えい坊主のF1界観察日記

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主にF1のニュース等について思うところや、様々なデータから分かることを書いていきます。

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F1 2014は、最終戦アブダビまで全て終了しました。
今シーズンのランキングは次の通りとなりました。


384 Lewis Hamilton
317 Nico Rosberg
238 Daniel Ricciardo
186 Valtteri Bottas
167 Sebastian Vettel
161 Fernando Alonso
134 Felipe Massa
126 Jenson Button
*96 Nico Hulkenberg
*59 Sergio Perez
*55 Kevin Magnussen
*55 Kimi Raikkonen
*22 Jean-Eric Vergne
**8 Romain Grosjean
**8 Daniil Kvyat
**2 Pastor Maldonado
**2 Jules Bianchi
**0 Adrian Sutil
**0 Marcus Ericsson
**0 Esteban Gutierrez
**0 Max Chilton
**0 Kamui Kobayashi
**0 Will Stevens
**0 Andre Lotterer


701 Mercedes
405 Red Bull Racing-Renault
320 Williams-Mercedes
216 Ferrari
181 McLaren-Mercedes
155 Force India-Mercedes
*30 STR-Renault
*10 Lotus-Renault
**2 Marussia-Ferrari
**0 Sauber-Ferrari
**0 Caterham-Renault


今シーズン当初に記したことは「同チーム内の争いが面白い」ということでした。
その視点から総括したいと思います。下位チームから順番ということで。

・数字は予選、決勝それぞれの順位であり、最後が勝敗数です。
・予選は、パーツ交換などにおけるグリッド降格を考慮しません。
・決勝においてダブルリタイアの場合は勝敗をカウントしないので、合計19にならない場合があります。
・ドライバー名の後のC~Sの表示は今シーズンの評価です。(完全に私個人の独断ですのでご了承下さい。)


[Caterham-Renault]

(予選)
15 20 19 18 21 21 20 20 22 20 18 19 20 21 19  11(K.Kobayashi)
20 22 21 20 20 22 21 22 21 22 20 22 22 19 17  *4(M.Ericsson)

21 *1(A.Lotterer)
22 *0(M.Ericsson)

17 *1(K.Kobayashi)
18 *0(W.Stevens)

(決勝)
*r 13 15 18 *r 13 *r 16 15 16 *r 17 ns 19 *r  *7(K.Kobayashi)B+
*r 14 *r 20 20 11 *r 18 *r 18 *r 19 15 17 19  *5(M.Ericsson)C

*r  *0(A.Lotterer)
17  *1(M.Ericsson)

*r  *0(K.Kobayashi)
17  *1(W.Stevens)


4人のドライバーがシートを獲得したケータハムですが、見ての通り小林可夢偉がルーキーのマーカス・エリクソンに圧勝しました。特に鈴鹿
開幕前、私は「取りあえずエリクソンはボコらないと話にならない」といったことを書いた記憶があるのですが、見事にそれを果たしたと思います。
モータースポーツにおいては、もとより「○勝○敗」という評価はあまり馴染まないのですが、それにしても小林可夢偉はエリクソンに対して予選で常に0.5秒以上は速く、決勝でも前を走り続けました。それでも鈴鹿ではエリクソンのみに新パーツが供給され、非常に不利な状況となりました。

F1のカネの問題について非常にクローズアップされたシーズンでもあったのですが、小林可夢偉の来シーズンは全くの白紙、片や年間を通して負け続け、いきなりベルギーでスポット参戦したロッテラーにすら負けたエリクソンはザウバーへとステップアップという、この現実がF1の世界を象徴していると思います。
エリクソンについてコメントを求められたモニシャは「モチベーションの高いドライバーです」とか何とか言っていましたが、誉めるところが見つからない様子です。それくらい下位チームは資金的に厳しいわけで、この状況を打破する最短の道は、現在の所「チームへの分配金」くらいしかなさそうです。



[Sauber-Ferrari]

(予選)
14 18 18 14 17 18 16 17 16 17 12 14 15 17 15 15 10 13 13  10(A.Sutil)
19 12 15 17 14 17 22 18 14 14 14 20 16 14 16 14 16 11 15  *9(E.Gutierrez)

(決勝)
11 *r *r *r 17 *r 13 13 13 *r 11 14 15 *r 21 16 *r 16 16  *7(A.Sutil)C+
12 *r *r 16 16 *r 14 19 *r 14 *r 15 20 *r 13 15 14 14 15  *8(E.Gutierrez)C+

まさかのノーポイントに終わったザウバーですが、マルシャの2ポイントを遂に最後まで覆すことはできませんでした。
スーティルはアメリカGPでQ3進出という快挙もあったことはあったのですが、基本的に最初から最後まで地味~~~なシーズンだったと思います。まぁ後付けもいいところですが、今思えば開幕戦が最初で最後のボーナスステージでした。何しろリタイアした中にはロータス2台、ベッテル、リカルド失格、ハミルトン、マッサという面々が入っていました。あの11-12位は惜しかったですね。

ともかく今シーズンは「リタイア続出になるんじゃないか」「全台完走できなかったらどうなるのか」なんていう冗談みたいな話も出ていたくらいですが、やはり例年並みの完走率になりました。下位チームにとっては結局はポイント獲得の望みが非常に薄いままであり、厳しいシーズンでした。



[Marussia-Ferrari]

(予選)
18 19 20 19 19 19 19 19 12 18 16 16 20 19 20  12(J.Bianchi)
17 21 22 21 18 20 18 21 13 21 19 19 21 21 22  *3(M.Chilton)

(決勝)
*r *r 16 17 18 *9 *r 15 14 15 15 18 18 16 20 --  *9(J.Bianchi)A+
13 15 13 19 19 14 *r 17 16 17 16 16 *r 17 18 *r  *5(M.Chilton)C+


モナコでの2ポイント獲得(小林可夢偉にとっては腹立たしいインシデントがありましたが)は、やはりビアンキの今シーズンにとって文句なしにハイライトでした。チルトンは安定していますが、やはり速さはほとんど感じませんでしたね。

鈴鹿でのビアンキの事故はまだ記憶に新しいところですが、非常に有望な若手ドライバーが重傷を負ってしまい、実に残念でした。一応決勝の結果はチルトンに対して9勝5敗となっていますが、両者の間には相当の差があるという認識は多くの人に一致しているでしょう。
あの事故の後、(誰だったか忘れましたが)フェラーリから「実はシートを用意しようという話もあった」という後出しジャンケン的な話もありましたが、それでも多くの人が意外には思わないくらいの実力があった可能性が高いと思います。少なくともライコネンよりは面白いかも…と考える人は多いでしょう。



[Lotus-Renault]

(予選)
22 17 17 22 22 15 17 14 el 19 22 17 17 18 17 20 11 18 16  *4(P.Maldonado)
21 16 16 10 *5 14 14 16 11 15 15 15 18 16 18 16 18 15 14  15(R.Grosjean)

(決勝)
*r *r 14 14 15 ns *r 12 17 12 13 *r 14 12 16 18 *9 12 *r  *8(P.Maldonado)C
*r 11 12 *r *8 *8 *r 14 12 *r *r *r 16 13 15 17 11 17 13  *8(R.Grosjean)B+

2013年末、ウィリアムズの遅さに業を煮やした(と思われる)マルドナドは豊富な資金を持つベネズエラのスポンサーを抱えてロータスへ移りましたが、今シーズン最も損な移籍となりました。しかし、持ち込んだカネの何割をマシンに費やしたのだろうと思えるくらい、よく壊しました。

決勝の勝敗数でいけばグロージャンとイーブンだったのはやや意外であり、ポイントも8対2ということで何とか「誤差」の範囲内かなとも思われますが、やはりグロージャンの方が一年を通じて安定感がありました。FP1から決勝まで何も起こさないマルドナドはほとんど想像がつきませんでしたからね…。



[STR-Renault]

(予選)
*8 11 13 13 13 *9 15 *7 *9 *8 11 11 11 10 13 *5 14 14 *5  12(D.Kvyat)
*6 *9 14 *9 16 *7 *8 15 10 13 *8 12 13 12 11 10 15 16 10  *7(J.Vergne)

(決勝)
*9 10 11 10 14 *r *r *r *9 *r 14 *9 11 14 11 14 15 11 *r  *8(D.Kvyat)B+
*8 *r *r 12 *r *r *8 *r 10 13 *9 11 13 *6 *9 13 10 13 12  *9(J.Vergne)A


レッドブルの支援を失うかも知れないというベルニュを尻目に、クビアトはレッドブルへの昇格を早々に決めました。しかし、どちらかに軍配を上げろと言われればベルニュの方でしょう。
両者の今シーズンの結果を見てみると、予選はクビアトの速さが目立ちましたが、決勝ではベルニュの老獪さ(という年齢ではありませんが…)により、ポイントは22対8とそこそこの差がつきました。若さやバックについている資金、あるいは政治力がものを言うF1の世界がここにもあります。



[Force India-Mercedes]

(予選)
*7 *7 12 *8 11 11 11 10 *4 *9 *9 18 14 13 14 12 13 12 12  12(N.Hulkenberg)
16 14 *5 16 12 10 13 11 *7 10 13 13 10 15 12 13 12 17 11  *7(S.Perez)

(決勝)
*6 *5 *5 *6 10 *5 *5 *9 *8 *7 *r 10 12 *9 *8 12 *r *8 *6  10(N.Hulkenberg)B+
10 *r *3 *9 *9 *r 11 *6 11 10 *r *8 *7 *7 10 10 *r 15 *7  *7(S.Perez)B

フォースインディアは、最も興味深いドライバーの組み合わせの一つでした。
結果としては前半のヒュルケンベルグ、後半のペレス…ということになりそうだったのですが、最後の2レースでまたその印象をある程度覆されました。
様々なところで評価されているように、ペレスは確かに爆発力があるように思われます。表彰台も取りましたし(ヒュルケンベルグは過去も含めてゼロ)、何かをやってくれそうなのはペレスの方だと思います。しかしポイントを見てみると、

*96 Nico Hulkenberg
*59 Sergio Perez

というわけで、当初ほどの差は無くなりましたがヒュルケンベルグが約1.6倍のポイントを稼ぎ出しています。地味だ、目立たない、タクシードライバー、などネガティブな評価の多いドライバーですが、シーズン後半までマクラーレンとデッドヒートを繰り広げることができた理由は言うまでもないでしょう。
ひょっとしたら、大手のスポンサーがついているか、そうでないかという点がドライビングの違いになってたりして。笑 金を持っていないヒュルケンベルグは、車を壊しまくるなどしてヘタ打つと終わりの可能性がありますからね。(まぁ冗談ですが)



[McLaren-Mercedes]

(予選)
11 10 *7 12 *8 12 *9 12 *3 11 *7 10 *6 11 *8 *4 *7 *5 *6  10(J.Button)
*4 *8 *9 15 15 *8 12 *6 *5 *4 10 *7 *5 *9 *7 *6 *8 *7 *9  *9(K.Magnussen)

(決勝)
*3 *6 17 11 11 *6 *4 11 *4 *8 10 *6 *8 *r *5 *4 12 *4 *5  15(J.Button)A
*2 *9 *r 13 12 10 *9 *7 *7 *9 12 12 10 10 14 *5 *8 *9 11  *4(K.Magnussen)B

これもまた興味深い組み合わせでした。
まぁ結果としてはご覧の通りで、予選はマグヌッセンもかなり頑張った…というかほとんど互角なのですが、決勝に関してはバトンの文字通りの老獪さに歯が立たなかった印象です。
バトンは開幕戦からそうですが、予選順位から決勝で大きくポジションアップするレースが目立っています。特に荒れたレースで「いつの間にかそこにいる」というパターンが得意なのは言うまでもありません。
一方でマグヌッセンは(上記をご覧の通り)予選から順位を下げてのフィニッシュが非常に多くなっています。

その点を比較してみると、

バトンは予選より決勝が上位だったのは11レース

マグヌッセンは予選より決勝が下位だったのが12レース(※リタイアは考慮せず)


となり、決勝でのポジション確保という点で非常に大きな差があることが分かります。トラブルなど様々なことを考慮しても、この違いは際立っていると言えるでしょう。ポイントにも如実に表れていますね。

126 Jenson Button
*55 Kevin Magnussen

マグヌッセンのトリッキーな動きはよく議論の的になりましたが、ペナルティを受ける回数が多かったのも気になります。まぁハミルトンもデビューイヤーは大いに嫌われ者になったわけですが(笑)、次年度以降はどのように成長するのか楽しみです。
そういう意味では、やはりルーキーがステップアップするための「踏み台」的な下位チームがある程度は残ってくれないと困るのですが、金も実績も無い「期待のドライバー」というだけでは雇う余裕は下位チームには無く、今後の行方が心配です。



[Ferrari]

(予選)
*5 *4 10 *5 *7 *5 *7 *4 19 *7 *5 *4 *7 *5 *5 *8 *6 *8 *8  16(F.Alonso)
12 *6 *6 11 *6 *6 10 *8 20 12 17 *8 12 *7 10 *9 *9 10 *7  *3(K.Raikkonen)

(決勝)
*4 *4 *9 *3 *6 *4 *6 *5 *6 *5 *2 *7 *r *4 *r *6 *6 *6 *9  16(F.Alonso)A+
*7 12 10 *8 *7 12 10 10 *r 11 *6 *4 *9 *8 12 *9 13 *7 10  *3(K.Raikkonen)C


この組み合わせも楽しみだったのですが、衝撃的(?)な結果となりました。同チーム内で最も差がついたのがフェラーリであることは論を待たないでしょう。
ライコネンは決勝で3勝していますが、うち2勝はアロンソのリタイアであり、しかもその際の順位も9位、12位ですから、「本当に勝った」レースとしてはスパの1勝だけだと思います。

ちなみにライコネンの下はベルニュ(22ポイント)です。すなわちライコネンの下にはマシンの性能的に負けることは絶対にあり得ないドライバーしかいないという惨状であり、ペレス、ヒュルケンベルグ、マグヌッセンなどにも負けてしまいました。(対マグヌッセンでは同ポイントですが、最高順位が2位と4位なのでランキングはマグヌッセンが上。)

161 Fernando Alonso
------
*55 Kimi Raikkonen
*22 Jean-Eric Vergne
**8 Romain Grosjean
**8 Daniil Kvyat
**2 Pastor Maldonado
**2 Jules Bianchi
**0 Adrian Sutil
**0 Marcus Ericsson
**0 Esteban Gutierrez
**0 Max Chilton
**0 Kamui Kobayashi
**0 Will Stevens
**0 Andre Lotterer

F14Tがライコネンの好みの車でなかったという話はシーズンを通してずっと言われてきましたが、それにしても大差がついてしまいました。来シーズンは、2014年で最も失望されたチャンピオン2人がフェラーリを駆ることになります。
それはそれで楽しみではあるのですが。



[Williams-Mercedes]

(予選)
*9 13 *8 *6 *9 16 *5 *1 18 *3 *6 *9 *4 *6 *4 18 *4 *3 *4  *6(F.Massa)
10 15 *4 *7 *4 13 *4 *2 17 *2 *3 *6 *3 *8 *3 *3 *3 *4 *3  13(V.Bottas)

(決勝)
*r *7 *7 15 13 *7 12 *4 *r *r *5 13 *3 *5 *7 11 *4 *3 *2  *9(F.Massa)B+
*5 *8 *8 *7 *5 *r *7 *3 *2 *2 *8 *3 *4 11 *6 *3 *5 10 *3  10(V.Bottas)A


ウィリアムズの二人はそれなりのポイント差がついていますが、

186 Valtteri Bottas
134 Felipe Massa

実は上記の通り、決勝での勝敗数としてはイーブンなのです。マッサは運に見放された印象が強く、ポイント的にはかなり損していると思われます。しかしシーズン最終盤の追い上げ(4→3→2位)は見事でした。表彰台の回数としてもボッタスには後れを取りましたが、ブラジルでのはちゃめちゃな感じも含めて(笑)面白いドライバーです。まぁビアンキの事故後の件やペレスとの接触の件などなど、コメントがウザいことが多いのですが。

ボッタスは6回の表彰台を獲得しランキング4位を獲得しました。上にはメルセデス、そして3勝を挙げたリカルドしかいません。ベッテルを喰ったのは本当に高評価だと思います。



[Red Bull Racing-Renault]

(予選)
*2 *5 *3 *2 *3 *3 *6 *5 *8 *5 *4 *5 *9 *3 *6 *7 *5 *9 el  12(D.Ricciardo)
13 *2 11 *3 10 *4 *3 13 *2 *6 *2 *3 *8 *4 *9 11 17 *6 el  *7(S.Vettel)
※最終戦の予選はタイム抹消だが、タイムはリカルドが上だったので1勝分カウントした

(決勝)
dq *r *4 *4 *3 *3 *1 *8 *3 *6 *1 *1 *5 *3 *4 *7 *3 *r *4  13(D.Ricciardo)S
*r *3 *6 *5 *4 *r *3 *r *5 *4 *7 *5 *6 *2 *3 *8 *7 *5 *8  *5(S.Vettel)B

「4連覇チャンピオンは同じ待遇の相手に勝てるのか」という話題とともに実現した組み合わせであり、最も興味深い対決の一つでした。結果としてはリカルドの圧勝です。

238 Daniel Ricciardo
167 Sebastian Vettel

ポイント差もそうですが、何より3勝は素晴らしいとしか言いようがありません。しかもこの3勝は決して簡単なものではありませんでした。確かにメルセデスのトラブルによりもたらされた勝利ではありますが、いずれも「僅かなチャンスを見事につかみ取った」というイメージです。
3つともにリカルド以外のドライバーが勝っていてもおかしくなかったレースでしたが、それこそが「チャンスがあればそこにいる」という素晴らしさです。
特に前半~中盤にかけて、最もシーズンを盛り上げてくれたドライバーの一人だと思います。

