今回の記事では、

お片付けや忘れ物は多いし、

整理整頓は苦手

部屋は嵐が去った後のような有様

物を探すのが下手

中・高校生の年齢になっても家では泣き叫んだり癇癪・パニックを起こす

 

というような親族の子達の成長について書いてみたいと思います。

 

この10月末の時期は、中・高校では中間テストがある時期です。気が散漫で楽な方向に流れたがり(私も含め、本能的には流されるというより、望んで楽な方に流れたがるような特性面があります)、家でテスト勉強などできないような子達が多いです。ですので、「環境を変える」ことで意識を勉強だけに持っていこうと、「外で」勉強するように促したりしています。

 

学校の自習室や、放課後残っての学習を多用するようにしたり、塾の自習室を利用させたり、親族の家の学習会(不登校の子達メインですが)に行かせたりして、テストの準備が少しでもできるように促します。

 

このように書くと、「場所を変えれば勉強するのだな」と思われるかもしれませんが、正直、そんなことはまずありません。したくない科目の勉強になると、高校生の図体の大きい子でも「あー」「うー」と、気が乗らずに畳の上をゴロゴロ転がってなかなか取り組まなかったり、いきなり爪切りをしたがったり、ムダ毛処理なんかを始めたがったり、と脱線したいモードへ突入します。

 

それぞれの子のやる気のきっかけは違うので、お菓子を楽しみにさせて「15分だけ集中!そしたらタブレットで頭脳ゲームを10分させてあげよう」とひっぱったり、「マクドナルドのハッピーセットと2時間の学習の交換!」とお母さんからねぎらいを用意されていたり、と一般の大勢の家族から見ると甘々な対応も時にはしているような感じです。

 

ゆるく見えますが、勉強について肝心なのは

 

・「勉強自体を心底から嫌いにさせない」ことと

・「学校での学習は12年以上の長期マラソンであるので、息切れしないように気を付ける」こと

・「成績がよかろうと悪かろうと、大好きな科目を作ること」

 

と思っている親族がほとんどです。なので、1週間や2週間のテスト準備期間を予定するようなお手伝いをして、自分の子どもの性質上、相当頑張らないとできないような計画を無理にコツコツやらせても、空振りしたり、逆に勉強嫌いになる子もいるので、方法はその子に合ったやり方で背中を押してあげる必要がある感じです。

 

今回の、上記に書いた大雑把・少し幼い・嫌いなことへの忍耐が薄い系のタイプの子達については、

 

「好きな科目、1科目だけ必死に頑張るなら、あとは0点にならない程度に頑張れ。苦手は塾で週1回か2回やるだけでいいよ」

 

「小中学校から、塾に行って必死に頑張らなくてもいいけど、その代わり、将棋でもテニスでもボルダリングでも何でもいいから、好きなことを思いっきりやるといいよ。そのかわり、中学、高校はちょっと頑張って勉強しないといけなくなるけどね。」

 

など、頑張る時期を先延ばしにしてみたり、小さい頃から学習をマラソン的に頑張らせすぎて、肝心な中・高校で息切れして「勉強なんて嫌い!疲れた!」と勉強の世界からリタイア・遠のきたい、という気持ちが沸騰しないように、コツコツが苦手な子に関しては特に、「爆発的に頑張れる時期を見計らって」その時だけ、タイミングを逃さずに応援する、というような方法を取っているかなと思います。

 

先に書いた親族の不登校の子達中心に親族でもちまわりでやっている学習会に私も助っ人で行っているのですが、この中間テスト対策組は、特性としては

 

・神経質で癇癪を中に持っているけど、おおざっぱで生活面が雑。

・コツコツが大の苦手。

・楽しいことは好き、好きなことなら精力的にできる。

・嫌いなことを頑張ろうとすると全エネルギーが消失する感じ、元気も明るさも失う。

 

というタイプが勢ぞろいしました。親族で「地味にコツコツする真面目タイプ」は家で、自分の部屋で、机の上でやりたがるタイプだったりするので、こういう場所に来てやらないので、発達凸凹面が似た子が集まってきているわけです。

 

そういう子達ですが、上に書いたような「無理やり嫌いなことをさせる、というような無駄なことはしない」「好きだったり・やれる気力がある分野をのびのびやらせる」という方面で、親が「ぐっと我慢」して「せかさず、じわじわと」環境を整えたり、教材をさりげなく提供したりしてきた結果・・・

