生活困窮者自立支援制度の家計相談事業の研修を考える ~講師の果たすべき役目とは?~ | 社会問題に「お金の専門家」として取り組もう!福祉の分野でも活動するFP・石川智のブログ

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誰もが「豊かに暮らせる」ように、お金の専門家であるファインシャルプランナー石川智が、様々な切り口からお話します。
発達害者支援や生活困窮者支援にも取り組んでいる、福祉FP石川智の現場の声をお届けしたいと思います。

こんにちは、石川です。

 

先日、NPO法人ワンファミリー仙台さまのご依頼を受けて、生活困窮者自立支援事業に携わる支援者の皆さんに向けて、二日間、研修を行いました。

 

家計相談事業の基本的な考え方や、精神障害のある人、発達障害のある人、知的ボーダーの人などの家計支援、いわゆる「困難事例」になりそうなケースに、どう向かい合うかなどをお話しました。

 

以前も申し上げたのですが、この生活困窮者自立支援事業における支援というものは、一晩寝たら一気に改善していたということはほぼ無いわけです。

 

ということは、どんな支援をすることになるかというと、

  • 相談者を励ましながら
  • 少しづつ改善ができるように
  • 支援者が我慢強く
  • こつこつと支援していく
いう流れになるのです。
 
というわけで、支援者は支援が上手くいかなくなることも多く、疲弊したり、嫌になったりしやすくなりますし、どうしても「相談者を責めたくなったり」「投げ出したくなったり」する可能性も高まることでしょう。
 
そんな中、生活困窮者自立支援事業に関わる人を対象とした研修会を行う場合、いったいどんな研修をすればいいのでしょうか?

 

私は講師の一人として

「常に、生活困窮者自立支援制度や、家計相談事業の、理想や理念を追い求めて、その想いを研修会に反映しないといけない」

と強く思うのです。

 

支援者向けての研修会において、通り一辺倒で、なんのさざ波すら立てる事のない研修に成り下がるならば、それは受ける価値はありませんし、そんな講師は要りません。

 

福祉の現場で、特に生活困窮者自立支援事業の現場で働いていると、理想と現実のギャップで心が折れそうになるからこそ、支援の原点に立ち返ることができて、結果的に、支援者のチカラになる研修をするのが、私たち講師の役目だと思うのです。

 

今回の仙台での研修会のアンケートを読んでいて、そんな想いを強くしました。

 

幸いにも、何とかその役割を果たせたようで、少しホッとしましたが、またどこかの研修会で、自分の果たすべきことを全うしようと思います。

 

NPOなどの相談機関の皆さんや、社会福祉協議会・行政機関などの皆さん、どうか支援者に「制度の理念」を想起してもらえるような研修会を企画してください。

 

なぜなら、支援の現場では、その「理念」を失いそうになりやすいですから。

 

当事務所でもそんな研修をお引き受けいたしますので、よろしくお願い申し上げます。

 

福祉FPによる研修会・生活困窮者自立支援事業における家計相談事業の在り方を学ぶ

 

ではまた、お会いしましょう!