一方で、4連覇チャンピオンのベッテルは今年未勝利に終わりました。表彰台には4回乗ることができましたが、常に何らかのトラブルを抱えており、後顧の憂い無く走ることができない状態が長かったのが響きました。
しかしそれをもって「リカルドはベッテルに比べて有利だった」「リカルドはベッテルに勝って当たり前だった」と断ずることもまた難しいように思われます。
また、ベッテルは序盤のちょっとしたミスやピット戦略などでトラフィックに巻き込まれることが多く、常に「もがいて何とか5~8位くらいに入賞」ということが多いシーズンでした。真価が問われるのは来年のライコネンとの差ということになるのかもしれませんが、あのアロンソのボコりようを見た後なので厳しい評価になるかもしれません。



[Mercedes]

(予選)
*1 *1 *2 *1 *1 *2 *2 *9 *6 16 21 *2 *1 *1 *2 *1 *2 *2 *2  *7(L.Hamilton)
*3 *3 *1 *4 *2 *1 *1 *3 *1 *1 *1 *1 *2 *2 *1 *2 *1 *1 *1  12(N.Rosberg)

(決勝)
*r *1 *1 *1 *1 *2 *r *2 *1 *3 *3 *r *1 *1 *1 *1 *1 *2 *1  12(L.Hamilton)
*1 *2 *2 *2 *2 *1 *2 *1 *r *1 *4 *2 *2 *r *2 *2 *2 *1 14  *7(N.Rosberg)

ハミルトンは4連勝と5連勝を含む、合計11勝でチャンピオンとなりました。ハミルトンにとっては中盤ベルギーあたりがドン底だったと思いますが、流れが変わる契機になったのもその辺りでしょう。ハンガリーでのピットスタートからの3位、そしてベルギーでのオープニングの接触事件では(言葉は悪いですが)一気に同情票が集まったと思います。
そして、そういうことを吹き飛ばす決勝の「強さ」は手が付けられないほどでした。これまでのイメージと違い、爆発力というよりはレース全体を掌握する強さを見せつけました。私の中でもハミルトンのイメージは大きく変わりました。

一方のロズベルグも、特に予選では凄まじい切れ味を見せました。1ラップをまとめる力はハミルトンより上なのかもしれません。そして様々な事件により、ただの「いいヤツ」ではなかったことも証明したと思います。しかし、これは何度も指摘したことですが、ロズベルグはハミルトンに対して直接対決を制することがほとんどできませんでした。一応、敢えて挙げるならブラジルGPですね。あのレースはハミルトンが勝手にスピン(笑)したことでロズベルグが先行し、その後は第3セクターを完璧に封じ込めることで抑えきしました。しかし、やはり後ろから延々とせっ突かれていたように、レースペースでの劣勢は明らかだったと思います。

さて。

「今シーズンはメルセデスのせいで面白くなかった」という意見も結構あるのですが、私は全く逆の見方をしています。個人的には2013年の方が100倍つまらなかったですね。トップチームが序列を決めて戦うと、本当に興ざめします。しかし2014年のメルセデスはマシンの力が圧倒的であったがゆえに自由な競争をする余裕があり、最終戦までもつれ込むチャンピオン争いを楽しむことができたのです。
来シーズン(2015年)、仮にメルセデスと他チームとの差が大きく縮まったとして、

「絶対その方が面白い」

と決めつけることはできません。
メルセデスの首脳陣も繰り返していたと思いますが、この自由な競争は「タイトルを取る絶対の自信がある」からこそでした。しかしレッドブルやウィリアムズ、フェラーリなどが度々メルセデスの一角を崩すようになれば、ドライバー間に序列をつけることも否定できません。そうなればリソースはある程度片方に集中し、ドライバーズランキングは独走となり、面白くない…という状況もあり得ます。
今シーズンの面白さは、メルセデスの太っ腹な方針により実現しました。そして実際に相応のポイントを失っているし、チームは対応を批判されるリスクも背負い込みました。
仮に、レースが面白くないと責められるべきチームがあるとすれば、それは「速すぎた」メルセデスではなく、不甲斐ないマシンしか作れなかった方でしょう。

というわけで、これからしばらくの間、2014年を総括するデータなどを作りたいと思います。


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F1 2014は、第18戦ブラジルGPまで終了しました。
ランキングは次の通りです。


334 Lewis Hamilton
317 Nico Rosberg
214 Daniel Ricciardo
159 Sebastian Vettel
157 Fernando Alonso
156 Valtteri Bottas
106 Jenson Button
*98 Felipe Massa
*80 Nico Hulkenberg
*55 Kevin Magnussen
*53 Kimi Raikkonen
*47 Sergio Perez
*22 Jean-Eric Vergne
**8 Romain Grosjean
**8 Daniil Kvyat
**2 Pastor Maldonado
**2 Jules Bianchi
**0 Adrian Sutil
**0 Marcus Ericsson
**0 Esteban Gutierrez
**0 Max Chilton
**0 Kamui Kobayashi
**0 Andre Lotterer


651 Mercedes
373 Red Bull Racing-Renault
254 Williams-Mercedes
210 Ferrari
161 McLaren-Mercedes
127 Force India-Mercedes
*30 STR-Renault
*10 Lotus-Renault
**2 Marussia-Ferrari
**0 Sauber-Ferrari
**0 Caterham-Renault


1.「自滅の2位」と、腹をくくった「遅すぎる覚悟」は最終戦に響くのか

F1も残り2戦となりました。
残り2つとも勝つしかないロズベルグですが、ブラジルGPでは見事にハミルトンの6連勝を止め、久々の優勝となりました。
前回勝ったのは7月のドイツGPのことでした。それもホームストレート入り口でスピンしたスーティルのマシン撤去中になぜかSCを出なかった)ことで助かったというレースでもあります。マーシャルが走ってコースを横切るシーンは実に恐ろしいものであり、あれは謎の裁定でした。

最も重要なことですが、今回、ロズベルグは今シーズン初めてハミルトンとのまともな直接対決を制しました。これまでロズベルグが勝ったレースは、アメリカGPでの記事でも書きましたが、


オーストラリア(ハミルトンがトラブルでOUT)

モナコ(ミラボー駐車事件)

カナダ(ハミルトンがトラブルでOUT)

オーストリア

ドイツ(ハミルトン予選トラブルで16位スタート/SC入らず)

ベルギー(ロズベルグがハミルトンをオープニングで撃墜)


というわけで、まともな接近戦で勝ったことが一度もありません。一応モナコのミラボー駐車はグレーということは付記しておきますが、今シーズンのパフォーマンスはハミルトンが圧倒していると言えるでしょう。
そして、ブラジルGPで目立ったのもやはりハミルトンでした。もちろん全セッションでロズベルグがトップタイムだったことは特筆すべきですが、決勝でのペースはハミルトンが二枚はうわ手だということが改めて裏付けられたレースになりました。
ハミルトンにとって最大のチャンスは一回目のピットストップのタイミングでした。オーバーカットするくらいペースが良く、実際にほとんど成功していたと思われます。しかしハミルトンは「ここぞという時の単独スピン」をやってしまい、逆に約7秒差つけられてのピットアウトとなりました。

何度もしつこいようですが今シーズンのハミルトンの特徴は、一瞬の切れ味よりは、むしろ「太い強さ」とでも言うか、恐ろしいまでの圧力を感じさせる「マネジメント」「レースコントロール」にあります。むしろ切れ味という点では物足りなさを感じるほどです。特に予選はラップをまとめることがあまりできておらず、ミスするシーンも何度となく見てきました。そして、あのシーンは正に「切れ味」を要する場面でした。この1ラップだけは完璧にまとめるべし、というシーンだったのです。そこでまさかのスピン。
しかしその後はタイヤがズタボロになっても常にロズベルグよりペースが良く、2回目のストップを終えた時点でDRS圏内に入っていました。
ただし、この点をハミルトンの速さだと手放しで評価して良いかどうかは微妙なところもあります。確かに7秒差もあったのが同じ車で、しかも20ラップ程度でDRS圏内まで入ったのだから、両者のレースペースが大きく違うという見方がまず最初に来るとは思いますが、その後の展開を見ればそう単純ではなかったのかもしれません。というのも、ハミルトンは最終ラップまでずっと1秒以内に詰めていながら、結局チャンスらしいチャンスは一度たりとも作れなかったからです。周回はたっぷり20周もありましたが、惜しいシーン一つありませんでした。第1~第2セクターで0.3~0.5秒程度に詰め、第3セクターの入り口からドンと1秒弱にまで離される、全く同じ展開が延々と続きました。

つまりロズベルグはタイヤをケアしながら、ともかく第3セクターの入り口さえまとめれば抜かれることは無いと計算していた、だからレースペースが遅かった、という可能性が「一応」あります。
まぁ「一応」としたのですが、それは、いかにそんな計算をしていたからといって7秒差を20周でゼロにするのはあんまりだろうという点です。そんな「捕らぬ狸」的な計算をしていると、そもそもピットストップで前に出られる可能性だってあり、あまりに危険です。現に、あのスピンがもう少し軽いものであれば前に行かれていた可能性もありました。ロズベルグだって、いくら何でもタイヤの余力を残すような贅沢なことをするわけはないでしょうから。
ただ、ロズベルグはレース終盤に全くミスをしなかったのは確かです。レースペースはいつも通り完全に負けていたものの、絶対に抜かれない戦略が成功を収めたということです。そして、ロズベルグがモンツァでシケインをミスして直進し敗れたのと全く同様、今回は単独でスピンしたハミルトンの完敗ということになります。もちろん予選での真剣勝負に負けた影響も明確に出ました。レースペースがどうのではなく、ロズベルグは完勝です。F1は、ラリーのように単独で走ってペースの良さを争う競技ではないのだから当然ですね。

そして、最終戦への影響です。
現在のポイント差は17ですが、仮にハミルトンがオーバーカットを成功させて優勝していたら31という差になっていました。最終戦のポイントはは例の超クソルールにより50-36-30-24-20-16-12-8-4-2となりますが、31点差ならハミルトンは5位でも良かったということになります。まぁメルセデスが5位フィニッシュというのは非常に考えにくいので、現実的にはウィリアムズと戦わずに済むという表現になろうかと思います。
しかし今回のレースで17ポイント差に詰まったので、ハミルトンは2位を取らねばなりません。すなわち、これはウィリアムズに勝つ必要があることを示しています。奇しくもあの2008年、ハミルトンがチャンピオンになった雨の最終戦ブラジルGPで「一瞬だけ」王座に手が届いたマッサとの絡みがあるかもしれません。
もちろんハミルトンは何位ならOKといった意識は全く持っていないと強調しています。ともかく今まで通りに優勝を目指すと。
一方でロズベルグは憑き物が落ちたような表情で表彰式を迎えました。ハミルトンを常に1秒以内で抑えながらノーミスでやり遂げたラスト20ラップを見ても、本当に腹をくくったのかもしれません。それがラスト2戦の時点だったというのは残念な点ではありますが、今回の開き直った優勝と自滅の2位がどのように最終戦で影響するのでしょうか。

いよいよ、ラストです。


2.まっさんがテンパりすぎていた件

BSのオープニングで見事な頭頂(?)を見せていたマッサですが、ピットレーンの速度違反で5秒ペナルティの文字情報が出たときは


うおおーーーぃ!!


と叫んだ方も多いのではないでしょうか。
私も、


工エエェェ(´゚д゚`)ェェエエ工


とつい言ってしまったのですが、ともかく血が騒いで仕方が無かったご様子です。笑
さらにはピットを間違えて通過するという珍しいミスもありました。「ウィリアムズの」ピットを通過しなくて良かったですね。(まぁさすがにそれはあり得んけど)
「お前ここ違うやろ!!前行け行け!!」と言われているのと、クレアが思い切り苦笑していたのが面白かったですね。笑

まぁ散らかったレースのように見えましたが、大きなミスは(5秒ペナを除き)無かったと思います。キッチリ仕事をこなして「可能な最高順位」である3位表彰台を実現しました。おめでとうございます。
ボッタスはシートベルトの緩みにウイングのデブリ、異常なグレイニングなどトラブル続きで10位がやっとという厳しいレースになりました。しかし、

254 Williams-Mercedes
210 Ferrari

となっており、メルセデスが2台ともリタイアしない限り44ポイント差あれば3位はほぼ決まったも当然です。


3.チャンピオン同士のバトル

バトン、アロンソ、ライコネンのバトルは見応えがありました。キッチリ相手のスペースを残し、フェアでありながらも激しい争いが繰り広げられました。来年は是非、このレベルのバトルを優勝争いで見てみたいものです。
特にフェラーリに関しては徹底的なNo.1体制が長かったこともあり、チーム内で真面目に(?)争っているのは久々に見たような気がします。

ベッテルも良かったのですが、オープニングでのミスは残念でした。ベルギーでもありましたが、今年はああいうミスが何度かあったように思います。ベッテルは全体としては良いのですが、なぜそこでミス、なぜそこで戦略間違い、なぜそこでトラブル、といった感じでついに最後まで歯車が噛み合わず、一年を通じて四苦八苦していた印象が強いです。
これでもしフェラーリに移籍して大躍進したら、アロンソの運の悪さとベッテルの運の良さは永久に語り継がれるでしょう。笑
まぁ、アロンソはチームと徹底的に協力し合って車を作り上げる…という面においてはイマイチだという話が以前のAS紙に紹介されていました。むしろ「ヘボい車をここまで速く走らせているのは誰だと思っているのか」といった態度が強いのだと。もちろん本当のことは分かりませんが、いずれにせよフェラーリもそろそろ「アロンソ離れ」する時なのかもしれません。


4.ラスト1戦を残してのランキング争い まとめ

○ドライバーズチャンピオンシップ

(言わずもがなのチャンピオン争い)
334 Lewis Hamilton
317 Nico Rosberg

------壁------

(3位確定)
214 Daniel Ricciardo

------壁------

(大混戦・しかも3チーム入り乱れなので面白い)
159 Sebastian Vettel
157 Fernando Alonso
156 Valtteri Bottas

------壁------

(マッサ逆転の目は十分あり)
106 Jenson Button
*98 Felipe Massa

------壁------

*80 Nico Hulkenberg

------壁------

(マグはバトンとの差が目立つ(ライコは言うまでもなし…))
*55 Kevin Magnussen
*53 Kimi Raikkonen
*47 Sergio Perez

------壁------

*22 Jean-Eric Vergne

------壁------

**8 Romain Grosjean
**8 Daniil Kvyat

------壁------

(ザウバーはまさかの年間ノーポイント?)
**2 Pastor Maldonado
**2 Jules Bianchi
**0 Adrian Sutil
**0 Esteban Gutierrez

------壁------

**0 Marcus Ericsson
**0 Max Chilton
**0 Kamui Kobayashi
**0 Andre Lotterer



○コンストラクターズチャンピオンシップ

(チャンピオン決定)
651 Mercedes

------壁------

(2位決定)
373 Red Bull Racing-Renault

------壁------

(3-6位ほぼ決定?)
254 Williams-Mercedes
210 Ferrari
161 McLaren-Mercedes
127 Force India-Mercedes

------壁------

(7-8位ほぼ決定 一応ロータスは20ポイントなら夢じゃないかも…いや夢か←)
*30 STR-Renault
*10 Lotus-Renault

------壁------

(ザウバーはまだ十分に希望あり)
**2 Marussia-Ferrari
**0 Sauber-Ferrari
**0 Caterham-Renault



ご覧の通り、ドライバーズポイントに関しては順位変動の可能性は大量にあります。ダブルポイントの絡みで大きく順位を上げるドライバーが出てくるかも知れません。
コンストラクターズの方は、ほぼ順位は固まってしまった印象が強いですね。そんな中で一番可能性があるのはザウバーでしょう。ともかく最終戦で1台でも10位に入れば2ポイントですから、同ポイントとなり順位上はマルシャを上回ります。賞金額の問題もあり、ザウバーは切実でしょう。何が何でも10位に入りたいところです。


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F1 2014は、第17戦アメリカGPまで終了しました。
ランキングは次の通りです。


316 Lewis Hamilton
292 Nico Rosberg
214 Daniel Ricciardo
155 Valtteri Bottas
149 Sebastian Vettel
149 Fernando Alonso
*94 Jenson Button
*83 Felipe Massa
*76 Nico Hulkenberg
*53 Kevin Magnussen
*47 Sergio Perez
*47 Kimi Raikkonen
*22 Jean-Eric Vergne
**8 Romain Grosjean
**8 Daniil Kvyat
**2 Pastor Maldonado
**2 Jules Bianchi
**0 Adrian Sutil
**0 Marcus Ericsson
**0 Esteban Gutierrez
**0 Max Chilton
**0 Kamui Kobayashi
**0 Andre Lotterer


608 Mercedes
363 Red Bull Racing-Renault
238 Williams-Mercedes
196 Ferrari
147 McLaren-Mercedes
123 Force India-Mercedes
*30 STR-Renault
*10 Lotus-Renault
**2 Marussia-Ferrari
**0 Sauber-Ferrari
**0 Caterham-Renault


1.24ポイント差という「微妙」

ハミルトンは怒濤の5連勝を達成、ロズベルグとのポイント差を24としました。しかしこの24という数字がまた微妙ですので、一応確認しておきましょう。
ハミルトンは数字上、残り2戦での優勝は「必須」ではなくなりました。

