、生きていらっしゃれば81歳ですが、安保条約は今も厳然と在り脈々と生きています。

『誰かが私を笑っている 向うでもこっちでも 私をあざ笑っている でもかまわない 私は自分の道を行く ・・・ 私は いつまでも笑わないだろう いつまでも笑えないだろう それでいいのだ ・・・ ただ許されるなら 最後に ひと知れずほほえみたい』
樺美智子遺稿集より

   
                       亡き叔父の描いた郷里の風景

 先日、帰省した折、母(97歳)が逢いたがっていた二人(96歳と98歳)のところにつれて行きました。各々老人介護施設に入っています。「すぐにはわからないだろう」と思いましたが、逢うなり「〇ちゃんか?」「〇ちゃん!」と涙ぐみ手を握りあいました。

 それぞれ「また逢おうな」と言って別れましたが、母は「今生のお別れをした」と。この歳まで生きるということは、友達が居なくなるということであり、ただ居なくなるのではなく「生きていなくなる」ということでした。改めて母の寂寥が胸に迫りました。


        脈絡があってないような「街の灯り」… 堺正章さんの歌を由紀さおりさんで!



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10 コメント

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過ぎ去りし日々 (花木柳太)
2019-06-24 10:57:06
4月27日生まれなのに28日の「沖縄デー」のこと、知りませんでした。
若いころ自分の誕生日の新聞をコピーして持っていましたので
サンフランシスコ講和条約発効の日だったのは載っていました。

余談ですが今はコンビニのコピー機で自分の誕生日の新聞をコピーできるようです。
(サービスはローソンのみかと思います)

樺美智子さん、生きていらっしゃれば81歳ですか感慨深いです。
それにしても、お母様もお二人も長生きですね。
母は90歳まで生きましたが晩年の2年は脳出血で可哀そうでした。

いつまでも真の独立は果たせない日本ですがこのままで良いように私は思います。
六月の雨 (沙羅)
2019-06-24 16:38:26
「10.21」ずいぶん懐かしいです。
としか今は言いようがないです。
過激なデモには参加しなかった私ですが、10.21の御堂筋デモには参加しました。

六月は死者を悼む月です。
降り続く雨は涙に見えます。
6月4日 天安門事件
6月8日 大阪教育大付属池田小学校襲撃事件
6月15日 樺美智子事件
6月23日 沖縄慰霊の日

紫陽花も死者たちの顔に見えてきます。

 青ざめた死者たちの顔浮かび来る紫陽花の森に風の吹くとき  
 六月の雨は涙のかたちして記憶の中の議事堂に降る
1年前の六月に作った歌です。
「六月」と「議事堂」で樺美智子さんを連想できるのは団塊の世代と少し下の年代位まででしょう。
ある人のブログに歌会でやっぱり樺美智子さんを悼む歌に「六月の雨」とだけあったので、若い人は全く別の解釈をしたと書いてありました。

六月はいつもしんみりしてしまいます。
結社用に作っている歌も悲しい歌ばかり
Re : 花木柳太さん「過ぎ去りし日々」 (デ某)
2019-06-24 19:20:15
花木柳太さん
コメントありがとうございました

> 4月27日生まれなのに28日の「沖縄デー」のこと、知りませんでした。

知らないと仰る方が圧倒的多数だと思います。
でも 知らなかったことを幾許か知る機会は意味のあることだと思います。

> 若いころ自分の誕生日の新聞をコピーして持っていましたので
> サンフランシスコ講和条約発効の日だったのは載っていました。
話にきくことはありましたが、お若い頃から実際にもっていらっしゃるとは凄いです
まして講和条約発効について書かれている新聞を!

> 樺美智子さん、生きていらっしゃれば81歳ですか。

お名前も然りながら、ご結婚当時の美智子妃殿下に感じがよく似ていらっしゃいます。
TVニュースで彼女の死が大きく報じられたことをリアルに記憶しています。
令和天皇がお生まれになったのも1960年、
「徳仁と命名」のニュースもよく憶えています。

> お母様もお二人も長生きですね。
> 母は90歳まで生きましたが晩年の2年は脳出血で可哀そうでした。

長生きすることの喜びとともに難しさと空しさも・・・。
私の学生時代の先輩が「大往生の定義」を記されていて、
なるほど!と思いつつ…至難!と

> いつまでも真の独立は果たせない日本ですが
> このままで良いように私は思います。

「このまま」の中にどんな明日が孕まれているか・・・によりましょう。
考え方、感じ方、受けとめ方は各々ながら、異なる二つの明日はあり得ません。
今のままでは・・・不幸な明日につづく「このまま」だと、私は思います。
はい、あくまで「私は」ではあります。
こんばんは。梅雨こないですね・・ (ムベ)
2019-06-24 19:46:33
歳を取っても「ちゃん」と呼び合う友と出会うと、嬉しくて
歳を忘れてはしゃいでしまうのですが、
「元気でね。体を大事にね」と別れた後に、訃報を知らされる
そのあっけなさは、もう二度と会えない淋しさは、年を取ることの
一番の辛さです。
そのとき、ぽつんと残されたような孤独を味わいます。
お母様のお気持ちは、私も身に染みて感じています。
Re : 沙羅さん「六月の雨」 (デ某)
2019-06-24 20:41:08

