江戸川教育文化センター

「教育」を中心に社会・政治・文化等の問題を研究実践するとともに、センター内外の人々と広く自由に交流するひろば

忘れないよ 宋 神道さん   ~写真展と講演会・映画会の集いのご案内~

2019-11-30 | 随想







江東の知人のお誘いで宋神道(ソンシンド)さんの写真展と映画会に行ってきました。
会場を入るとにこやかに迎い入れてくださったのはハングル教室で顔なじみのHさん、この会の主催者です。


初日の11月30日は、12時から映画「オレの心は負けてない」が上映されました。
16歳のとき、騙されて日本軍「慰安婦」を強制された宋さんは、
「国に謝罪してほしい」と日本政府に対して「慰安婦」被害を訴える裁判を起こしました。1993年のことです。


それから10年にもおよぶ国を相手どった裁判のたたかいの過程を追ったドキュメンタリー映画が「オレの心は負けてない」です。
「慰安所」で性暴力を含むあらゆる暴力を受け、敗戦後も日本での度重なる厳しい生活に人間不信に陥っていた宋さんが、
支援者と共に裁判をたたかうなかで、他者、そして自分への信頼を取り戻していく姿を、映画は描いています。
裁判当初の、険しい表情の宋さんと晩年柔らかでお茶目に笑う宋さんの写真が対照的で印象に残りました。


地裁、高裁、最高裁と提訴しつづけたにも関わらず、裁判は勝訴することができませんでした。
最高裁上告棄却報告集会(2003年5月2日)での宋さんの挨拶。

「皆さん、本当に裁判は負けても心は負けてないから。宮城県さ帰っても、大船さ乗ったつもりで皆さんの顔を見て、
ちゃんと生きているうちにはなんとか生きますから、皆さん、どうぞよろしくお願いします。ありがとう!!」


いまもなお、徴用工問題で、日本軍「慰安婦」問題で、政府は強制連行された朝鮮半島や中国の方がたに補償も謝罪もしようとしていません。
宋さんは映画の中で繰り返し、繰り返し訴えます。

「再び戦争をおこしてはならない。自分のような犠牲者を二度と出してはならない」

「今のこどもだって、戦争始まったら戦争の規則どおりに、行かなきゃなんめえ。
国のために命ぶん投げに行くんだ。日本の兵隊も辛くて辛くて、自分で死んだ人もいるの。そういうのいっぱいみてきたんだから」と。


「忘れないよ 宋 神道さん」
宋さんの尊い訴えが胸に迫ります。
今日知ったこと、学んだことを心に刻み、生かしていきたいと切に願います。


忘れないよ 宋 神道さん
~写真展と講演会・映画会の集い~
ご都合がよければ、ご覧いただきたく、ご案内いたします。


期日;11月30日(土)~12月5日(木) 12時~18時
場所;ひらの亀戸ひまわり診療所   4階会議室
江東区亀戸7-10-1 Zビル

<日 程 ~映画や講演会以外の時間帯は写真展を開催>
11月30日(土)12時~映画「オレの心は負けてない」95分
12月1日(日)14時~映画「オレの心は負けてない」
        16時~17時半 講演 川田文子さん
12月2日(月)15時~映画「ナヌムの家」98分 
12月3日(火)16時半~映画「ナヌムの家」
        18時半~20時 講演 梁 澄子さん
12月4日(水)15時~映画「ナヌムの家2」71分 
12月5日(木)15時~映画「息づかい」77分



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