当工房はブログタイトルにもある通り、
シンプルかつ丈夫なランドセルを作っているのですが、
代表的な各パーツの主な製造方法は他メーカーとほぼ同じだと思います。
ランドセルの構造と並びに縫製工程は大きく分けまして、
◆カブセ箇所
◆横マチ箇所
◆前段・仕切り箇所
◆バンド箇所
◆背裏箇所
の5か所(5工程)です。
【完成したランドセルの裏側からの画像】
今回はその中からお子様の背中に触れる部分である、背裏箇所の構造と縫製工程を紹介いたします。
【↓背裏の中に内蔵してある背中の土台となるボードです】
☝名称はパロニア材といいます。
軽くて強くランドセル用の背裏骨組みとしてはピッタリの素材です。
ちなみに昔は厚めのベニヤ板を使用していましたので重くて割れやすかったです。
軽くて強いランドセルは職人の腕だけでは作れません。
こういった材料屋さんの日々の研究-開発にも助けられております。
☝背負箇所は背中にあたる箇所ですので、3方柔らかいウレタンで固定します。
クッション性が求められる箇所なのでもう一枚クッション材として・・
先ほどの3方固定したウレタンスポンジより柔らかめのスポンジを重ねてから・・
☝背裏専用に開発されたクラリーノ製の新素材です。
☝あえて説明はいりませんね。
縫製して完成です。
◎まとめまして
背裏箇所の製造工程は土台となるボードの中にクッション素材を入れて、裏素材(アイボリー)を張り、抑えてから縫製で完成です。
他の箇所と比べてもそれほど複雑ではないのですが、
★「使用素材」につきまして、
昨年まではソフト牛革を使用していましたが、今期(2017年入学用)よりクラリーノ製の新素材を使用していくことになりました。
理由についてですが、結論から申し上げますと生地裁断の作業効率です。
素材自体の強度や生地自体の柔らかさは前に使用していました牛革もソフトな物なので今回の物となんら変わりません。
牛革裁断は手間がかかる上、背裏箇所はそれほど強度が求められる箇所でもございません。
新素材は表面がサラッとしていて汗などによる油汚れなどは拭き取りやすく、牛革素材より優っている要素も多く含んでいると判断いたしました事から、今回の使用素材変更に至った次第です。
◆以下、持ち手箇所は背裏に装着していますので、補足で紹介いたします。
☟持ち手の製造過程
☝画像上が裏面、下が表です。
中にはゴム樹脂製のパイプが入っています。
☝餃子みたいに包んでペンチでギュッと、ミシンをかければ完成。
持ち手は湾曲に取り付けますのでひもを入れると湾曲表面に大きくしわがよってしまいます。
ゴム製パイプを内蔵すると表面にしわもよりにくく(多少のしわはご理解いただいております)程よいしなりとゴム製樹脂の弾力性が手にしっかりフィットし、丈夫かつ見た目も美しい仕上がりになります。
以上、【背裏箇所(せうらかしょ)】の構造紹介と縫製工程でした。
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◆工房よりお知らせ◆
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