沙羅さん
コメントありがとうございました

> 「10.21」ずいぶん懐かしいです・・・としか今は言いようがないです。

そりゃあ既に半世紀近くたちますから・・・。
「懐かしさ」には様々な感情が入り乱れ、まさに仰るとおり!ではあります。

> 過激なデモには参加しなかった私ですが 10.21の御堂筋デモには参加しました。

御堂筋・・・やはり大楚歌ですね(笑)
私の学生時代は 円山公園~四条河原町~河原町御池・・・。
後にも先にも一度だけ・・・それも「一瞬のような短さ」に感じられましたが、
都大路を端から端まで広がるフランスデモをしました。
思い出すたびに...胸がいっぱいになります。

> 六月は死者を悼む月...降り続く雨は涙に見えます。
> 天安門事件 大教大付池田小襲撃事件 樺美智子事件 沖縄慰霊の日

すべてがやがて風化するのでしょうか。
「風化させない」力こそが民度!だと、私は思いたいです。

> 紫陽花も死者たちの顔に見えてきます。
それは・・・ちょっとこわいです

> 『青ざめた死者たちの顔浮かび来る紫陽花の森に風の吹くとき』  

沙羅さんのブログにあったのはこの「紫陽花の森」でしょうか。
彼の作品「蒼ざめた馬を見よ」を連想しました。

> 『六月の雨は涙のかたちして記憶の中の議事堂に降る』

道浦母都子さんは『催涙ガス避けんと秘かに持ち来たるレモンが胸で不意に匂えり』と。
記憶の中の議事堂、催涙ガス漂う議事堂、涙、雨...たしかに「悼む六月」の風景です。

> 「六月」と「議事堂」で樺美智子さんを連想できるのは 団塊の世代と少し下の年代...

団塊世代に端くれ、あるいは少し下の世代...戦後をさらに二分する分岐点でしょうか。
受け継ぎ語り継ぐ使命なきにしも非ずと・・・。

> 歌会で樺美智子さんを悼む歌に「六月の雨」とだけあったので、若い人は全く別の解釈をした...

「歌会」ではありませんが、黒柳徹子さんは小沢昭一さん、永六輔さんらと「句会」仲間。
徹子さんが「私、”徹子の部屋” を百までやるからみんな楽しみにしていてね」と言うと
小沢昭一さんは「でもその時はここにいる人は誰もいないよ」。
すると徹子さん、突然!おいおい泣き出した由。
世代が異なる人が別の解釈をするぐらいは可愛らしく思えるエピソードです(笑)

> 六月はいつもしんみりしてしまいます。
> 結社用に作っている歌も悲しい歌ばかり。

しんみりされている沙羅さんを少し元気づけたくてあれこれ記しましたが、
しんみりにはしんみりにふさわしいぬくもりとやさしさがありますね。
失礼いたしました。
沙羅さん 自作の歌もふくめてコメントくださりありがとうございました

Re : ムベさん「梅雨・・・」 (デ某)
2019-06-24 21:23:57
ムベさん
コメントありがとうございました
梅雨...良くも悪くも ほんと!なかなか来ませんね。

> 歳を取っても「ちゃん」と呼び合う友と出会うと、嬉しくて歳を忘れてはしゃいでしまう...

さすがに90代も終わり近い母たちの世代は
「はしゃぐ」と言うより 抱き合い手を取り合い涙ぐむ様子でした。
一方、お目にかかったお二人もそうだと思いますが、
ともに生きてゐることを愛おしみつつ「別れが近い」ことへの或る種の覚悟も感じました。

> ですが、「元気でね。体を大事にね」と別れた後に、訃報を知らされる
> そのあっけなさは、もう二度と会えない淋しさは、年を取ることの一番の辛さです。
> そのとき、ぽつんと残されたような孤独を味わいます。

妻が親しくしている方が つい先日 旅立たれました。
「いつ亡くなられても...」とお嬢さんからお電話をいただき何度か訪ねていましたが...。
60代にして斯く... 年を経るほどに辛さ寂しさ哀しみが昂じることと存じます。

> お母様のお気持ちは、私も身に染みて感じています。

島津亜矢さん・森 麻季さんほかで「見上げてごらん夜の星を」
https://www.youtube.com/watch?v=SWJrWm-v-2k
Unknown (Anne)
2019-06-25 21:15:25
97歳のお母様がおいくつになっても〇〇ちゃんと呼べる同年代の方とお会い出来るってなんと羨ましいことでしょう(*^-^*)
お互いに生きていらっしゃるだけじゃなくてボケてもいなくて、お互い懐かしみ!