HAM 2位-2位 → ROSが2連勝しても3ポイント差でHAMチャンピオン

HAM 3位-2位 → ROSが2連勝しても同点でHAMチャンピオン(優勝回数が多いので)

となります。
ただし、

HAM 2位-3位 → ROSが2連勝すると、3ポイント差でROSが逆転チャンピオン

となります。

ここで考えておかねばならないのはリタイヤが絡む場合です。

ハミルトンが次戦でリタイヤし、ロズベルグが優勝した場合は点差は1となり、最終戦で1つでも順位が上の方がチャンピオンになるという単純な形です。(もちろんポイント圏内での話ですが。)
ただしハミルトンが最終戦でリタイヤした場合は悲劇(笑)が起こる可能性があります。とりあえず、興行的に考えられる最悪のパターンがこれでしょう。すなわち次戦ブラジルでハミルトンが優勝し、ロズベルグがリタイア、これでポイント差は49になります。そして最終戦、ハミルトンがリタイアでロズベルグが優勝…。

この最終戦ダブルポイントという史上最低(「最悪」ではなく「最低」だと思います)のクソルールがアナウンスされた際に、誰もが冗談のように考えていた「最終戦で49ポイント差あっても逆転できるじゃん」という、あの5秒で思いつくようなくだらない話マジで実現する可能性が出てきたということです。
しかもシーズン当初に半分ギャグのようにその話をしていた頃は、まさか片方が11勝、もう片方が5勝で、その5勝の方がチャンピオンになってしまうということまで想像していた人は少ないでしょう。
事前に決められたルールの中でチャンピオンになるのだからロズベルグの責任は全くのゼロですが、こんなもんは興が削がれること甚だしいわけです。私の考えは(というかほとんどのF1ファンは同じだと思いますが)最初から一貫しています。改めて言いますが、これは最低のクソルールです。

さらにその後の流れ(笑)ですが、仮に上記のような経緯でロズベルグがチャンピオンになった場合、最終戦ダブルポイント制に対する批判は強まる一方ということになるかと思います。その場合は2015年から廃止、すなわち2014年シーズン単年のみの特殊ルールとして永遠に日の目を見ず、嘲笑され続ける可能性が高いと思われます。
そうなればロズベルグは、F1史上最も愚かで、かつ一回のみという特殊なルールの下で、しかもその恩恵をこれ以上無いほど最大限に受けた上で、自分より明らかに速いドライバーに勝ったという、ある意味での悲劇の主人公となります。
しかも悪いことに、ロズベルグはあのベルギーGPでのチームメイト撃墜事件があります。さらに悪いことに、ロズベルグはハミルトンとまともに正面から戦って勝ったレースが一つもありません。もちろんモナコやオーストリアなどの勝利を「勝ったことにならない」などと貶める気は全く無いのですが、大きなトラブルの無い2位ハミルトンをじりじり引き離して勝ったとか、後ろから差を詰めて逆転したとか、そういう「寄り切り」的な勝利が一つもないのです。
これは、関係者も「ダブルポイントに関係無い形でチャンピオンが決まって欲しい」と心の中で手を合わせているのではないでしょうか。バカだなぁ。アホだなぁ。

さて。

肝心のレースですが、ハミルトンは予選で負けても決勝は盤石でした。今年後半戦はハミルトンがロズベルグを「圧倒」していると言っても過言ではありません。ハンガリーではピットスタートから逆転の3位(PPのロズベルグは4位)、ベルギーでは撃墜されたことで世論を味方に(?笑)つけ、イタリアは真っ向勝負で逆転勝ち、シンがポールでは不運なSC入りを跳ね返す激走、鈴鹿では横綱相撲で寄り切り、ロシアではオープニングの1コーナーで落ち着いて勝負を決め、そして今回のアメリカGPでもコース上できっちり逆転した上にギャップを終始2~3秒にコントロールし続けての完全勝利です。

これ、今年何度書いたか忘れましたが、ハミルトンは「一発が速い」「ここぞという時の速さが凄い」という印象を大きく塗り替えるシーズンとなっています。むしろ予選では上手くまとめきれないことが非常に多いように見受けられますが、とにかくレースペースが速く、トラブルフリーで300km走って負けるところが想像できないというほど完成された走りをしています。
ロシアGPでのオープニングの件ではハミルトンが落ち着いていたという記事が多く見られましたが、その源泉は「いま無理しなくても必ず逆転できる」というところから生じる余裕でしょう。一方でロズベルグにあったのは、何が何でもオープニングで前に出ないと逆転の可能性は低い、という焦りです。
このレースではERSのセッティングにミスがあったとコメントしていますが、そんなもんは明らかにレースの一部なのでロズベルグのファンとしては「しっかりしてくれよ」としか言いようがありません。

ただ、ロズベルグがチャンピオンになる可能性は、半々とは言えないまでも4-6や3-7くらいは残していると思います。
こうなったら残り2戦、ハミルトンをコース上で抑えきり、あるいは逆転し、ガチ勝負で連勝すれば、ダブルポイント・チャンピオンというアホどもが作りだした馬鹿げたイメージを大きく払拭できると思うのですが。


2.下位ポイント争いの件と、ベルニュが追い詰められてからすごい件

レッドブルへの昇格競争においてリカルドに先を行かれ、さらには成績的にも明らかに下のはずのクビアトにも先を行かれてしまったベルニュですが、明らかに(良い意味?で)キレていると思います。といってもアメリカGPでのインシデントはちょっとやり過ぎでした。
51周目、第1コーナーでグロージャンのインに大胆に飛び込むとやや大きめに接触しコース外に押し出し。グロージャンがよく見ていたので大きな事故にはなりませんでしたが、レース終了後に1点のペナルティと5秒加算がなされました。それでも貴重なポイントを獲得しています。

「やったもん勝ち」と言っては良くありませんが、例えばモナコでビアンキが可夢偉に何度かガンガンぶつけて2ポイントをもぎ取ったのも結果としては大殊勲でした。モータースポーツに限ったことではありませんが結果が全てだということですね。
最初からこのくらい必死だったら結果は違っていた…のでしょうか。

ちなみに被害者(?)となったグロージャンは8位の座を失い、代わってマルドナドがついに9位入賞し2ポイントを獲得しました。滑り込みセーフというか、何というか。良かったですね。笑
マルドナドは予選も速かったし、残り2戦が楽しみです。

一方でザウバーは悲惨でした。
予選でスーティルが今シーズン初のQ3に進出し9位からのスタートとなりましたが、ペレスに撃墜されリタイア。ペレスがヒュルケンベルグと比べても同等かそれ以上に速い可能性があることは分かりますが、こういうことをやってるから荒っぽいイメージがぬぐえないし、ポイントも少ないわけです。コメントもまた振るっています。


>今日の出来事は本当に不運だ。

傍目には「不運」ではありませんでした。
トップドライバーはああいうことは絶対にしないと思います。

>エイドリアンがドアを開けたとき、僕はインサイドに飛び込んで彼に仕掛けたんだ。
>そうしたらエイドリアンがドアを閉じ始めて、僕は彼より遅くブレーキをかけなければいけなかった。

まぁ、あのタイミングだったらドアは当然閉まっちゃうでしょうね…。
あれで譲ってたらF1ドライバーじゃないでしょう。ある意味では凄い注意力だと言えるかもしれませんが。笑

>キミがあの位置にいるとは予想していなかったんだ。

それもアカンやろ、という話ですな。

>記憶に残るレースを見せてあげられず、ガッカリだ。

恐らく記憶には残ったんじゃないでしょうか。


3.フェラーリが空気すぎ

相変わらずフェラーリの空気状態が続いています。
ただしアロンソはバトンなどとの高品質なバトルもあり、また6位入賞は「これ以上はどうにもならない順位」だと言えるでしょう。(上はメルセデス2台、リカルド、ウィリアムズ2台なので普通に行けば勝てる可能性は低い。)
その点、ライコネンに関してはむしろ遅すぎて目立っており、そういう意味では空気ではないのかもしれませんが。
来シーズンもしベッテルが本当にフェラーリ入りするとしたら、これはライコネンを完膚なきまでにぶった斬らないといけない状況になるかもしれません。これで「いい勝負」なんてやってたら、やはりアロンソとは比較にならないという評価を受けかねないからです。まぁ、ドライバーの実力の上下関係について「A>B」かつ「B>C」ならば「A>C」みたいな単純な三段論法が簡単に通用しないのは分かっていますが、それにしても印象、イメージという問題があります。


4.カネの問題

アメリカGPではマルシャとケータハムが欠場の憂き目に遭い、さらにはフォースインディア、ザウバー、ロータスなどがボイコットする可能性すら浮上していました。原因は貧乏という単純な話です。F1が死ぬほどカネを必要とするスポーツなのは誰でも分かっていますが、それはほとんど病的な域(?)にまで達しています。
例えばザウバー入りが報じられたエリクソンですが、モニシャ・カルテンボーンは、


「残念ながら、私たちはドライバーを収入源として考えなければならない」


とまでコメントしています。
まあそうだろうな…とは思いますが、これって結構酷いこと言ってるんですよねェ。はっきり言い過ぎやろ、という。笑 少なくとも、F1というのは世界で一番速いドライバーの集まりではないということです。
いま取りざたされている問題はチームへの賞金の配分です。勝ったチームが多くの賞金を手に入れられるのは当然のことですが、その格差があまりにも大きすぎるという下位チームの主張です。レッドブル(ホーナーだったかな)は、


「(賞金を下位に多く配分することで)下位チームの状況が良くなるという確証はない」


という鬼のようなコメントをしています。それを言うなら「賞金を配分しないおかげで状況が良くなる可能性は絶対にない」わけですが、まぁ掴んだカネを離すような人がF1なんてやるわけありませんからね。そらまぁそう言うでしょうね。
今回のレースが18台で行われたことについて「物足りない」という反応も「特に違和感は無い」という反応もあると思います。私は、個人的には多少レベルの違うチームが混ざっていたとしても、数が多い方が見応えがあるなぁと感じます。

ちなみに過去最低のエントリー台数は10台です。(1958/01/19 アルゼンチンGP)
その他13台、14台というのも何度かありますが全て1950年代ですね。
15台というのは1960年代に結構ありましたが、プライベーターですらF1に挑戦できた時代と比べても意味は無いでしょう。
なお、近年で最も少ないのは2005年のスペインGPとモナコGPの18台です。今回のアメリカGPは非常に少なかったということが分かります。
レギュレーションで18台が最低台数ということになっているのかもしれませんが、エントリーが無いものはどうしようもありません。18が16になり、14になっていくとすると、寂しいことだと思います。


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以前は入賞は8位まで、あるいは6位までという時代もありましたが、現在は10位までが入賞(ポイント獲得)となっています。そこで、過去10位以内を獲得した回数と連続記録はどうなっているのか、ザッと調べてみましたのでご紹介します。
もちろん、現在と過去では「10位の意味が違う」ことは当然です。例えば以前ならリスクを冒して11位から10位を目指す必要はあまり無かったかもしれませんが、現在は"0"か"1"かという違いがあります。従って単純比較はできないのですが、その辺りは重々承知の上でご覧下さい。

フォーマットですが、「チーム名 改行 数字①(数字②)」となっています。数字①は10位以内に入った延べ回数(=台数)、数字②は10位以内を獲得した連続数です。例えば、

Brawn GP
32(17)

とある場合、10位以内でフィニッシュした延べ台数が32で、17レース連続で10位以内を獲得したのが最高記録だったということになります。


[1~5]

Boro
1(1)

Coloni
1(1)

Gilby
1(1)

Kurtis Kraft
1(1)

Marussia
1(1)

OSCA
1(1)

Scarab
1(1)

Scirocco
1(1)

Spyker
1(1)

Stebro
1(1)

Tecno
1(1)

Fondmetal
2(1)

Frazer Nash
2(1)

Martini
2(1)

Midland
2(1)

Milano
2(1)

Modena
2(1)

Trojan
2(1)

Lancia
3(1)

Pacific
3(1)

Simtek
3(1)

Super Aguri
3(1)

Talbot
4(3)

Aston Martin
4(2)

Ferguson
4(2)

Rebaque
4(1)

Onyx
4(1)



[6~10]

Forti
6(1)

Parnelli
6(1)

Spirit
6(2)

Rial
6(3)

Eagle
7(1)

Connaught
9(1)

RAM
9(2)



[11~20]

HWM
11(2)

Theodore
12(2)

AGS
13(2)

Leyton House
13(4)

Zakspeed
14(4)

Penske
15(4)

Osella
16(3)

BRP
17(7)

Wolf
19(4)

Toleman
20(4)



[21~30]

Ensign
21(3)

ATS
24(2)

Porsche
24(9)

Hesketh
25(4)

Vanwall
25(7)

Lola
27(5)

Stewart
27(6)



[31~50]

Brawn GP
32(17)

Matra
39(8)

Gordini
40(4)

Fittipaldi
40(9)

Scuderia Italia
42(7)



[51~100]

Prost
53(8)

Larrousse
55(4)

Honda
57(10)

Surtees
61(5)

Jaguar
61(7)

Shadow
66(10)

Alfa Romeo
76(6)

Toro Rosso
84(10)

Maserati
85(8)

BMW
91(41)

Force India
100(10)

March
100(11)



[101~200]

BAR
112(14)

Minardi
113(6)

Cooper
127(8)

Toyota
130(14)

Mercedes
155(36) 2012/11/25 Rd.20 Brazil ~ ※更新中

Jordan
184(13)

BRM
190(40) 1961/09/10 Rd.07 Italy ~ 1965/10/03 Rd.09 united States



[201~300]

Ligier
247(12)

Arrows
247(16)

Red Bull
248(33) 2010/11/07 Rd.18 Brazil ~ 2012/09/02 Rd.12 Belgium

Sauber
268(16)

Benetton
296(30) 1996/06/02 Rd.07 Spain ~ 1998/04/12 Rd.03 Argentina



[301~500]

Renault
307(22)

Brabham
313(14)

Tyrrell
375(13)



[501~750]

Lotus
504(38)

Williams
695(25) 1997/08/10 Rd.11 Hungary ~ 1999/04/11 Rd.02 Brazil



[751~]

McLaren
971(64) 2010/03/14 Rd.01 Bahrain ~ 2013/05/26 Rd.06 Monaco

Ferrari
1,221(81)2010/07/25 Rd.11 Germany ~ 2014/09/21 Rd.14 Singapore


------


すぐ目に付くところとしては、つい先日の日本GPでフェラーリの記録が途切れた(アロンソOUT、ライコネン12位)ということですかねェ…^^;


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F1 2014は、第16戦ロシアGPまで終了しました。
ポイントは次の通りです。


291 Lewis Hamilton
274 Nico Rosberg
199 Daniel Ricciardo
145 Valtteri Bottas
143 Sebastian Vettel
141 Fernando Alonso
*94 Jenson Button
*76 Nico Hulkenberg
*71 Felipe Massa
*49 Kevin Magnussen
*47 Sergio Perez
*47 Kimi Raikkonen
*21 Jean-Eric Vergne
**8 Romain Grosjean
**8 Daniil Kvyat
**2 Jules Bianchi
**0 Adrian Sutil
**0 Marcus Ericsson
**0 Pastor Maldonado
**0 Esteban Gutierrez
**0 Max Chilton
**0 Kamui Kobayashi
**0 Andre Lotterer


565 Mercedes
342 Red Bull Racing-Renault
216 Williams-Mercedes
188 Ferrari
143 McLaren-Mercedes
123 Force India-Mercedes
*29 STR-Renault
**8 Lotus-Renault
**2 Marussia-Ferrari
**0 Sauber-Ferrari
**0 Caterham-Renault


1.『9対4』

2014年シーズン開幕当初、そしてその後数戦を見た時点では想像もつかなかったのですが、メルセデスのチャンピオン争いにおける接近戦は非常に少なくなっています。一昨日行われたロシアGPもその例に漏れず、ガチ勝負を繰り広げたのはスタート直後の第二コーナーまでという残念な結果になりました。
その理由はロズベルグのミス。第二コーナーで派手にタイヤをロックさせ、盛大な白煙と共にフラットスポットを作り、二周目のピットインを余儀なくされたのです。これで、2周目には早くも「マシントラブルさえ無ければハミルトン優位」の状況が揺らぎの無いものとなってしまいました。

ソチは確かに事前の情報(?)では抜きにくいサーキットだと言われていましたが評価には両論あり、また現実にかなりのオーバーテイクが見られました。ベルギーでもそうでしたがロズベルグは焦っています。開始直後から分の悪い勝負をかける必要はありませんでした。きっちりレースをすればピットワークで前に出られる可能性もあるし、ハミルトンに何らかのトラブルが発生する可能性だってあります。また、普段と逆のパターンでハミルトンを追い詰めてミスを誘発させれば精神的にも大きく優位に立つことができます。そうした様々な可能性を潰す第二コーナーとなってしまいました。

ロシアGP終了後の両者のポイント差は僅か17ですが、内容にはかなり大きな差があります。
まず勝利数ですが、ハミルトン9勝に対してロズベルグ4勝となりました。しかもハミルトンはロズベルグよりマシントラブルが多く、さらには(真相はグレーながらも)ミラボー駐車事件、そしてベルギーでの撃墜事件がありました。
もちろんハミルトンも完全に無実(笑)というわけではなく、ロズベルグを無理にブロックしたことが何度かあり、ハンガリーのファイナルラップの件はロズベルグもかなり怒りをあらわにしていました。(その怒りは表向き"自分"へのものでしたが。)
ただ現時点においては、どちらかというとロズベルグが"悪役"に回っている印象がぬぐえません。それも偶然が色々と重なった結果だと思いますが、ハミルトンはシーズン中盤にマシントラブルが頻発し、泥をかき分けるようにしてポイントを拾っていきました。そんな中で、モナコの予選が伏線となり、さらにベルギーの事件が決定打になったのだろうと思います。

さて、ロシアGPで最も注目されていた(ロシアに限りませんが)メルセデスのチャンピオン争いはオープニングで「つまらない」ものとなりましたが、そのことが逆に新たな「注目」となりました。言うまでもありませんがロズベルグがどこまで上がってくるかということです。
結論から言えば、ロズベルグはピレリのタイヤ選択に救われたのです。2周目にピットインし、まさかのタイヤ交換無しで完走となったのです。しかも50周以上走ったタイヤで(その時点での)ファステストラップを叩き出すという異常事態でした。FPの時点で「デグラデーションが無い」ということは言われていましたが、短い時間のテストで総レース距離を走ることはできないため、あの無交換は壮大な「実験」だったわけです。その実験を見事に成功させたロズベルグは、今シーズン実に9回目となる2位を獲得し、浅い傷を負うにとどまりました。

仮にタイヤがSとSSだったらどういうレースになっていたかは分かりませんが、ロズベルグが2位に入るのは難しかったと思われます。ロズベルグにまだツキはあるし、また開幕当時から何度もしつこく言っていますが「優勝できないなら何が何でも2位を取るべし」というのをロズベルグはこれ以上無いほどキッチリ遂行しています。
一方のハミルトンは現時点で9勝、残り3レースで10勝に乗せ、もしそれでもチャンピオンになれないとすれば歴史に残る悲劇(?)でしょう。毎度言っていますが、そういう意味でも最終戦のダブルポイントがいかにクソかということです。


レッドブル/ベッテルの連覇で面白くない → じゃあ最終戦ポイント二倍にすれば?


