くるまの整備・鈑金屋さん 

くるまの整備・鈑金屋さん 

茨城県筑西市にて 自動車整備、修理、鈑金業を営んでおります。日々のあれこれを徒然なるままに…

お客様からの相談で、助手席から雨漏りがあるという。
お車は17エブリィ       たしかに助手席足元真ん中寄りから漏れている形跡

フロアをめくり
拡大     
濡れてます

反対側 エンジンルームを見てみると、エアコンガスラインが入り込むエキパン辺りが湿ってます。


怪しいので、カウルトップにお水を食らわせました。
カウルトップ排水から水が伝っていますね
何かで水の流れを遮れば 漏れはおさまりそうです。
  今回はこれを使ってみましょう。
中身ではなく箱の透明パックを使います。

黄色い帽子のお買い上げシールが貼ってありましたw

半分に切って
リャンメンテープで張り付けてみました。まさに作って遊ぼうの世界
我々の世代はノッポさんといったところでしょうか
水を遮れば良いわけですからタッパーなどを加工しても良いかもしれません。シーラーなんかで張り付けたら強度や耐候性があるかもしれませんヨ。
加工がしやすい納豆のパックなんかで作ると匂いと見た目がアレですからね⁉️

施工後に再度水をたらしこんでみました
上手くいったようです。

見た目はハリボテ感満載(直ちに影響の出るレベルではない)     壊れたら後で丈夫に作り直します。
今回の修理事例はエスティマ50
オークションで仕入れてきた中古車
オイル交換をしてエンジンを回すと何故かガラガラ音
これはやられたか、、、、「コリャぁ出品者やってんなあ!?」
なんだか油圧のかかりが遅く感じる^_^;



音の感じから2azに良くあるオイル食いとバランスシャフトの可能性大
もうすぐ納車の期限があり、早くしないと💧

「 youやっちゃいなよ!」  心の声が聞こえてきます  

結局壊れているからやるしかないのか

重い腰を上げて修理に取り掛かります。
クランク圧縮上タヒ点にあわせて外していきます。
心配でヘッドカバーまで外しましたけど必要無かったかも、たぶんクランクと周期が同期
マニュアル道理にやってると時間を浪費することがありますよねw


エキゾーストパイプは二本ネジをとってずらしました。外さなくても良し   ずらすと楽チン
タイラップは便利
オイルパンはタガネでシーラーを切り外しました。

外れました。内部はかなりの汚れ
ストレーナーが詰まり気味   油圧が掛からない原因はこれだったのか
たぶんバランサー内部の破損部品も詰まってます
マニュアルではストレーナー交換  高額なただの網部品ですので交換はしなくても外して、一発キャブクリーナーで溶かしてアレですわよ
オイルポンプは頑丈な構造ですから、交換せず、これもキャブクリーナーをぶちこんで解決w

外れました 
汚い
ダブルギアになっている内部が壊れてるようです。
ガタあり

できる限りの清掃をして取り付けましょう
黒く見えるギアは金属では無いです
弱そう

マークを合わせて交換    あたる部分にオイルを塗りましょう。
ひとコマが大きいので合わせはシビアではありません。つくようにしか付かない
丸印が内側に   
取り付けは22Nm締め後、90°の角度締め。
整備マニュアルかファイネスをご覧ください。
親切な方が載せてますのでくぐってね
オイルパンは再度シーラーを塗り張り付け

私の場合はシリンダー側、オイルパン側に両方にシーラーを塗りますよ。失敗確率が下がります。片側ベッタリでも良いかもしんない⁉️


何度かフラッシングを行います。
アイドリングも静か。よいエンジンに戻ったかな
マフラーからも水が垂れてよく燃焼しているようです。
とはいえ町乗りでアクセルを離したような条件でピストンリングの隙間からオイルを吸い上げ燃えてしまうそうです。
高圧縮エンジンの弊害か
排ガステスターは良好    異音は無くなりました。
エンジン番号を確認すると一応2azの日本製エンジン。
オイル食いの形跡は少なかったので経過観察しなくては。




とある夕方
爆音の軽トラが入庫
点検した結果、プラグが緩んでいてネジがガタガタになってしまったもよう。そこから排気漏れを起こしてました。
 
某店舗で車検をした際に緩んでいて、燃焼の振動でプラグホールのネジ穴が拡大    
人間が作業するので万にひとつはミスもおこるものです。 嗚呼怖い((( ;゚Д゚)))
修理するとなるとシリンダヘッド交換or中古エンジン乗せ変えでしょうか
費用的には中古エンジン交換が安く済みそう
ということで中古エンジンをお取り寄せ
インマニがぶっかけている瑕疵があり少しお安く買えました。(交換する手間と引き換え)
タイミングベルトとウォーターポンプは交換してしまいましょう
リアクランクオイルシールも交換
チェック済みの中古エンジンとはいえ、長期在庫のものは後から異常が出るんですよ
タイミングベルトが切れたら元の木阿弥
エンジンが外れている状態ではタイミングベルト交換は楽チン
そういえばタイミングベルト付きのエンジンは大分減ってきましたね

旧エンジンをミッションごと下ろします
「エンジン交換なんて一日あれば楽勝で終わるべ」みたいなかたはいますがねぇ🤔。安全確実に作業することが重要です。急ぐ必要はありません
リフトを支える部分は広めにとりましょう。
エンジンをミッションごと降ろすと重心が変わるので非常に危険。
 サンバー などのリアに寄ったエンジン乗せ変えは特に気をつけて行いましょう。(私は昔、車両を一度リフトから落とした事がありタヒにそうになりましたw)

今回のエンジンを降ろす台はタイヤドーリー+足場板
見せてもらおうかアルミ脚立とやらの以下略


無事に降りました

荷台を作業台にしてしまいましょう
ここでミッションの分離と新旧エンジンを組み換えます



ミッション分離      

エンジンをぶら下げて作業するより高効率
続いて、取り寄せた交換するエンジン、フォークリフトは便利
移動も楽チン
ミッション分離した際   ついでにクラッチ板だけ交換
あとは組み付けてエンジンスタート
バキュームホースが一ヵ所抜けていてアイドリング回転が上がりハンチングをおこしてパニック。単純なミスですぐ復帰出来ました💧
再度組み付けチェックをしました。

  役目を終えたエンジン

ご苦労様


走行テストを行い異常がないか確認を行います。
エンジン出力もありアイドリングも安定しています。その後納車の運びとなりました、めでたし。