一昨日NHK『戦国』を見ました

国際情勢が戦国の政情を突き動かしたという
センセーショナルな内容でした

徳川家康が大坂の陣で勝利したのは
500m離れた大阪城へも届くオランダ製の大砲が命中、豊臣側は戦意喪失し敗北したと---(豊臣側はスペインの援助を受けキリシタン大名達が加勢するも)

既にスペインは『南米の銀』を手に入れキリスト教布教とセットで植民地を増やしていましたが、オランダが『国際通貨となった銀』を求めて日本にやってくると、家康はオランダを交渉相手に変えていました

キーワードは
家康の武器調達の原資である『銀』
そしてオランダとスペインの覇権争い

実はこの番組の数日前に
家康の時代に至るまでの流通事情が書かれた
『天下統一とシルバーラッシュ』を読んでいました 
その内容は---

16世紀前半
石見銀山の開発と『銀の生産』が始まります

銀需要の大きい明との取引で東シナ海を横断する銀ルートが形成され、この地域の商業が活性化され、海禁を犯してまで貿易を行う者が増え、かくして日本銀の海外への大量流出が始まりました

ところでトルデシラス条約(1494)により、東へ領土開発したポルトガルは、日本にも到着し、鉄炮(1543)やキリスト教(1549)伝来、南蛮貿易と進展し

やがて天下統一

強い中央政権の出現は、物流の障害を除き(海賊停止令)、外交を統一独占し、金銀を運上金とし、国内流通拠点を把握していきます

そして関ヶ原合戦のわずか10日後
家康は石見銀山を接収
日本銀の産出量は世界の1/3とシルバーラッシュ

その後がNHK『戦国』へとつながっていきます

 『天下統一とシルバーラッシュ』
本多博之著 吉川弘文館