という、この耐えがたい安易さよ。
これがモータースポーツの最高峰だというのだからお笑いです。

なお、メルセデスの二台が4位以下を取る可能性は非常に低いため、残り3戦におけるポイントの「パターン」はそこそこ絞ることができます。

------

[HAM2勝以上]
文句なし

[HAM最終戦で1勝・残り2位/ROS2連勝・最終戦2位]
最終戦には2勝の価値があるので文句なし

[HAM1-2-2/ROS2-1-1]
ポイント差 17 → 24 → 17 → *3 HAMチャンピオン

[HAM1-3-2/ROS2-1-1]
ポイント差 17 → 24 → 14 → *0 HAMチャンピオン(優勝回数による)

[HAM1-2-3/ROS2-1-1]
ポイント差 17 → 24 → 17 → -3 ROSチャンピオン

------

というわけでハミルトンは最終戦を除き1度だけ3位を取る余裕がありますが、「HAM1-2-3」と「ROS2-1-1」で逆転してしまうのだから余裕など全く無いのは明らかです。
また、リタイヤが絡む形は次の通りです。

------

[HAM1-R-1/ROS2-1-2]
ポイント差 17 → 24 → -1 → 13 HAMチャンピオン

[HAM2-R-1/ROS1-1-2]
ポイント差 17 → 10 → -15 → -1 ROSチャンピオン

(※)[HAM1-1-R/ROS2-2-2]
ポイント差 17 → 24 → 31 → -5 ROSチャンピオン

------

ハミルトンはリタイヤが絡んでもその他で2勝すればチャンピオンになれますが、そのリタイヤが運悪く最終戦だった場合(※)、その他でハミルトン2勝、ロズベルグ全て2位でも、ロズベルグが逆転チャンピオンとなります。本来なら優勝しても届かないのですが、2位でも逆転なのです。まさに寒気がするほどのクソシステムですが、まぁそうなる可能性もそこそこ現実的だと思いますね…。

どちらが勝つにせよ、ダブルポイントが関係無い形でチャンピオンが決まって欲しいと思います。ロズベルグは2013年終了時、ハミルトンを倒したいと公言していました。そして実際、2013年シーズンの内容は後半にハミルトンに不運が重なったこともあり、ロズベルグはポイントこそ後塵を拝しましたが実力では負けたとは思っていなかったはずで、手応えを掴んでいたのではないかと思います。
ロズベルグがハミルトンを完全に「倒した」と実感するためには残り3レースで圧倒し、ダブルポイントと関係無い形でチャンピオンを決めたいところでしょう。ただ実際は、今年マシントラブルや「グレー」な事件が絡まないクリーンな形でロズベルグが勝ったことは、まだありません。


オーストラリア
→HAMマシントラブルでリタイヤ

モナコ
→ミラボー駐車事件(ただしグレー)

カナダ
→HAMマシントラブルでリタイヤ(ただしこれはブレーキを温存したロズベルグの戦略勝ちという面も?)

オーストリア
→HAM、勝手に予選アタックを中断(笑)し9位スタート

ドイツ
→HAM、予選でブレーキが割れるトラブル、20位からスタート

ハンガリー
→HAM、予選でマシン炎上、最下位からスタート(ただし決勝はHAM3位、ROS4位)

ベルギー
→オープニングでの撃墜事件


一応モナコは競り勝ったと言えると思います。あとオーストリアはハミルトンの自己責任ですね。笑
しかしカナダでは後方からハミルトン追い上げられた際にシケインをカットしているし、レースペースは劣勢でした。ドイツでは超危険な場所でマシン撤去作業をしていながら何故かSCが入らないという追い風もありました。ハンガリーではハミルトンがオーダーを聞き入れて譲ってくれるのを「1秒後方で待つ」というイライラする場面があったし、また言うまでもなくベルギーでの「撃墜」は多くのファンを落胆させたし、ベッテルとの争いで大きなフラットスポットを作り、リカルドに優勝を献上するという大きなミスもありました。

そうして考えると、ともかくロズベルグは「ハミルトンに勝ったレースですら散らかっている」印象が強いです。16戦消化しても、まだスッキリした「寄り切り」的な勝ち方は一度もしていません。こうなったら残り3戦、フロントローから2台一緒に飛び出して「接触せずに競り勝つ」ことが必要です。
もちろん、チャンピオンというのは過程はどうあれ記録に残ります。酷い喩えですが民主党時代の閣僚だって永久に「元○○大臣」と呼ばれるわけで、一度チャンピオンになってしまえば永久にその肩書きはついて回ります。この辺り、ロズベルグはどう考えているのでしょうか。
また、ハミルトンは一度だけチャンピオンになっていますが、その時も最終ラップの最終コーナーで決めたという「曰く付き」でした。今度こそ、対等の相手を堂々と打ち負かした上でのチャンピオンになりたいはずです。そして実際に序盤数戦をはじめハンガリー、イタリア、日本などで直接対決を制しているし、どちらかがリタイヤしたレースでも、カナダ、イギリス、シンガポールなどでは速さを見せています。

優勢なのは明らかにハミルトンです。
しかし、開幕からずっと変わらない御法度である「DNF」が勝負の鍵を握ることになりそうです。
そういえばメルセデスはコンストラクターズ・チャンピオンを決めましたが全く話題になっていませんね。笑

最終戦が終わった後、勝つのはどちらか。
緊迫のアメリカGPは3週間後です。


2.ウィリアムズがフェラーリを明確に突き放す

ボッタスはスタートで先頭に立てなかった以上ロズベルグを抑えて2位を取るのが使命だったわけですが、中盤にタイヤ交換をしたにも関わらず、2周目から同じタイヤを使っているロズベルグにあっという間に前に行かれるという事態になりました。しかも、新しいはずのタイヤでロズベルグにジリジリと離され、3位が精一杯という結果に。

タイヤが「想像を遙かに超えるライフを持っていた」ことで最も得をしたのはロズベルグですが、ボッタスは反対に待てど暮らせどロズベルグのタイヤに「崖」が来ず、結局はファステストラップを争うというバカバカしい(?)終盤になってしまいました。
それでも、ボッタスはやるべき仕事はしっかりやり切りました。あの第二コーナーでの抜かれるシーンですが、ロズベルグは結構強引です。リプレイを見れば分かりますが、ボッタスが反応して左に避けていなければ接触していた可能性が高いと思われます。
誰とは言いませんが(笑)相手が悪かった場合、ロズベルグはマシンにダメージを負い、2位では済まなかった可能性もあります。確かにタイヤに「崖」が来る可能性を考えれば、早い内にボッタスを抜いておかないと苦しいというのは分かるのですが、オープニングラップと同様、ちょっとリスクを冒しすぎのような気がします。

ちなみにボッタスはこれで5回目の表彰台となりました。しかも第8戦オーストリアGPが初の表彰台ですから、後半に入ってウィリアムズは調子を上げてきたと言えるでしょう。フェラーリはまだアロンソの2回のみです。どちらかというとセカンド二人目のドライバーがどういう成績を上げるかという勝負な気がしてきました。

145 Valtteri Bottas
------
*71 Felipe Massa
*49 Kevin Magnussen
*47 Sergio Perez
*47 Kimi Raikkonen

なんとライコネンはペレスと同ポイント(!!)なのです。
ではマッサが十分なポイントを取っているかというと、まだボッタスの半分以下です。(まぁ全体的に運が悪いんですけどね…。)
そのマッサは、予選でトラブルに見舞われ後方からのスタートとなりました。
最終的には11位でノーポイントでしたが、ロズベルグと同じように遅いマシンをかき分けながらのレースとなりました。しかしタイヤ交換まではロズベルグからあまり離されませんでしたね。ウィリアムズの戦闘力はかなり高いことを証明したと思います。
ただ一つ興味深いのは、マッサはあのタイヤ交換が、あの周で必要だったのかということです。ロズベルグと同じように、ラップが落ちないところまで延々と走り続ければ面白いことになっていたかもしれません。一方は52周走り、一方は半分しか走れない…なんてことは無いと思うのですが。

そしてフェラーリとの争いですが、

216 Williams-Mercedes
188 Ferrari

というわけで、まだ十分に逆転可能ですが、そこそこ大きな差になりました。
フェラーリはシンガポールで少し息を吹き返しましたが、鈴鹿、ソチと酷い結果が続いており、辛い終盤戦です。


3.ここに来てマクラーレンが復調/レッドブルは予選から元気なし

マクラーレンはバトンが4位、マグヌッセンが5位ということで大量22ポイントを獲得です。注目されるフォースインディアとの争いですが、

143 McLaren-Mercedes
123 Force India-Mercedes

となっており、ウィリアムズと同様こちらも大きくライバルを突き放しました。
ポイントはバトンがタイヤ交換をした後に、ノーストップのロズベルグをどこまで追撃できるかという点だったのですが、いつまで経ってもロズベルグのタイヤは摩耗せず、むしろ反対に差をつけられながら(笑)最後まで行ってしまいました。

また、アロンソを挟んでレッドブルが7-8位となりました。
ベッテルはレッドブルを「卒業」することが決まったわけですが、結局は最後までリカルドを圧倒することはできませんでした。(過去形にするのは早いのですが、まぁ無理でしょう。)
そして、チームとしては割と悩ましい状況にあります。というのは、リカルドはチャンピオンが数字上可能だし、しかもベッテルが来年は敵になるわけで、「オーダー」を出すべきかどうかという判断があるからです。今回のレースでもリカルドは無線で「タイムを失っている」と苦情(?)を訴えています。有り体に言うと「どけ」ということです。笑
しかしチームは今後のオーダーも否定しました。確かにチャンピオンの可能性はゼロではありませんが、事実上不可能だという判断でしょう。そういう意味では良かったですね、カドが立たなくて。笑 チームとしても、共に4連覇を成し遂げたドライバーに"faster than you"を告げたくはないでしょうから。


4.その他

とにかく酷いのがケータハムです。
小林可夢偉はエリクソンに対し、シーズンを通じておおむね0.5~1秒ほど速かったのですが、アップデートを与えられず、逆にエリクソンの方が0.5~1秒ほど速くなってしまっているのが現状です。一応可能性としては、

①むしろ今までのエリクソンの待遇が悪かった

②終盤に入ってエリクソンが覚醒した


というのも考えられないことはありませんが、まぁ可能性は低いと思いますね…。
ケータハムの目標はともかくポイントを取ってランキング10位以内に入ることですが、レースでは何が起こるか分からないし、可能性はゼロではありません。アップデートを1人にしか与えられないのなら、速いドライバーに与えて奇跡に賭けるしかないと思うのですが…。
エリクソン側のスポンサーから何らかのアクションでもあったのでしょうか。いずれにせよ自分の首を絞める行為です。アホらしいにも程があります。

私は、確かに日本人ドライバーがF1で活躍してくれると嬉しく思いますが、この件に関しては日本人だからどうということでなく、客観的に見てケータハムは愚かだと思います。
ましてやエリクソンは(チームが無くならなければ)来年のシートもほぼ確定しているのだし、チームが「アップデートは小林一人に与えた」と公言すればエリクソンのキャリアにも損は無いと思うのですが。

また今回のレースにおける小林可夢偉のリタイアの理由ですが、公式には「ブレーキ」ということになっていますが、マイレージの問題、すなわち「マシンの温存」ではないかという話すら持ち上がっています。確かに走らせるにもコストがかかりますので節約にはなるでしょうが、小林可夢偉はチームにとって完全に「お荷物」というか、契約があるから仕方なく乗せてやっている状態なのかもしれません。
フリー走行ならまだ理解できますが、レギュラードライバーに対して乗りたきゃカネ持ってこいという課金状態は異常です。
エリクソンと同様の条件でない限り、もはやケータハムにいる意味は無いと思います。せっかく寄付金を叩いて手に入れたシートだったんですけどね…。


クビアトは初の母国GPでしたが、予選で5位という素晴らしいパフォーマンスを見せてくれました。しかし決勝ではベルニュと同様燃費に苦しんでおり、ひたすらセーブして走るという「F1らしからぬ」状態だったようです。

また、10位入賞を果たしたペレスも無線で燃料をセーブするよう何度か指示されており、燃費に非常に厳しいサーキットだったようです。
ヒュルケンベルグとの争いですが、ペレスは予選13位から10位入賞、ヒュルケンベルグは予選12位でしたがギアボックス交換で17位スタート、決勝は12位でペレスとは1.2秒差でのフィニッシュ…という微妙~な状況でした。

あと、どうでもいいと言えばどうでもいいのですが…


**2 Jules Bianchi
**0 Adrian Sutil
**0 Marcus Ericsson
**0 Pastor Maldonado
**0 Esteban Gutierrez
**0 Max Chilton
**0 Kamui Kobayashi


チルトンと可夢偉はともかく、マルドナドとグティエレスまでもがランキングでエリクソンに負ける可能性がいよいよ高くなって参りました。
そして、ザウバーはこのままノーポイントで終わるのでしょうか。メルセデスのチャンピオン争いも熱いのですが、ノーポイント圏内の争いも大変なことになっています…。


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F1 2014は、第15戦日本GPまで終了しました。
ポイントは次の通りです。


266 Lewis Hamilton
256 Nico Rosberg
193 Daniel Ricciardo
139 Sebastian Vettel
133 Fernando Alonso
130 Valtteri Bottas
*82 Jenson Button
*76 Nico Hulkenberg
*71 Felipe Massa
*46 Sergio Perez
*45 Kimi Raikkonen
*39 Kevin Magnussen
*21 Jean-Eric Vergne
**8 Romain Grosjean
**8 Daniil Kvyat
**2 Jules Bianchi
**0 Adrian Sutil
**0 Marcus Ericsson
**0 Pastor Maldonado
**0 Esteban Gutierrez
**0 Max Chilton
**0 Kamui Kobayashi
**0 Andre Lotterer


522 Mercedes
332 Red Bull Racing-Renault
201 Williams-Mercedes
178 Ferrari
122 Force India-Mercedes
121 McLaren-Mercedes
*92 STR-Renault
**8 Lotus-Renault
**2 Marussia-Ferrari
**0 Sauber-Ferrari
**0 Caterham-Renault


0.ジュール・ビアンキの早期の回復を願います

レース後、ほとんどの関係者が「今はレース結果はどうでもいい」と口をそろえているように、マルシャのジュール・ビアンキ重体という報せがF1に衝撃をもたらしました。公式な情報としては次のようなものだけです。


"On lap 42, Adrian Sutil lost control of his car, spun and hit the tyre barrier on the outside of Turn 7. The marshals displayed double waved yellow flags before the corner to warn drivers of the incident. A recovery vehicle was dispatched in order to lift the car and take it to a place of safety behind the guard rail. While this was being done the driver of car 17, Jules Bianchi, lost control of his car, travelled across the run-off area and hit the back of the tractor.

"Once the marshals reported that the driver was injured, medical teams were dispatched and the safety car was deployed. These were followed by an extrication team and an ambulance. The driver was removed from the car, taken to the circuit medical centre and then by ambulance to Mie General Hospital.

"The CT scan shows that he has suffered a severe head injury and he is currently undergoing surgery. Following this he will be moved to intensive care where he will be monitored.

"Mie General Hospital will issue an update as soon as further information becomes available."