確かに私の母も末っ子だったため、兄姉がみんな先に逝ってしまうたびショックを受けていて、最後の兄が亡くなった後にかなり落ち込みました!

長生きをすると友達も居なくなるし、兄弟も居なくなる・・・
それでも長生き出来ているのは素晴らしいことだと思います。
終わりは必ず来るのですから・・・

Re : Anneさん (デ某)
2019-06-25 23:17:53

Anneさん
コメントありがとうございました
そろそろコメ欄を閉じようかな ... と思っていたところでした(笑)

> 97歳のお母様がおいくつになっても〇〇ちゃんと呼べる同年代の方とお会い出来るって ...

母は「きよちゃん」と呼ばれています。
一昨年までは実姉が健在で、心細くなると「ねえちゃん」と甘え頼っていました。
亡くなったときはさすがにガックシ...でした。

お目にかかったひとりは母の亡き実兄のおつれあい「さきちゃん」。
キルトの名手で、数年前まで老人施設の方々に(スタッフにも)キルトを手ほどきしていました。
もうひとりは母の従姉「としちゃん」。
数十年にわたり独りで暮らしてきた気丈な女性です。

> お互いに生きていらっしゃるだけじゃなくてボケてもいなくて・・・

年齢相応のものはありますが、いずれもいわゆるアルツハイマーではありません。
新聞を読み本を読み愚痴をこぼし老化を嘆きつつ ... それぞれの生き様ではあります。

> 私の母も末っ子だったため、兄姉がみんな先に逝ってしまうたびショックを受けていて、
> 最後の兄が亡くなった後にかなり落ち込みました!

兄弟姉妹の機微には周りには触れがたい(踏み入りがたい)ものがありますね。
百人いらっゃれば百の態様があるとはいえ、
百人等しく「血の縁」としか言いようのないものをそこに感じるときがあります。

> 長生きをすると 友達も...兄弟も居なくなる
> それでも長生き出来ているのは素晴らしい ... 終わりは必ず来るのですから

「終わり」をどう意識するか ... 90を超える世界にしか見えないものもありそうです。
その世界に踏み込むときの「お楽しみ」でしょうね(笑)
そして必ず誰もが迎える「終わり」も、
その時にしか見えない「お楽しみ」にしておきましょう
梅雨入り (リーのママ)
2019-06-26 12:07:51
福岡はやっと梅雨入りしました。
雨を待ち望んではいましたが、台風が来ると言う予報に豪雨の被害が頭をよぎりました。

紫陽花も死人たちの顔に見えるという一説にドキッとしました。
雨の中、紫陽花を愛でながら歩いていた私とはかけ離れた感性をお持ちなんですね。

歳をとることは、会いたい人行きたいところなど、一つずつ諦めていく道程のように感じていました。
お母様をご友人のもとにお連れしたこと、とてもとても素敵なことをなさいましたね。
私も見習いたいと思います。
Re : リーのママさん「梅雨入り」 (デ某)
2019-06-26 13:01:15

リーのママさん
コメントありがとうございました
久しブリーフ!です
そんなギャグが記されたブログを見て笑いが止まらずマネしました(笑)

> 福岡はやっと梅雨入りしました。
> 雨を待ち望んではいましたが、台風が来ると言う予報に豪雨の被害が頭をよぎりました。

梅雨入りが遅いのも気懸りでしたが、今度は大雨被害がほんと!心配ですね。
こちらは今カンカン照りですが、夕方から一転!雨だそうです。
明日は腎がん術後8年のCT検査etc... 終日雨の予報で少し鬱陶しいです

> 紫陽花も死人たちの顔に見えるという一説にドキッとしました。
> 雨の中、紫陽花を愛でながら歩いていた私とはかけ離れた感性をお持ちなんですね。

やはり歌人の感性でしょうか...。
拙庭にもいま紫陽花が様々な彩りを醸しています。
旅立った父、多くの友を想い偲びたいと存じます。

> 歳をとることは、会いたい人 行きたいところなど一つずつ諦めていく道程のように感じて...

はい、私もまたそのように感じています。
会いたい人に会えるうちに会い行きたいところに 行けるうちに行きたいと
つくづく思いますが、さて...

チャイコフスキー「四季」から 6月-舟歌
https://www.youtube.com/watch?v=VGVzNUHiYnM