 

小学校で書いたり・読んだりするのが苦手で、勉強が苦手そうだった子が、中学に入って数学だけは学年で3位内に入った!(この子は国語が下から何番目、英語も最低点すれすれ、という感じですが)と目をキラキラさせて

 

「今回は、数学は1位を目指すの!前の時は1位、2位の子と5点差、8点差だったし!」と数学だけはやるわけです。これじゃ成績表は見事に凸凹ですが、親は「全部できないよりいい。この子、数学はできる、ってクラスでも言ってもらえているし、自信がついて楽しそう。」と、まあいいか、全部できる子じゃないけど、なんだかいいムードだし、と・・・ゆるく見守っています。

 

あとは社会だけは好き、という子は社会関係なら時事だろうと、大河ドラマだろうと、時代劇だろうとなんでも手あたり次第、テレビ、YouTube、ビデオ、ゲーム、本、史跡巡り、あらゆる全方面で「社会」に関わることをむさぼるように情報収集しているので、学校のテストもそれだけは「楽勝」でほぼ毎回、満点です。

 

この子の場合はそのおかげか、小学生時代は字が下手で「ノートのマス目に綺麗に書けなかった」「音読が大の苦手」「読書感想文の課題本のようなものが大嫌いで、学校の読書タイムが大嫌いだった」というタイプの子ですが、汚い字だけれどよく考えて書くので、作文コンクールでは中学後半で入賞したり、高校で国語が勢いよく伸びました。小学校でいわゆる通信簿で1や2、という評価だったのが、高校3年生の今は国語は社会科目の次に得意中の得意、かなりの遅咲きです。勉強が嫌いなので塾に行かず、「むさぼるように」好きに情報収集させた結果の、実地での勉強で最後に「学校の勉強に効果が出た・成績につながった」タイプです。

 

あと、どの子も共通しているのが、おおざっぱタイプだからか、得手不得手の科目の偏りもすごいですが、あらゆる面で全般的に「偏りがすごい」ので、特に生活面がからきしダメです。脱いだ服はよほど気をつけないと「部屋のあちこちに脱いで放置」しますし、学校から宿題を忘れて帰るので、学校で宿題をして提出してから帰宅するという異例の方法を取らせてもらったりしています。

 

ただ、面白いのがどの子の親も、「まあ、毎日それなりに習い事に没頭して頑張ってるから、3回に1回、言ってなんとか汚れ物入れの籠に汚れた服を入れたらOKぐらいかな」とか「数学ができるようになった、ってイキイキしてるから、学校でしっかり勉強してくるなら、家ではまあ、勉強しなくてもいいかな。」とか、そうです、ゆるゆるです。

 

発達凸凹の子の苦手な面に注目して頑張らせようとすると、子ども本人も大変ですが、親がまた相当にエネルギーも気力もいりますのでより疲弊しますから、そういう方向性の努力を「無駄」と割り切ってしまうのが、これまた特性あり、発達凸凹ありの親側の事情でもあります。必死で「その気のない子」のお尻をたたいて頑張らせる空回りの努力は、親のスキル的にも心身のエネルギー的にもない、という現実があるので、そうなるのかもしれません。

 

ですがそれで、子どもがダメになっているかというと、1つでも子供が自信を持って「私はこれがすごい!イケてるよ!」と言えるようになってくると、その「特定の1つ」以外の部分が、これは本当にびっくりするのですが、つられて伸びることが多いと感じています。1例としては、他人への関心度が上がって、人間関係の構築やコミュニケーション面が少しずつ良くなってくる、とかそういう感じです。

 

人間、自分に少しの自信と、生活に少しのハリ、心にわくわくするような明るさが灯のようにともったなら、その子の心は荒れすさむよりも、前へ、前へ、もっと楽しく生きよう、もっとやってみよう、と気分が変わっていく、成長していくのかなと思います。

 

心の健康が子供には一番大事、と思う点でもあるので、中間テストの勉強のお手伝いをしている最中に親族たちと会話した内容をちょこちょこ抜粋して書いてみました。

 

 

 

参考:(過去記事より、親族の子達が使っている・いた教材の例)

 

不登校の親族の子どもが使っている、最低限の基礎学習が楽しくできる学習ソフトのご紹介。

 


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