BSの映像では全く状況が分からず、実況や解説も気づいていなかったのですが、先にスピンアウトしたスーティルのマシン撤去作業にあたっていた作業用車輌にビアンキが突っ込んでしまったとのことです。もちろんコース上にはダブルイエロー(レースの非中断時における最大レベルの警告)が示されていました。イエローの区間は追い抜き禁止で速度を緩めねばならないのですが、雨脚が非常に強く、恐らくハイドロプレイニングを起こしていたのでしょう。

ライコネン、ボッタス、ハミルトンなどは「路面状況がそれほど悪いとは思わなかった」と言っていますが、同時に「あの事故は誰にでも起き得た」という言葉もあります。そういえばバトンが最初のセーフティカー明け直後にインターにタイヤ交換しました。まぁ詳しくは知りませんが、鈴鹿の路面はウォータースクリーンなどによる見た目の悪さよりもグリップがあるのかもしれません。そういえばFPの時にハミルトンも「セクター1での摩耗が凄い」と言っていましたが…。

ビアンキには「深刻な頭部の外傷」があり緊急手術が施されたとのことですが、6日午前の時点では続報がありません。自発呼吸があるとのことだし、最悪の事態ではないのかもしれませんが、特に良い兆候も無い…ということなのかもしれません。

また、アンドレア・デ・チェザリスが事故で亡くなったというニュースも出ています。
こちらはレース中の事故というわけではありませんが、暗いニュースが続いてしまいました。



1.久々に見られたガチ勝負

大雨の鈴鹿で行われた決勝はセーフティーカー先導でのスタートとなりました。これで予選2位のハミルトンはスタート直後の第一コーナーで勝負をかけるという選択肢がほぼ無くなり、また雨中ではDRSが使えないということもあって、序盤はポールポジションを取ったロズベルグに有利な展開となりました。同チーム内でチャンピオン争いが激化する中での鈴鹿第一コーナーというのはどうしても「アレ」を思い出すのですが、比較的静かな始まりとなったわけです。
ハミルトンはギャップを1~2秒程度でコントロールし、逆転のチャンスを狙うというのがメルセデスの序盤の流れでした。

他チームがインターミディエイトに交換する中、メルセデスは最後までフルウェットで走り続けました。ハミルトンの、最初の大きな逆転のチャンスはここでした。まず、先頭で優先権を持つロズベルグが先にピットへ。続いて、インラップを必死に走るハミルトンはスプーンでコースアウトした後ピットへ。そのミスが響いてロズベルグが変わらず先頭をキープしました。

何度も言いますがハミルトンは「予選の一発が速い」「ここ一番の集中力が凄い」という印象を大きく覆すシーズンとなっているように思います。今シーズン多くの予選、そして昨日のレースもそうでしたが、「そこでミスるかぁ~」というシーンが結構あります。
むしろ驚くべきはレースペースとタイヤマネジメントです。序盤数戦は言うまでもありませんが、トラブルに見舞われたとはいえカナダもイギリスでも速く、ハンガリーの最後方(しかも1周目のスピン付き笑)からの3位や、イタリア、さらにシンガポールでの終盤の激走、そして今回の日本と、満足なマシンさえあれば滅法速いということが印象づけられています。これは「速い」というより「強い」という言葉の方が合うのかもしれませんが。

さて、今回のレースはハミルトンが勝ちましたが、ロズベルグはオーバーステアを何度も訴えるシーンが続きました。そういう意味では同条件ではなかった可能性が高いのですが、モンツァのようにシケイン直進という勝負の付き方ではなく、久々に本当の接近戦、ガチ勝負が見られたのはファンも満足だったと思います。もちろん私も観ていて非常に面白かったです。
ハミルトンには余裕がありました。特に第一セクター(S字)でのオンボードを見ると一目瞭然で非常によく分かったのですが、多くのコーナーでアウトから大回りを繰り返すロズベルグのラインを見ながら、ハミルトンは丁寧にイン側のラインを取り続けました。そうして「抜けない」第一セクターではタイヤを温存し、ロズベルグとのギャップは拡がり、最終のシケイン前で一気に近づき、第一コーナーを狙うという展開が続きました。
そして雨が小康状態になった25周目にDRSが解禁になるとハミルトンは急追します。29周目、4回目のアタックで、第一コーナーのアウトからロズベルグをパスしました。

最終的には赤旗でレース中断、危険な状況のためそのまま終了となりましたが、ハミルトンはロズベルグに約10秒の差をつけて優勝しました。これでポイント差は10です。
表彰式の前に森脇さんが「これでハミルトンは今後楽なレースを展開するだろう」とコメントされましたが、私は全くそう思いません。まだ4レースあり、しかも最終戦は史上最低の「ダブルポイント」というシステムが待ち構えています。例えば最終戦に現在の10ポイント差のまま乗り込み、ロズベルグ優勝、ハミルトン2位だったら逆転します。日本での優勝よりアブダビでの優勝の方が価値があるということです。

ロズベルグはここまでで2位が8回あります。クリーンなレースでは大変な強さを発揮することが分かりました。予選も速く、はっきり言って現時点ではハミルトンより上だと思われます。しかし後方から急迫された時の弱さやベルギーでの「エイヤッ」もあり(笑)、精神的に万全とは言えないもろさも見られました。初のチャンピオン争いで、しかも相手はまぎれもないトップドライバーですから、ある程度は仕方ないのかも知れません。
一方、ハミルトンは序盤以外ほとんど「のたうち回り」ながらロズベルグを追いかけ続けました。マシントラブルも多く、また直接対決による撃墜(笑)で"18対0"という絶望的なレースもありました。予選での意外な弱さ、ハンガリーでのオーダー事件や最終ラップでの攻防、ベルギーでの接触、多くのレースでの激走など様々な要素がありました。「心が壊れる」とよく言われますが、本当に壊れた場面は今のところ無いと思います。当たり前ですがデビュー当時とは全く違うドライバーに成長したのでしょう。

残り4戦です。二人は遂にここまで来ました。まだ10ポイント差、野球で言えば1.5ゲーム程度の差です。メルセデスに最も求められるのは「信頼性」でしょう。今までもそうですが、今後はさらに厳しく求められます。残り4戦はトラブルフリーで、堂々とぶつかりあって(接触という意味ではなく笑)欲しいと思います。



2.レッドブルの来年はどうなる

レッドブルはベッテルが見事に3位表彰台、リカルドが4位に入り、大量27ポイントを獲得です。
メルセデスとバトンを除けば、序盤からこの2台は動きが際立っていました。スタートで先行したウィリアムズの2台をコース上でパスしたのですが、ベッテルはヘアピンのイン・アウトを使ってそれぞれ処理するという王道パターン、一方のリカルドはS字での奇襲という技を見せ、実に対照的でした。

そして、それに匹敵するインパクトを与えたのがリカルドとボッタスのスプーンから130Rへかけての争いです。スプーン出口で完全に捉えたはずのリカルドでしたが、立ち上がりからのウィリアムズの速いことといったらありませんでした。メルセデスとルノーの差が大きいということは分かっていましたが、いざ「よーいどん」で比べるとこれだけの差があるというのは改めて驚きです。
また同時に、それだけの差がありながらコンストラクターズポイントではレッドブルが大きく上回っているということは、ドライバーの腕もあるでしょうが、極めて優れたマシンだということに他なりません。

ベッテルは特に前半戦で色々と不満があったかと思いますが、やっぱりこのマシンを「きゅうり」呼ばわりするのはアロンソ大明神あたりからの天罰が当たると思いますね。笑 これが「きゅうり」だったらフェラーリは何なんでしょう。ヘチマかなんかでしょうか。実際、リカルドはその「きゅうり」で3勝しています。

そういえばベッテルがレッドブル離脱という大きなニュースがあったのですが、フェラーリに入る可能性が高いと報じられています。クリスチャン・ホーナーも「フェラーリの魅力には抗えなかったのだろう」と言っていますし、ライコネンも「ベッテルと組むのは歓迎」と言っています。まぁ信憑性は高いんでしょうね。
ってことは、ベッテルは来シーズンはヘチマ…いやいや(笑)、もちろん今度のオフシーズンこそフェラーリは死ぬ気で開発してくるのでしょう。ただ同様にルノーも死ぬ気で…というより、完全に死んだつもりで挑んでくると思われます。今年のチーム争いを「1強」に、そしてチャンピオン争いを「二人だけの世界」にし、レッドブルを除く上位チームの争いを「メルセデス大会」にした最大の原因はルノーの低迷にあります。これほどボロクソに言われたシーズンもなかなか記憶に無いでしょう。

2015年はグロージャンも唸る、素晴らしいPUに仕上がってくるでしょう。
そして、来年もメルセデスだけのチャンピオン争いなんてことにならなければいいですね。



3.フェラーリは12位と停電、マクラーレンはバトンが奮闘

フェラーリは、モンツァに続き悲惨なリザルトとなりました。

201 Williams-Mercedes
178 Ferrari

というわけで23ポイント差です。
FPでマシンを煮詰めることができず、さらにグレイニングに苦労したライコネンが12位、そしてセーフティカー先導でのラップ中に「停電」に見舞われたアロンソ。
アロンソはエンジンをほとんど回さずに済んだことをポジティブに捉えていますが、残り4戦はウィリアムズが特別に苦手だという感じもありませんので、かなり重いポイント差です。

一方で、マクラーレンとフォースインディアの戦いも熾烈を極めています。

122 Force India-Mercedes
121 McLaren-Mercedes

バトンが5位に入り値千金の10ポイントを獲得しましたが、ヒュルケンベルグが普段通り地味に走り切って4ポイント、ペレスが1ポイントということで、しぶとくフォースインディアがリードを保っています。といってもほとんど無いような差ですけどね。
バトンは最初のSC明け直後に真っ先にインターにタイヤを変更しました。そういうのって大抵上手くいかないイメージがあるのですが、今回は成功でした。レッドブルとウィリアムズが戦っている時にはすでに3位を走行しており、無駄な争いを避けることができました。それでも結局は「2強・4台」の後が精一杯で、リカルドからは+28秒という大きな差をつけられています。



4.その他

小林可夢偉ですが、エリクソンに予選で負け、決勝でもボロ負けするという初めてのレースでした。理由は簡単で、エリクソンが最新のパーツを使い、可夢偉がハンガリー頃(シーズン中盤)の超古いバージョンで走っていたという、それだけのことです。
注目すべきは、むしろそのことよりもケータハムのアップデートがマジで成功してるやんということでしょうか。本当に驚きました。だって予選では、ドライの状況でエリクソンがビアンキに勝ったんですからね。アップデートが無ければほとんどあり得ません。もし小林可夢偉が同じバージョンを使っていたら、それまで常時見られた「エリクソン-1秒弱程度」の差があるとして、上手くいけばザウバーやロータスを喰えた可能性もあったということです。もったいねー。

ケータハムがアホだなぁと思うのは、鈴鹿で、しかもこの雨で何が起こるか分からないというのに、1秒遅いエリクソンにニューマシンを与えたことです。内部の事情はよく分かりませんが、可夢偉がFPでクラッシュした「自己責任」ということなのでしょうか。
でもケータハムは奇跡でも何でもいいからポイントを取るしかないわけで、責任もへったくれも無いと思うんですけどね。責任はポイントを取って示せということで、速いドライバーに速いパーツを与えるのが常道だと思います。雨の鈴鹿なんてのは、奇跡が起こり得る舞台としてはうってつけだったのですが…。
結局、決勝ではセーフティカー先導中にスピンして最後尾に落ちるという失態をかましたエリクソンが、それでも可夢偉の遙か前を走りました。可夢偉は一時、国際映像でもあったようにロータスやザウバーを従えて行列を作りましたが、エリクソンはその先を快走しています。最終的にもかなりの差がついています。

ケータハムは来年もエリクソンの起用をほぼ(完全に?)決めています。「これまでエリクソンに投資してきたのだから、来年はそれを回収する必要がある」というのが理由だそうですが、トップドライバーというわけでもない相手に常時約1秒遅いドライバーが突然開眼するというのは…まぁ厳しいと思いますけどね…。まぁ、可能性はあるのかもしれませんが。

あと、渋い活躍を見せたのはベルニュです。10グリッドペナルティという中で、これは素晴らしい。
しかしベッテルが去った後のシートを獲得し、レッドブル昇格を決めたのはクビアトでした。昨年はそれほど大差の無い成績を出していたリカルドが昇格し素晴らしい活躍を見せていますが、次はベルニュの番かと思いきや、今度はルーキーとはいえ自分より成績が下のクビアトが昇格ということで、

やってらんねー

といったところでしょう。
ちなみに、ベルニュは出すべき成績はキッチリ出しています。

*45 Kimi Raikkonen
*39 Kevin Magnussen
*21 Jean-Eric Vergne
**8 Romain Grosjean
**8 Daniil Kvyat
**2 Jules Bianchi

自分より上を見れば明らかに格上のマクラーレン(マグヌッセン)やフェラーリ(ライコネン)だし、下を見ればルーキーのチームメイトやロータスに相応の差を付けて勝っています。これでダメだというのだから、エリクソンの件も含めてF1はやはり伏魔殿的というか、魑魅魍魎の住む世界なのでしょう。
年齢のこともあるのかも知れませんが、まだ3年目の24歳でしょう。将棋の奨励会じゃないんだから全然問題無いと思うのですが、地獄の三段リーグにおいて理不尽な番外戦術で負けたといった風情なのでしょうか。

ベルニュは、マルシャやケータハムなどのバックマーカーで走るつもりはあるのでしょうか。もったいないと思いますけどねェ。何とかザウバーかロータス辺りが拾ってくれないのかなぁ。
そもそもこの辺りの4チームは、来年も走れるのかどうか自体が怪しいのですが。


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F1 2014は、第14戦シンガポールGPまで終了しました。
ポイントは次の通りです。


241 Lewis Hamilton
238 Nico Rosberg
181 Daniel Ricciardo
133 Fernando Alonso
124 Sebastian Vettel
122 Valtteri Bottas
*72 Jenson Button
*72 Nico Hulkenberg
*65 Felipe Massa
*45 Sergio Perez
*45 Kimi Raikkonen
*39 Kevin Magnussen
*19 Jean-Eric Vergne
**8 Romain Grosjean
**8 Daniil Kvyat
**2 Jules Bianchi
**0 Adrian Sutil
**0 Marcus Ericsson
**0 Pastor Maldonado
**0 Esteban Gutierrez
**0 Max Chilton
**0 Kamui Kobayashi
**0 Andre Lotterer


479 Mercedes
305 Red Bull Racing-Renault
187 Williams-Mercedes
178 Ferrari
117 Force India-Mercedes
111 McLaren-Mercedes
*27 STR-Renault
**8 Lotus-Renault
**2 Marussia-Ferrari
**0 Sauber-Ferrari
**0 Caterham-Renault


1.正に「激走」でポイントリーダーを奪還

チャンピオン争いはいよいよ佳境に入ってきています。残りのレース数を考えても、追いかける側の"DNF"は致命的となりかねない状況です。そして、今回不運が起きたのはロズベルグの方でした。ステアリング関連のソフトウェア(?)が異常だったとのことでフォーメーションラップにも出ることができずピットスタートとなりました。
スタートで大きな混乱は無く、ハミルトンがトップで第一コーナーを抜け、ベッテル、アロンソ、そしてリカルドと続きました。アロンソは一時ベッテルの前に出ましたが、コースをカットしたためベッテルに譲っています。

さて、いきなり(?)ですが、このレースは実況・解説の「?」な部分が目立ちました。
まず最後尾から追撃するロズベルグについてですが、実況解説ともに

「市街地コースだから、メルセデスのマシンをもってしても最後尾から上がれない」

というようなことを言っています。しかしこれは明らかにマシントラブルです。見れば分かるでしょう。例えばフォースインディアやザウバー(だったかな?)などがエリクソンを追い抜いているシーンがありました。というかロズベルグ自身も先に行かれてるし…。
ともかく、ザウバーにできることがメルセデスにできないはずはありません。事実、ロズベルグは2/4/6速のギヤが使えないという、壊れたパッドでゲームをやっている感じの謎のトラブルに見舞われており、またERSも作動しない状態でした。市街地コースとか関係ありません。むしろ、そんな状態なのに後ろにつかれているケータハムの方がよほど哀しいと言えるでしょう。

また最終盤、ハミルトンが2位以下にワンストップ差をつけようと「激走」している時にも、実況が「ハミルトンは今ピットに入るとポイント圏外!!」などと言っていましたが、この時ポイント圏の10位とは約36秒差ありました。ピットでのロスタイムは約26~27秒ですから、ミスさえ無ければアロンソの前、4位で出られるところです。(一応右京さんがその点は触れてくれましたが)
さらに、「ハミルトン、優勝に赤信号!!」みたいなことも言っていたように思います。実況は、2位ベッテルに26秒以上の差をつけないと勝てないという思いこみが非常に強かったようです。それも、序盤にロズベルグがエリクソンの後ろをずっと走っていたシーンが印象に強かったのかもしれません。しかしベッテルの後ろ、2位復帰なら楽勝だろうというのは明らかでした。まぁアロンソの後ろ(4位)で復帰すると3台抜きせねばならないので、これはさすがに苦戦したかもしれませんが、30周も走った相手にニュータイヤのメルセデスが負けるわけがない。もちろんバトル中のアクシデントのリスクを負いたくはないのでトップで復帰するのが最高なのは当然ですけどね。

こういうシーズン全体を通しての最大のハイライトの一つとなる可能性のあるシーンで、実況による状況解釈が正確でないのは残念です。ハミルトンが嫌いな人(笑)は、実況が「優勝に赤信号」と叫んだときに期待したと思いますよ。慣れている人は「は?どこが?」と苦笑する程度で済むかもしれませんが、そうでない人は色々と混乱するでしょう。
終盤の最大の焦点は、実況が何度も何度も言ったように「ピット後にベッテルの前に出ること」や「26~27秒差つけること」ではありませんでした。ハミルトンはベッテルの後ろ、最悪でもリカルドの後ろに入れれば優勝できたでしょう。(まぁリカルドとアロンソのギャップはほとんどありませんでしたが。)
何しろ相手のタイヤはズルズルのグダグダです。2~4位には、無駄にぶつけるようなレベルのドライバーもいませんでしたしね。

