太宰治が好きで父に叱られた思い出☆走れメロスに泣く | オランダより☆花&テーブル Cija シージャ

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一輪の花、一本のキャンドルから

花のある暮らしの豊かさを楽しむ

フラワー&テーブル Cija シージャ です

 

思春期の頃、太宰治に傾倒していた時期がありました。

「人間失格」 や 「斜陽」 を一体何度繰り返し読んだことか。

その女性っぽい文体や、ゆがんだ自己愛の強さ。

まだ幼くも思春期の入口に立つ私には

そのはかなげな感じや自意識過剰な様子、とりとめがないかと思えば

いやらしく確信をついてくる様子など、とても魅力的に映ったものでした。

 

ところがある日、私が太宰治について熱く語っているのを聞いた父に

「太宰なんぞの小説を読むんじゃない!あいつは間違っとる!

ただの拗ねた甘ったれだ!あんなのがいいと思われちゃ敵わん。」 と、諭されました。

 

そうなのかな~ 確かに自殺を繰り返したりしてるのは格好悪いけど

別に生き方に憧れている訳じゃないし、本くらい読んだっていいじゃない。

 

と口をとんがらせていたものでしたが、成長するにつれ

父の言う意味が分かるようになりました。

私が既に大人だったならば、また違った会話が生まれたでしょうが

微妙な年齢の子供だったから影響されることを心配したのでしょう。


さて私も2人の娘を持ち、聴く音楽や読む本や観る映画やテレビ番組など

家庭内の環境に気をつけるようになりました。

 

子供達用に

日本語で、短くて、人生の真理や良い教訓を教えてくれる本を常に探していて

久しぶりに太宰治の「走れメロス」を取り出しました。(なぜか2冊も書棚にあった。)

 

数十年ぶりに読みましたが、なんと素晴らしいお話なんでしょうか。泣けました。

子供の頃に読んだ時は、この話の良さがここまで胸に来なかったように思います。

爽やかで熱くて単純なこのストーリーが

短い文体でテンポよく進むのが、これまた気持ちよくて、

言葉を平易にして娘達に久しぶりに「読み聞かせ」をしています。チュー

 

拗ねた太宰治は私ももうずっと以前から読めなくなりましたが、

このような爽やかな幾つかの短編は、とてもいいですね。

この夏は、そんな話を父ともしたいな~と思います。

 

 

 

6/29(土)花とテーブルレッスン、ひとつ空席あります。

ご興味のある方は

どうぞこちらからお問合せください 

 

 

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