それにしてもハミルトンは「激走」という表現がピッタリのレースでした。
そもそも、セーフティーカーが入ったタイミングは非常に複雑でした。26周目、第2スティントでSSを選択したハミルトンは2位アロンソとの差を5~6秒くらいに広げていました。しかし31周目にペレスとスーティルが接触しセーフティーカーが入ります。この接触について、スーティルは、

「後ろから突然ペレスがぶつかってきた」

と言っていますが、傍目にはスーティルの左後方のチェックが甘く「壁側へ幅寄せ」しているようにも見えます。逃げ場が無くなったペレスはどうしようもなかったのではないか。一応両者お咎め無しという裁定が下りましたが、まぁ妥当でしょう。

さて、SCが入った瞬間のハミルトンには、ギャンブル(ピットイン)をするかどうかという選択権はほぼありませんでした。やっても勝てるかも知れませんが、その場合は5周しか使っていないSSを捨てる決断が必要です。また、替えるタイヤはSなのかSSなのかというのも微妙です。


①SC入り直後にピットイン、SSに交換
→ステイアウト組に先行される+オーバーテイク必須というパターンです。
しかし相手のタイヤも最初は"若い"のだから、SSのメルセデスとはいえオーバーテイクは簡単ではないし、手こずっている間にタイヤを傷めたら目も当てられません。特に他チームがSSとSに作戦を分けてきた場合は非常に厄介です。

②SC入り直後にピットイン、Sに交換
→ステイアウト組に先行される+SSに交換した後続に追撃されるパターンです。
メルセデスなら抑え切れるかも知れませんがフリー走行や予選を見てもSSとSには2秒の差がありました。もし前に行かれた場合、ハミルトンは最終スティントにSSで猛追するしかありません。しかしその場合は先行者も当然新品のSSに交換して逃げるでしょう。

③SC入りでもピットインせず
→独走+1ストップ差必須というパターンです。
実際のレースの通り、後続をひたすら離して引っ張れるだけ引っ張り、最後にSに交換せねばなりません。1ストップ差を作れない場合はオーバーテイクが必須です。


①や②は最後までドロドロのバトルに巻き込まれる可能性がありますが、③ならやるべきことは非常に明確です。採用した作戦は正解だったように思われます。しかし、これを実際にやれというのは非常に困難だったと思います。ハミルトンの無線での「泣き言」はよくありますが(笑)、SCが抜けた後にどれだけギリギリの走りを要したかというのを考えると、①②より安全で楽な作戦だったとは言えないように思われます。

さて、仮にこの立場がロズベルグだったとしたら、果たして同じことができたでしょうか。
今シーズン、ロズベルグの「弱さ」が見えたのは他者との絡みがあった場合です。ハミルトンに追われてシケインをミスしたモントリオールにモンツァ、トラブル無しでも「ちょい濡れ」の状況で下位チームに追いまくられたハンガロリンク、さらには衝突を「回避せず」同士討ちをし、ベッテル戦では大きなフラットスポットを作って優勝を逃したスパ。

ロズベルグは、クリアな状態で好きなように走れる時は素晴らしいのですが(だから予選も速い)、泥沼的パターンに弱いという印象はどうしてもぬぐえないまま後半戦が進んでいます。
一方のハミルトンは「予選での一発が速い」という印象を大きく変えるシーズンになっているように思われます。予選ではロズベルグとほぼ互角か、失敗はむしろハミルトンに目立ちます。しかしレースでのミスはほとんど無くロングランでは本当に最速だと思われますし、また泥沼パターンにも強い印象があります。

ともかく今後は(というかシーズン序盤からですが)"DNF避けゲー"です。リタイヤは禁忌、最低でも3位。
それさえ続けていれば最終戦の愚にもつかぬ「ダブルポイント」のおかげで勝負の行方は全く分からなくなるでしょう。

予選から決勝まで本当に面白い週末でした。
次はいよいよ鈴鹿です。



2."空力お化け"はシンガポールで強かった

レッドブルは2-3フィニッシュということで、可能な限りの最高のリザルトを手に入れました。ベッテルはここ本当に得意ですね。
ベッテルは終盤について「ルイスと戦っても無駄だった」と言っているように、あっさりと前に行かせました。後続のリカルドとアロンソはほとんど差が無かったので、確かに少々無理して抑え込んでも最後までは保たなかったでしょう。4位に落ちることを考えれば当然の選択です。
リカルドは目立ちませんでしたが、終盤もノーミスでアロンソを抑え込み今シーズン何と8回目の表彰台です。うち3勝なのだから本当に驚きです。

ただ、前戦のモンツァもマリーナ・ベイも「特殊」なサーキットであることは確かです。アロンソも言っているように、次の鈴鹿こそ総合力を試されるでしょう。



3.フェラーリは残念だったなぁ

これは表彰台、ヘタすると、ゆ…優勝…

なんていう期待(過剰かも知れませんが)もありましたが、レッドブルが思った以上に強かったのと、SCのタイミングの関係で上手くいかず、4-8フィニッシュとなりました。アロンソはあれ以上のことはできなかったでしょうし、またライコネンは相変わらず「前のマシンに近づくと挙動が不安定になる」という悩みが解決できておらず、ピットストップ後にマッサに前に出られたのが致命傷となりました。

フェラーリはフリー走行から明らかに「上向き」でした。上述の通り特殊なサーキットだからこそ、という点も大きいのでしょうが、ともかく予選でメルセデスにコンマ2秒というところまで迫れたし、今シーズンで最も「納得の上位(4位)」だったと思われます。

フェラーリはすでに2015年シーズンの開発にシフトしたと言われていますが、「もうそろそろええ加減にせえよ」という雰囲気が高まってきています。^^;
しかし来年は2014年に大成功を収め一日の長のあるメルセデス、そしてほとんど命がけ(笑)で開発してくるであろうルノーが必ずや復活してくるでしょうから、レッドブルやウィリアムズの前に立つための努力は壮絶なものになるでしょう。



4.その他

フォースインディアの二人ですが、後半はペレスが非常にいいですね。繰り返しますが私は前半を見た段階ではヒュルケンベルグが上だと言わざるを得ないと結論づけていましたが、シンガポールでは終盤に同チーム対決を制したペレスが対マクラーレンにおいて値千金となる7位(6ポイント)を獲得しました。
ヒュルケンベルグも9位で貴重な2ポイントを取っていますが、やはりかねてから言われているように地味で、こういう市街地コースで「いつの間にか7位、6位」という、正にヒュルケンベルグに期待されるレースをすることができませんでした。
フォースインディアは来年もこの二人の体制で行く可能性が高いと思われますが、2年目こそ勝負なのかもしれません。

ウィリアムズは苦戦しました。それほど得手不得手の無いメルセデスと違い、低速のテクニカルサーキットではテキ面に辛くなるようです。そんな中でマッサの5位10ポイントは、対フェラーリという意味でも非常に大きい。

小林可夢偉は残念でした。予選ではまたもマルシャ(というかほとんどチルトン限定ですが)を食って最後列独占を防ぎ、できる仕事はキッチリこなしていると思います。
ケータハムは「謎のミーティング」(?)をしたようですが、果たして鈴鹿で可夢偉のシートはあるのか、無いのか。何とも「そこじゃねーだろ」という点でハラハラさせてくれるものです。


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F1 2014は第13戦、イタリアGPが終了しました。
ポイントは次の通りです。


238 Nico Rosberg
216 Lewis Hamilton
166 Daniel Ricciardo
122 Valtteri Bottas
121 Fernando Alonso
106 Sebastian Vettel
*72 Jenson Button
*70 Nico Hulkenberg
*55 Felipe Massa
*41 Kimi Raikkonen
*39 Sergio Perez
*38 Kevin Magnussen
*11 Jean-Eric Vergne
**8 Romain Grosjean
**8 Daniil Kvyat
**2 Jules Bianchi
**0 Adrian Sutil
**0 Marcus Ericsson
**0 Pastor Maldonado
**0 Esteban Gutierrez
**0 Max Chilton
**0 Kamui Kobayashi
**0 Andre Lotterer


454 Mercedes
272 Red Bull Racing-Renault
177 Williams-Mercedes
162 Ferrari
110 McLaren-Mercedes
109 Force India-Mercedes
*19 STR-Renault
**8 Lotus-Renault
**2 Marussia-Ferrari
**0 Sauber-Ferrari
**0 Caterham-Renault


1.ロズベルグに偏り気味のシーソーゲームが続く

ハミルトンはようやくスッキリした勝ち方ができたわけですが、それでもスタートでトラブルがあったらしく、何と第1コーナーの通過は4位となりました。しかしこれ「ポールポジションの意味無いじゃん」ではなく、逆によくぞポールポジションを取っておいたと思います。もし2番手からあの悲惨なスタートだったら、かなり大きな集団に巻き込まれていた可能性もあったでしょう。少なくともベッテルくらいまでは先行されていたと思います。
ただ、オープニングでのメルセデス2台の挙動が非常に注目されていた中だったのですが、全く無関係だったのはチームもある意味で安心した…のかもしれません。笑

さて、追い抜きが難しいモンツァということもあり、スタートを成功させた2位マグヌッセン、3位マッサが4位ハミルトンの蓋になるという図式がしばらく続きますが、ロズベルグはファステストを何度か出しながらもそれほど差をつけられない状態が続きました。
その後マッサとハミルトンが立て続けにマグヌッセンをかわして2位・3位へ。その後ハミルトンは、マッサを抜くのにかなりの周回を要しました。
ただし幸運(?)だったのはマッサのペースが良かったことです。ウィリアムズはやはりレースペースが良く、7~8周目でも差は3秒台、ロズベルグとハミルトンは僅か4.1~4.3秒差に過ぎませんでした。

ハミルトンは10周目辺りでようやくマッサをパスし、ロズベルグを猛追。1~1.5秒差というところでロズベルグが最初で最後のタイヤ交換を行います。続いてハミルトンもピットイン。両者ほぼ同差でコースに復帰しましたが、ここでレースを大きく左右する一幕がありました。
それはメルセデスがハミルトンに出した「自重」の指示です。つまり、ロズベルグに迫らず、タイヤを温存して最終盤に勝負しろというものでした。私はこれを聞いた瞬間、あのハンガリーでロズベルグが受けた、

「ハミルトンに譲らせるから待て」

という指示を思い出しました。ハンガリーGP後の記事に書いたように、私はあのシーンで「いやいやいや待つな!!行け!!むしろハミルトンが邪魔で仕方ないという距離まで詰めろ!!」と思っていました。そうすることがハミルトンに譲らせる最大の理由になるからです。F1ドライバーで、1秒以上後方の車に道を譲る人なんていないでしょう。しかし、ロズベルグは1秒以上後方で大人しく「控え」続けました。
これに対し、今回ハミルトンはチームからの指示を「またも」無視し、ロズベルグに急追しました。私が言っても結果論ですが、これは大正解ですね。あの無線を聞いて「ふざけんな、どんどん攻めろ」と思いました。
レース後にハミルトンもコメントしていますが、

「経験上、あそこで自重しても有利にはならない」

と判断した結果だったようです。
そして何周目だったか失念しましたが、レース中に画面下に示されるタイム差がいきなりガクッと0.4~0.5秒ほど詰まったことがあったので、ロズベルグが何らかのミスをしたと思います。そのすぐ後、ロズベルグがシケインで止まりきれず直進し、ハミルトンがトップを奪いました。

あとは何のトラブルも無く、ハミルトンはロズベルグとの差をおおむね4~5秒程度でコントロールし優勝。29ポイント差は22ポイント差へと詰まりました。リタイヤがあれば1ゲーム差ですが、トラブルさえ無ければまだ3ゲーム差ですね。

さて、ロズベルグは今回もシケイン「直進」をやっています。それも2度です。
これに関しては、

ロズベルグがプレッシャーに弱い説



ベルギーGPでの接触に対する、チームからの懲罰の一環(つまり八百長)説

があります。もちろんチームから「即座に否定」というニュースが出ていますが、そらまぁチームが八百長を認めるわけがありません。笑
一応個人的な結論を言うと、私は八百長の可能性は非常に低いと思います。もちろんF1がドロドロのグチャグチャの世界であることは百も承知なので何が真実なのかは分かりませんけどね。
ただ、所詮は状況証拠でしかありませんが、今回「ハミルトンに先行させろ」という裏の指令が出ていたとして、マグヌッセンやマッサが蓋をしたままの序盤で約10周も約4秒差を保ち、シケインを直進して2秒強の差、さらにはピットアウト後に再びシケイン直進で逆転、ということになりますが、それではあまりにも念が入りすぎだと思います。
残りのレースはモンツァだけではないし、やるならもっと分かりにくくやるのではないか。つまり、序盤からメルセデスが2台で異次元の争いをしている状況なら「八百長」の指示も有効だったかもしれませんが、ハミルトンがいきなり4位に落ち、マッサはともかくマグヌッセンにも蓋をされた状態では、

ROS「八百長の指示出てんだけど、ハミルトンはまだかな~」

なんて悠長に構えていた日には、最悪の場合はウィリアムズに優勝をかっさらわれる可能性すらあります。例えばメルセデスがピットで失敗すれば、モンツァがオーバーテイクしにくいのはよく分かっていることだし、十分にウィリアムズの優勝もあり得ました。ましてや優勝争いでテンパったマッサとバトルせねばならないなんてリスクを冒すのは無茶苦茶です。笑
ベルギーであれだけ大量のポイントをドブに捨てたメルセデスが、4位に落ちた片割れをそこまで「いい子いい子」するとは思えないのですが、どうでしょうか。そしてまた、ロズベルグは仮に八百長の指示を受けていたとしても、

ROS「だってハミルトンが勝手に4位に落ちて、ついてこないんだもん」

という言い訳が立派に成立します。
また、二つ目の状況証拠はロズベルグが意外とミスるということです。ハミルトンが絡んでいる時は、カナダでも直進があったし、ベルギーで接触したのも心が平静ではなかったわけです。というわけで、このレースのシケイン直進は単純なミスなのではないかと勝手に想像していますが、どうなのでしょうね。

いよいよ「F1チャンピオン」が見えてきている時期ですが、これからが本物の胸突き八丁です。何やらロズベルグはバタバタしている感じが出てきました。
そういえば、ベルギーほどではないにせよイタリアでもロズベルグには小さなブーイングが起こりました。ボリュームを上げて二度聞いたので間違いないと思います。笑
ロズベルグはこれから、持ち前の平静さを取り戻せるでしょうか。


2.ベッテルはシャシーを変えても…

レッドブルは「惨憺たる結果」すら予想されていたと思いますが、ルノーPUの中では圧倒的なパフォーマンスを見せ、5-6位で18ポイントを獲得しました。ルノーによる"ワークス宣言"も出たことだし、ある意味では来シーズンに向けて視界良好なのかもしれません。

シーズン開始当初から注目されているベッテルとリカルドの争いですが、序盤においては「いくら何でも今日はリカルドは辛かろう」と思いました。リカルドはスタートを失敗し12位くらいまで落ちていたと思います。対するベッテルは5位でした。
しかし、ベッテルは18周目(だったかな)にタイヤ交換を行います。まぁアンダーカットというわけですが、今シーズンひたすらタイヤに苦しんでいるベッテルに、第2スティントでロングランさせるという戦略は正直よく分からないですね…。そしてリカルドは、逆に長い第1スティントを敢行し、ピットアウト後はタイヤをマネジメントしつつ終盤にベッテルを逆転しました。

確かに、ベッテルは序盤の悪夢のような不調から立ち直ったように見えます。トラブルも減ったし、予選でもリカルドを上回るようになってきました。しかし、どうしてもレースでリカルドに勝つことができません。
一方、リカルドの方は、タイヤがフレッシュだったということがあるにせよ、正に「ノッている」ことを印象づけるオーバーテイクの連続でした。
両者の勢いの差がよく分かる、何やら哀しいような、頼もしいような終盤でした。

というか、レース後の記事で「今回はベッテルが見事に一矢報いた」というスカッとした話を一度も書いたことが無いような…。いまだに「マシンに対する慣れ」の問題があるとしても、リカルドを正面から完全に打ち破ったレースが全くと言っていいほど無いのはあまりに辛いところです。

あ、ちなみに、個人的にはベッテルよりもリカルドを応援してたりします。


3.まっさんおめ ぼっさん立派

メルセデスエンジンの中で表彰台を獲得していないのはマッサとヒュルケンベルグだけでしたが、マッサがついに3位を獲得です。今のフォースインディアは全く表彰台という雰囲気ではなく、事実上あとはマッサだけでしたので、ご本人もほっとしたことでしょう。ましてや古巣のイタリアですから喜びもひとしおだったのではないかと思います。
このように、特にパワーが重視されるサーキットならば、予選をそれなりにまとめ、スタートでトラブルに巻き込まれずクリーンなレースをすれば、ウィリアムズは常に表彰台を狙えるマシンを作り上げたということです。

それを裏付けているのはマッサの3位だけではなく、ボッタスの4位があります。ボッタスはスタートで(何らかのトラブルかもしれませんが)大失敗し、11位にまで後退。その後は獅子奮迅の活躍で結局4位にまで持ってきました。ボッタスはこういう「個人的に荒れたレース」でも実力を発揮する機会が多いように思います。リカルドとボッタスは、正に次世代のエース級を担っているのかもしれません。
今回のレースも、やってることの難易度はマッサの3位より遙かに高かったわけですが、何かで失敗しても冷静にリカバリーできるのは完全にオッサンの風格です。(顔も。)開幕戦ではウォールにヒットして大後悔していましたが、経験値も順調に増えているようで素晴らしいですね。

というかウィリアムズ自体がすげぇです。去年の悲惨さは何だったのでしょうか。レギュレーション変更で最もオイしかったのはメルセデス、次がウィリアムズですね、間違いなく。
あと、これはまだ「言い過ぎ」だと思うのですが、ウィリアムズはマシン的にレッドブルをランキングで追い越してもおかしくはありません。さすがに今シーズンは残りが少なくなってきているのが厳しい点差ですが(約100ポイント差)、どこまで詰めていくかというのも興味深い点です。


4.フェラーリは本拠地で最悪の結果に…

フェラーリは本拠地のモンツァでアロンソがリタイヤでライコネンが9位という、正に目も当てられない悲惨な結果となりました。モンツァでのフェラーリのリザルトとしては歴史に残る酷さなんじゃないでしょうか。そうでもないのかな。後で調べてみます。
もともとフェラーリのPUが弱いのは分かっていたことですが、ライコネンがコメントしている通り「前のマシンに近づくと挙動が乱れる」という悪い癖が出ていたようです。その点、今回のレースでは随所で多くの接近戦が見られていました。バトンとペレスの長い周回に渡るバトルは非常に見応えがあったし、レッドブルの2台も頑張っていました。しかしフェラーリではああいうことができない(困難)というわけです。

ただし、これは小林可夢偉も言っていることですがモンツァはかなり特殊な部類に入るので次戦以降を見てみないと分からないことも多そうです。実際ライコネンからポジティブなコメントも増えてきていたし、テクニカルなコースの方が他チームとの差は詰まりそうです。

でもまぁ、本拠地が最大の鬼門ってのも辛いですな…。


5.その他

ベルギーでロッテラーにシートを奪われた形の小林可夢偉ですが、予選で何とマルシャを2台とも食い、あと僅かでザウバーも1台食えるところまで迫りました。さらには決勝でもビアンキに影も踏ませない逃げ切りを見せてくれました。17位とはいえ、価値ある結果だと思います。(スコアは8~9点くらい貰えるんじゃないでしょうか?)
これ、いまザウバーに乗ったらポイント取れる…ような気がするけどな。まぁ乗れないだろうなぁ。笑

フォースインディアの二人は、前半でヒュルケンベルグが圧勝していたのですが、後半に入りペレスが復調してきました。無茶苦茶なバトルも少しはなくなった(?)ようで、やや安心して見られるようになってきたと思います。
しかし、あれだけ連続してポイントを取っていたヒュルケンベルグが一気に株を落としています。単純に流れが悪いだけなのか、キレっキレの走りをしないと上手くいかない車に仕上がってしまっているのか(笑)、理由は分かりませんが予選から元気がありませんね。
仮にこういう結果がずっと続いた場合は、現在のポイント差に関わらず、私が以前から言っていた「ヒュルケンベルグの方が上」という評価は変えちゃうと思います。なぜなら前半のフォースインディアと違い、現在は「5位はちょっと望めない」ような立ち位置に後退してしまったからです。前半に稼ぎまくったヒュルケンベルグのポイントと、ベルギーで4点、イタリアで6点をキッチリ拾ったペレスのポイントを単純比較はできないからです。
しかしまぁ、まだ明確な差がついたのはここ2戦だけです。ハンガリーでヒュルケンベルグがペレスに突っ込んだのを入れれば(笑)3戦ですかねー。この辺り、また今後面白い見所だと思います。


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その年のチャンピオンが勝ったレース、負けたレース(データ①)

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Austria(A1-Ring) Mika Hakkinen

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Hungary(Hungaroring) Mika Hakkinen

Belgium(Spa-Francorchamps) Mika Hakkinen

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[2001] Michael Schumacher

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United States(Indianapolis) Mika Hakkinen

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[2002] Michael Schumacher

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San Marino(Imola)

Spain(Catalunya)

Austria(A1-Ring)

Canada(Montreal)

Great Britain(Silverstone)

France(Magny-Cours)

Germany(Hockenheim)

Belgium(Spa-Francorchamps)

Japan(Suzuka)


Malaysia(Sepang) Ralf Schumacher

Monaco(Monte Carlo) David Coulthard

Europe(Nurburgring) Rubens Barrichello

Hungary(Hungaroring) Rubens Barrichello

Italy(Monza) Rubens Barrichello

United States(Indianapolis) Rubens Barrichello

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[2003] Michael Schumacher

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Great Britain(Silverstone) Rubens Barrichello

Germany(Hockenheim) Juan Pablo Montoya

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Japan(Suzuka) Rubens Barrichello

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[2004] Michael Schumacher

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Europe(Nurburgring)

Canada(Montreal)

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France(Magny-Cours)

Great Britain(Silverstone)

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Monaco(Monte Carlo) Jarno Trulli

Belgium(Spa-Francorchamps) Kimi Raikkonen

Italy(Monza) Rubens Barrichello

China(Shanghai) Rubens Barrichello

Brazil(Interlagos) Juan Pablo Montoya

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[2005] Fernando Alonso

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Europe(Nurburgring)

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Germany(Hockenheim)

China(Shanghai)


Australia(Albert Park) Giancarlo Fisichella

Spain(Catalunya) Kimi Raikkonen

Monaco(Monte Carlo) Kimi Raikkonen

Canada(Montreal) Kimi Raikkonen

United States(Indianapolis) Michael Schumacher

Great Britain(Silverstone) Juan Pablo Montoya

Hungary(Hungaroring) Kimi Raikkonen

Turkey(Istanbul Speed Park) Kimi Raikkonen

Italy(Monza) Juan Pablo Montoya

Belgium(Spa-Francorchamps) Kimi Raikkonen

Brazil(Interlagos) Juan Pablo Montoya

Japan(Suzuka) Kimi Raikkonen

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[2006] Fernando Alonso

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Great Britain(Silverstone)

Canada(Montreal)

Japan(Suzuka)


Malaysia(Sepang) Giancarlo Fisichella

San Marino(Imola) Michael Schumacher

Europe(Nurburgring) Michael Schumacher

United States(Indianapolis) Michael Schumacher

France(Magny-Cours) Michael Schumacher

Germany(Hockenheim) Michael Schumacher

Hungary(Hungaroring) Jenson Button

Turkey(Istanbul Speed Park) Felipe Massa

Italy(Monza) Michael Schumacher

China(Shanghai) Michael Schumacher

Brazil(Interlagos) Felipe Massa

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[2007] Kimi Raikkonen

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France(Magny-Cours)

Great Britain(Silverstone)

Belgium(Spa-Francorchamps)

China(Shanghai)

Brazil(Interlagos)


Malaysia(Sepang) Fernando Alonso

Bahrain(Bahrain International) Felipe Massa

Spain(Catalunya) Felipe Massa

Monaco(Monte Carlo) Fernando Alonso

Canada(Montreal) Lewis Hamilton

United States(Indianapolis) Lewis Hamilton

Europe(Nurburgring) Fernando Alonso

Hungary(Hungaroring) Lewis Hamilton

Turkey(Istanbul Speed Park) Felipe Massa

Italy(Monza) Fernando Alonso

Japan(Fuji Speed Way) Lewis Hamilton

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[2008] Lewis Hamilton

Australia(Albert Park)

Monaco(Monte Carlo)

Great Britain(Silverstone)

Germany(Hockenheim)

China(Shanghai)


Malaysia(Sepang) Kimi Raikkonen

Bahrain(Bahrain International) Felipe Massa

Spain(Catalunya) Kimi Raikkonen

Turkey(Istanbul Speed Park) Felipe Massa

Canada(Montreal) Robert Kubica

France(Magny-Cours) Felipe Massa

Hungary(Hungaroring) Heikki Kovalainen

Europe(Valencia) Felipe Massa

Belgium(Spa-Francorchamps) Felipe Massa

Italy(Monza) Sebastian Vettel

Singapore(Marina Bay Street) Fernando Alonso

Japan(Fuji Speed Way) Fernando Alonso

Brazil(Interlagos) Felipe Massa

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[2009] Jenson Button

Australia(Albert Park)

Malaysia(Sepang)

Bahrain(Bahrain International)

Spain(Catalunya)

Monaco(Monte Carlo)

Turkey(Istanbul Speed Park)


China(Shanghai) Sebastian Vettel

Great Britain(Silverstone) Sebastian Vettel

Germany(Nurburgring) Mark Webber

Hungary(Hungaroring) Lewis Hamilton

Europe(Valencia) Rubens Barrichello

Belgium(Spa-Francorchamps) Kimi Raikkonen

Italy(Monza) Rubens Barrichello

Singapore(Marina Bay Street) Lewis Hamilton

Japan(Suzuka) Sebastian Vettel

Brazil(Interlagos) Mark Webber

Abu Dhabi(Yas Marina) Sebastian Vettel

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[2010] Sebastian Vettel

Malaysia(Sepang)

Europe(Valencia)

Japan(Suzuka)

Brazil(Interlagos)

Abu Dhabi(Yas Marina)


Bahrain(Bahrain International) Fernando Alonso

Australia(Albert Park) Jenson Button

China(Shanghai) Jenson Button

Spain(Catalunya) Mark Webber

Monaco(Monte Carlo) Mark Webber

Turkey(Istanbul Speed Park) Lewis Hamilton

Canada(Montreal) Lewis Hamilton

Great Britain(Silverstone) Mark Webber

Germany(Hockenheim) Fernando Alonso

Hungary(Hungaroring) Mark Webber

Belgium(Spa-Francorchamps) Lewis Hamilton

Italy(Monza) Fernando Alonso

Singapore(Marina Bay Street) Fernando Alonso

Korea(Korea International) Fernando Alonso

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[2011] Sebastian Vettel

Australia(Albert Park)

Malaysia(Sepang)

Turkey(Istanbul Speed Park)

Spain(Catalunya)

Monaco(Monte Carlo)

Europe(Valencia)

Belgium(Spa-Francorchamps)

Italy(Monza)

Singapore(Marina Bay Street)

Korea(Korea International)

India(Buddh International)


China(Shanghai) Lewis Hamilton

Canada(Montreal) Jenson Button

Great Britain(Silverstone) Fernando Alonso

Germany(Nurburgring) Lewis Hamilton

Hungary(Hungaroring) Jenson Button

Japan(Suzuka) Jenson Button

Abu Dhabi(Yas Marina) Lewis Hamilton

Brazil(Interlagos) Mark Webber

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[2012] Sebastian Vettel

Bahrain(Bahrain International)

Singapore(Marina Bay Street)

Japan(Suzuka)

Korea(Korea International)

India(Buddh International)


Australia(Albert Park) Jenson Button

Malaysia(Sepang) Fernando Alonso

China(Shanghai) Nico Rosberg

Spain(Catalunya) Pastor Maldonado

Monaco(Monte Carlo) Mark Webber

Canada(Montreal) Lewis Hamilton

Europe(Valencia) Fernando Alonso

Great Britain(Silverstone) Mark Webber

Germany(Hockenheim) Fernando Alonso

Hungary(Hungaroring) Lewis Hamilton

Belgium(Spa-Francorchamps) Jenson Button

Italy(Monza) Lewis Hamilton

Abu Dhabi(Yas Marina) Kimi Raikkonen

United States(Circuit of the Americas) Lewis Hamilton

Brazil(Interlagos) Jenson Button

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[2013] Sebastian Vettel

Malaysia(Sepang)

Bahrain(Bahrain International)

Canada(Montreal)

Germany(Nurburgring)

Belgium(Spa-Francorchamps)

Italy(Monza)

Singapore(Marina Bay Street)

Korea(Korea International)

Japan(Suzuka)

India(Buddh International)

Abu Dhabi(Yas Marina)

United States(Circuit of the Americas)

Brazil(Interlagos)


Australia(Albert Park) Kimi Raikkonen

China(Shanghai) Fernando Alonso

Spain(Catalunya) Fernando Alonso

Monaco(Monte Carlo) Nico Rosberg

Great Britain(Silverstone) Nico Rosberg

Hungary(Hungaroring) Lewis Hamilton

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その年のチャンピオンが勝ったレース、負けたレース(データ②)

1950年以降の、その年のチャンピオンを示していますので参考までに。
続いて、そのチャンピオンがその年に勝利したレースを列記し、次に「優勝以外」だったレースを列記しています。その場合は、そのレースにおける優勝者を隣に記してあります。

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[1950] Giuseppe Farina

Great Britain(Silverstone)

Swiss(Bremgarten)

Italy(Monza)


Monaco(Monte Carlo) Juan Manuel Fangio

Indianapolis(Indianapolis) Johnnie Parsons

Belgium(Spa-Francorchamps) Juan Manuel Fangio

France(Reims) Juan Manuel Fangio

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↑↑↑
この場合、1950年のチャンピオンはジュゼッペ・ファリーナで、イギリス、スイス、イタリアの各GPで勝利し、モナコ、インディアナポリス、ベルギー、フランスは勝てなかったということを示しています。

というわけで、だらだらとデータを示しますので暇なときにどうぞ。

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[1950] Giuseppe Farina

Great Britain(Silverstone)

Swiss(Bremgarten)

Italy(Monza)


Monaco(Monte Carlo) Juan Manuel Fangio

Indianapolis(Indianapolis) Johnnie Parsons

Belgium(Spa-Francorchamps) Juan Manuel Fangio

France(Reims) Juan Manuel Fangio

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[1951] Juan Manuel Fangio

Swiss(Bremgarten)

France(Reims)

Spain(Pedralbes)


Indianapolis(Indianapolis) Lee Wallard

Belgium(Spa-Francorchamps) Giuseppe Farina

France(Reims) Luigi Fagioli

Great Britain(Silverstone) Froilan Gonzalez

Germany(Nurburgring) Alberto Ascari

Italy(Monza) Alberto Ascari

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[1952] Alberto Ascari

Belgium(Spa-Francorchamps)

France(Rouen-Les-Essarts)

Great Britain(Silverstone)

Germany(Nurburgring)

Netherlands(Zandvoort)

Italy(Monza)


Swiss(Bremgarten) Piero Taruffi

Indianapolis(Indianapolis) Troy Ruttman

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[1953] Alberto Ascari

Argentina(Buenos Aires)

Netherlands(Zandvoort)

Belgium(Spa-Francorchamps)

Great Britain(Silverstone)

Swiss(Bremgarten)


Indianapolis(Indianapolis) Bill Vukovich

France(Reims) Mike Hawthorn

Germany(Nurburgring) Giuseppe Farina

Italy(Monza) Juan Manuel Fangio

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[1954] Juan Manuel Fangio

Argentina(Buenos Aires)

Belgium(Spa-Francorchamps)

France(Reims)

Germany(Nurburgring)

Swiss(Bremgarten)

Italy(Monza)


Indianapolis(Indianapolis) Bill Vukovich

Great Britain(Silverstone) Froilan Gonzalez

Spain(Pedralbes) Mike Hawthorn

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[1955] Juan Manuel Fangio

Argentina(Buenos Aires)

Belgium(Spa-Francorchamps)

Netherlands(Zandvoort)

Italy(Monza)


Monaco(Monte Carlo) Maurice Trintignant

Indianapolis(Indianapolis) Bob Sweikert

Great Britain(Aintree) Stirling Moss

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[1956] Juan Manuel Fangio

Argentina(Buenos Aires)

Great Britain(Silverstone)

Germany(Nurburgring)


Argentina(Buenos Aires) Luigi Musso

Monaco(Monte Carlo) Stirling Moss

Indianapolis(Indianapolis) Pat Flaherty

Belgium(Spa-Francorchamps) Peter Collins

France(Reims) Peter Collins

Italy(Monza) Stirling Moss

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[1957] Juan Manuel Fangio

Argentina(Buenos Aires)

Monaco(Monte Carlo)

France(Rouen-Les-Essarts)

Germany(Nurburgring)


Indianapolis(Indianapolis) Sam Hanks

Great Britain(Aintree) Tony Brooks / Stirling Moss

Pescara(Pescara) Stirling Moss

Italy(Monza) Stirling Moss

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[1958] Mike Hawthorn

France(Reims)


Argentina(Buenos Aires) Stirling Moss

Monaco(Monte Carlo) Maurice Trintignant

Netherlands(Zandvoort) Stirling Moss

Indianapolis(Indianapolis) Jimmy Bryan

Belgium(Spa-Francorchamps) Tony Brooks

Great Britain(Silverstone) Peter Collins

Germany(Nurburgring) Tony Brooks

Portugal(Porto) Stirling Moss

Italy(Monza) Tony Brooks

Morocco(Ain-Diab) Stirling Moss

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[1959] Jack Brabham

Monaco(Monte Carlo)

Great Britain(Aintree)


Indianapolis(Indianapolis) Rodger Ward

Netherlands(Zandvoort) Jo Bonnier

France(Reims) Tony Brooks

Germany(AVUS) Tony Brooks

Portugal(Monsanto) Stirling Moss

Italy(Monza) Stirling Moss

United States(Sebring) Bruce McLaren

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[1960] Jack Brabham

Netherlands(Zandvoort)

Belgium(Spa-Francorchamps)

France(Reims)

Great Britain(Silverstone)

Portugal(Porto)


Argentina(Buenos Aires) Bruce McLaren

Monaco(Monte Carlo) Stirling Moss

Indianapolis(Indianapolis) Jim Rathmann

Italy(Monza) Phil Hill

United States(Riverside) Stirling Moss

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[1961] Phil Hill

Belgium(Spa-Francorchamps)

Italy(Monza)


Monaco(Monte Carlo) Stirling Moss

Netherlands(Zandvoort) Wolfgang von Trips

France(Reims) Giancarlo Baghetti

Great Britain(Aintree) Wolfgang von Trips

Germany(Nurburgring) Stirling Moss

United States(Watkins Glen) Innes Ireland

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[1962] Graham Hill

Netherlands(Zandvoort)

Germany(Nurburgring)

Italy(Monza)

South Africa(East London)


Monaco(Monte Carlo) Bruce McLaren

Belgium(Spa-Francorchamps) Jim Clark

France(Rouen-Les-Essarts) Dan Gurney

Great Britain(Aintree) Jim Clark

United States(Watkins Glen) Jim Clark

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[1963] Jim Clark

Belgium(Spa-Francorchamps)

Netherlands(Zandvoort)

France(Reims)

Great Britain(Silverstone)

Italy(Monza)

Mexico(Mexico City)

South Africa(East London)


Monaco(Monte Carlo) Graham Hill

Germany(Nurburgring) John Surtees

United States(Watkins Glen) Graham Hill

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[1964] John Surtees

Germany(Nurburgring)

Italy(Monza)


Monaco(Monte Carlo) Graham Hill

Netherlands(Zandvoort) Jim Clark

Belgium(Spa-Francorchamps) Jim Clark

France(Rouen-Les-Essarts) Dan Gurney

Great Britain(Brands Hatch) Jim Clark

Austria(Zeltweg) Lorenzo Bandini

United States(Watkins Glen) Graham Hill

Mexico(Mexico City) Dan Gurney

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[1965] Jim Clark

South Africa(East London)

Belgium(Spa-Francorchamps)

France(Clermont-Ferrand)

Great Britain(Silverstone)

Netherlands(Zandvoort)

Germany(Nurburgring)


Monaco(Monte Carlo) Graham Hill

Italy(Monza) Jackie Stewart

United States(Watkins Glen) Graham Hill

Mexico(Mexico City) Richie Ginther

------

[1966] Jack Brabham

France(Reims)

Great Britain(Brands Hatch)

Netherlands(Zandvoort)

Germany(Nurburgring)


Monaco(Monte Carlo) Jackie Stewart

Belgium(Spa-Francorchamps) John Surtees

Italy(Monza) Ludovico Scarfiotti

United States(Watkins Glen) Jim Clark

Mexico(Mexico City) John Surtees

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[1967] Denis Hulme

Monaco(Monte Carlo)

Germany(Nurburgring)


South Africa(Kyalami) Pedro Rodriguez

Netherlands(Zandvoort) Jim Clark

Belgium(Spa-Francorchamps) Dan Gurney

France(Le Mans) Jack Brabham

Great Britain(Silverstone) Jim Clark

Canada(Mosport Park) Jack Brabham

Italy(Monza) John Surtees

United States(Watkins Glen) Jim Clark

Mexico(Mexico City) Jim Clark

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[1968] Graham Hill

Spain(Jarama)

Monaco(Monte Carlo)

Mexico(Mexico City)


South Africa(Kyalami) Jim Clark

Belgium(Spa-Francorchamps) Bruce McLaren

Netherlands(Zandvoort) Jackie Stewart

France(Rouen-Les-Essarts) Jacky Ickx

Great Britain(Brands Hatch) Jo Siffert

Germany(Nurburgring) Jackie Stewart

Italy(Monza) Denis Hulme

Canada(Mont-Tremblant) Denis Hulme

United States(Watkins Glen) Jackie Stewart

------

[1969] Jackie Stewart

South Africa(Kyalami)

Spain(Montjuich Park)

Netherlands(Zandvoort)

France(Clermont-Ferrand)

Great Britain(Silverstone)

Italy(Monza)


Monaco(Monte Carlo) Graham Hill

Germany(Nurburgring) Jacky Ickx

Canada(Mosport Park) Jacky Ickx

United States(Watkins Glen) Jochen Rindt

Mexico(Mexico City) Denis Hulme

------

[1970] Jochen Rindt

Monaco(Monte Carlo)

Netherlands(Zandvoort)

France(Clermont-Ferrand)

Great Britain(Brands Hatch)

Germany(Hockenheim)


South Africa(Kyalami) Jack Brabham

Spain(Jarama) Jackie Stewart

Belgium(Spa-Francorchamps) Pedro Rodriguez

Austria(Osterreichring) Jacky Ickx

Italy(Monza) Clay Regazzoni

Canada(Mont-Tremblant) Jacky Ickx

United States(Watkins Glen) Emerson Fittipaldi

Mexico(Mexico City) Jacky Ickx

------

[1971] Jackie Stewart

Spain(Montjuich Park)

Monaco(Monte Carlo)

France(Paul Ricard)

Great Britain(Silverstone)

Germany(Nurburgring)

Canada(Mosport Park)


South Africa(Kyalami) Mario Andretti

Netherlands(Zandvoort) Jacky Ickx

Austria(Osterreichring) Jo Siffert

Italy(Monza) Peter Gethin

United States(Watkins Glen) Francois Cevert

------

[1972] Emerson Fittipaldi

Spain(Jarama)

Belgium(Nivelles)

Great Britain(Brands Hatch)

Austria(Osterreichring)

Italy(Monza)


Argentina(Buenos Aires) Jackie Stewart

South Africa(Kyalami) Denis Hulme

Monaco(Monte Carlo) Jean-Pierre Beltoise

France(Clermont-Ferrand) Jackie Stewart

Germany(Nurburgring) Jacky Ickx

Canada(Mosport Park) Jackie Stewart

United States(Watkins Glen) Jackie Stewart

------

[1973] Jackie Stewart

South Africa(Kyalami)

Belgium(Zolder)

Monaco(Monte Carlo)

Netherlands(Zandvoort)

Germany(Nurburgring)


Argentina(Buenos Aires) Emerson Fittipaldi

Brazil(Interlagos) Emerson Fittipaldi

Spain(Montjuich Park) Emerson Fittipaldi

Sweden(Anderstorp) Denis Hulme

France(Paul Ricard) Ronnie Peterson

Great Britain(Silverstone) Peter Revson

Austria(Osterreichring) Ronnie Peterson

Italy(Monza) Ronnie Peterson

Canada(Mosport Park) Peter Revson

United States(Watkins Glen) Ronnie Peterson

------

[1974] Emerson Fittipaldi

Brazil(Interlagos)

Belgium(Nivelles)

Canada(Mosport Park)


Argentina(Buenos Aires) Denis Hulme

South Africa(Kyalami) Carlos Reutemann

Spain(Jarama) Niki Lauda

Monaco(Monte Carlo) Ronnie Peterson

Sweden(Anderstorp) Jody Scheckter

Netherlands(Zandvoort) Niki Lauda

France(Dijon-Prenois) Ronnie Peterson

Great Britain(Brands Hatch) Jody Scheckter

Germany(Nurburgring) Clay Regazzoni

Austria(Osterreichring) Carlos Reutemann

Italy(Monza) Ronnie Peterson

United States(Watkins Glen) Carlos Reutemann

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[1975] Niki Lauda

Monaco(Monte Carlo)

Belgium(Zolder)

Sweden(Anderstorp)

France(Paul Ricard)

United States(Watkins Glen)


Argentina(Buenos Aires) Emerson Fittipaldi

Brazil(Interlagos) Carlos Pace

South Africa(Kyalami) Jody Scheckter

Spain(Montjuich Park) Jochen Mass

Netherlands(Zandvoort) James Hunt

Great Britain(Silverstone) Emerson Fittipaldi

Germany(Nurburgring) Carlos Reutemann

Austria(Osterreichring) Vittorio Brambilla

Italy(Monza) Clay Regazzoni

------

[1976] James Hunt

Spain(Jarama)

France(Paul Ricard)

Germany(Nurburgring)

Netherlands(Zandvoort)

Canada(Mosport Park)

United States East(Watkins Glen)


Brazil(Interlagos) Niki Lauda

South Africa(Kyalami) Niki Lauda

United States West(Long Beach) Clay Regazzoni

Belgium(Zolder) Niki Lauda

Monaco(Monte Carlo) Niki Lauda

Sweden(Anderstorp) Jody Scheckter

Great Britain(Brands Hatch) Niki Lauda

Austria(Osterreichring) John Watson

Italy(Monza) Ronnie Peterson

Japan(Fuji Speed Way) Mario Andretti

------

[1977] Niki Lauda

South Africa(Kyalami)

Germany(Hockenheim)

Netherlands(Zandvoort)


Argentina(Buenos Aires) Jody Scheckter

Brazil(Interlagos) Carlos Reutemann

United States West(Long Beach) Mario Andretti

Spain(Jarama) Mario Andretti

Monaco(Monte Carlo) Jody Scheckter

Belgium(Zolder) Gunnar Nilsson

Sweden(Anderstorp) Jacques Laffite

France(Dijon-Prenois) Mario Andretti

Great Britain(Silverstone) James Hunt

Austria(Osterreichring) Alan Jones

Italy(Monza) Mario Andretti

United States East(Watkins Glen) James Hunt

Canada(Mosport Park) Jody Scheckter

Japan(Fuji Speed Way) James Hunt

------

[1978] Mario Andretti

Argentina(Buenos Aires)

Belgium(Zolder)

Spain(Jarama)

France(Paul Ricard)

Germany(Hockenheim)

Netherlands(Zandvoort)


Brazil(Rio de Janeiro) Carlos Reutemann

South Africa(Kyalami) Ronnie Peterson

United States West(Long Beach) Carlos Reutemann

Monaco(Monte Carlo) Patrick Depailler

Sweden(Anderstorp) Niki Lauda

Great Britain(Brands Hatch) Carlos Reutemann

Austria(Osterreichring) Ronnie Peterson

Italy(Monza) Niki Lauda

United States East(Watkins Glen) Carlos Reutemann

Canada(Montreal) Gilles Villeneuve

------

[1979] Jody Scheckter

Belgium(Zolder)

Monaco(Monte Carlo)

Italy(Monza)


Argentina(Buenos Aires) Jacques Laffite

Brazil(Interlagos) Jacques Laffite

South Africa(Kyalami) Gilles Villeneuve

United States West(Long Beach) Gilles Villeneuve

Spain(Jarama) Patrick Depailler

France(Dijon-Prenois) Jean-Pierre Jabouille

Great Britain(Silverstone) Clay Regazzoni

Germany(Hockenheim) Alan Jones

Austria(Osterreichring) Alan Jones

Netherlands(Zandvoort) Alan Jones

Canada(Montreal) Alan Jones

United States East(Watkins Glen) Gilles Villeneuve

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[1980] Alan Jones

Argentina(Buenos Aires)

France(Paul Ricard)

Great Britain(Brands Hatch)

Canada(Montreal)

United States East(Watkins Glen)


Brazil(Interlagos) Rene Arnoux

South Africa(Kyalami) Rene Arnoux

United States West(Long Beach) Nelson Piquet

Belgium(Zolder) Didier Pironi

Monaco(Monte Carlo) Carlos Reutemann

Germany(Hockenheim) Jacques Laffite

Austria(Osterreichring) Jean-Pierre Jabouille

Netherlands(Zandvoort) Nelson Piquet

Italy(Imola) Nelson Piquet

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[1981] Nelson Piquet

Argentina(Buenos Aires)

San Marino(Imola)

Germany(Hockenheim)


United States West(Long Beach) Alan Jones

Brazil(Rio de Janeiro) Carlos Reutemann

Belgium(Zolder) Carlos Reutemann

Monaco(Monte Carlo) Gilles Villeneuve

Spain(Jarama) Gilles Villeneuve

France(Dijon-Prenois) Alain Prost

Great Britain(Silverstone) John Watson

Austria(Osterreichring) Jacques Laffite

Netherlands(Zandvoort) Alain Prost

Italy(Monza) Alain Prost

Canada(Montreal) Jacques Laffite

United States(Las Vegas) Alan Jones

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[1982] Keke Rosberg

Swiss(Dijon-Prenois)


South Africa(Kyalami) Alain Prost

Brazil(Rio de Janeiro) Alain Prost

United States West(Long Beach) Niki Lauda

San Marino(Imola) Didier Pironi

Belgium(Zolder) John Watson

Monaco(Monte Carlo) Riccardo Patrese

United States East(Detroit) John Watson

Canada(Montreal) Nelson Piquet

Netherlands(Zandvoort) Didier Pironi

Great Britain(Brands Hatch) Niki Lauda

France(Paul Ricard) Rene Arnoux

Germany(Hockenheim) Patrick Tambay

Austria(Osterreichring) Elio de Angelis

Italy(Monza) Rene Arnoux

United States(Las Vegas) Michele Alboreto

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[1983] Nelson Piquet

Brazil(Rio de Janeiro)

Italy(Monza)

Europe(Brands Hatch)


United States West(Long Beach) John Watson

France(Paul Ricard) Alain Prost

San Marino(Imola) Patrick Tambay

Monaco(Monte Carlo) Keke Rosberg

Belgium(Spa-Francorchamps) Alain Prost

United States East(Detroit) Michele Alboreto

Canada(Montreal) Rene Arnoux

Great Britain(Silverstone) Alain Prost

Germany(Hockenheim) Rene Arnoux

Austria(Osterreichring) Alain Prost

Netherlands(Zandvoort) Rene Arnoux

South Africa(Kyalami) Riccardo Patrese

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[1984] Niki Lauda

South Africa(Kyalami)

France(Dijon-Prenois)

Great Britain(Brands Hatch)

Austria(Osterreichring)

Italy(Monza)


Brazil(Rio de Janeiro) Alain Prost

Belgium(Zolder) Michele Alboreto

San Marino(Imola) Alain Prost

Monaco(Monte Carlo) Alain Prost

Canada(Montreal) Nelson Piquet

United States East(Detroit) Nelson Piquet

United States(Dallas) Keke Rosberg

Germany(Hockenheim) Alain Prost

Netherlands(Zandvoort) Alain Prost

Europe(Nurburgring) Alain Prost

Portugal(Estoril) Alain Prost

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[1985] Alain Prost

Brazil(Rio de Janeiro)

Monaco(Monte Carlo)

Great Britain(Silverstone)

Austria(Osterreichring)

Italy(Monza)


Portugal(Estoril) Ayrton Senna

San Marino(Imola) Elio de Angelis

Canada(Montreal) Michele Alboreto

United States East(Detroit) Keke Rosberg

France(Paul Ricard) Nelson Piquet

Germany(Nurburgring) Michele Alboreto

Netherlands(Zandvoort) Niki Lauda

Belgium(Spa-Francorchamps) Ayrton Senna

Europe(Brands Hatch) Nigel Mansell

South Africa(Kyalami) Nigel Mansell

Australia(Adelaide) Keke Rosberg

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[1986] Alain Prost

San Marino(Imola)

Monaco(Monte Carlo)

Austria(Osterreichring)

Australia(Adelaide)


Brazil(Rio de Janeiro) Nelson Piquet

Spain(Jerez) Ayrton Senna

Belgium(Spa-Francorchamps) Nigel Mansell

Canada(Montreal) Nigel Mansell

United States East(Detroit) Ayrton Senna

France(Paul Ricard) Nigel Mansell

Great Britain(Brands Hatch) Nigel Mansell

Germany(Hockenheim) Nelson Piquet

Hungary(Hungaroring) Nelson Piquet

Italy(Monza) Nelson Piquet

Portugal(Estoril) Nigel Mansell

Mexico(Mexico City) Gerhard Berger

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[1987] Nelson Piquet

Germany(Hockenheim)

Hungary(Hungaroring)

Italy(Monza)


Brazil(Rio de Janeiro) Alain Prost

San Marino(Imola) Nigel Mansell

Belgium(Spa-Francorchamps) Alain Prost

Monaco(Monte Carlo) Ayrton Senna

United States(Detroit) Ayrton Senna

France(Paul Ricard) Nigel Mansell

Great Britain(Silverstone) Nigel Mansell

Austria(Osterreichring) Nigel Mansell

Portugal(Estoril) Alain Prost

Spain(Jerez) Nigel Mansell

Mexico(Mexico City) Nigel Mansell

Japan(Suzuka) Gerhard Berger

Australia(Adelaide) Gerhard Berger

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[1988] Ayrton Senna

San Marino(Imola)

Canada(Montreal)

United States(Detroit)

Great Britain(Silverstone)

Germany(Hockenheim)

Hungary(Hungaroring)

Belgium(Spa-Francorchamps)

Japan(Suzuka)


Brazil(Rio de Janeiro) Alain Prost

Monaco(Monte Carlo) Alain Prost

Mexico(Mexico City) Alain Prost

France(Paul Ricard) Alain Prost

Italy(Monza) Gerhard Berger

Portugal(Estoril) Alain Prost

Spain(Jerez) Alain Prost

Australia(Adelaide) Alain Prost

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[1989] Alain Prost

United States(Phoenix)

France(Paul Ricard)

Great Britain(Silverstone)

Italy(Monza)


Brazil(Rio de Janeiro) Nigel Mansell

San Marino(Imola) Ayrton Senna

Monaco(Monte Carlo) Ayrton Senna

Mexico(Mexico City) Ayrton Senna

Canada(Montreal) Thierry Boutsen

Germany(Hockenheim) Ayrton Senna

Hungary(Hungaroring) Nigel Mansell

Belgium(Spa-Francorchamps) Ayrton Senna

Portugal(Estoril) Gerhard Berger

Spain(Jerez) Ayrton Senna

Japan(Suzuka) Alessandro Nannini

Australia(Adelaide) Thierry Boutsen

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