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F1 2014は、最終戦アブダビまで全て終了しました。
今シーズンのランキングは次の通りとなりました。
384 Lewis Hamilton
317 Nico Rosberg
238 Daniel Ricciardo
186 Valtteri Bottas
167 Sebastian Vettel
161 Fernando Alonso
134 Felipe Massa
126 Jenson Button
*96 Nico Hulkenberg
*59 Sergio Perez
*55 Kevin Magnussen
*55 Kimi Raikkonen
*22 Jean-Eric Vergne
**8 Romain Grosjean
**8 Daniil Kvyat
**2 Pastor Maldonado
**2 Jules Bianchi
**0 Adrian Sutil
**0 Marcus Ericsson
**0 Esteban Gutierrez
**0 Max Chilton
**0 Kamui Kobayashi
**0 Will Stevens
**0 Andre Lotterer
701 Mercedes
405 Red Bull Racing-Renault
320 Williams-Mercedes
216 Ferrari
181 McLaren-Mercedes
155 Force India-Mercedes
*30 STR-Renault
*10 Lotus-Renault
**2 Marussia-Ferrari
**0 Sauber-Ferrari
**0 Caterham-Renault
今シーズン当初に記したことは「同チーム内の争いが面白い」ということでした。
その視点から総括したいと思います。下位チームから順番ということで。
・数字は予選、決勝それぞれの順位であり、最後が勝敗数です。
・予選は、パーツ交換などにおけるグリッド降格を考慮しません。
・決勝においてダブルリタイアの場合は勝敗をカウントしないので、合計19にならない場合があります。
・ドライバー名の後のC~Sの表示は今シーズンの評価です。(完全に私個人の独断ですのでご了承下さい。)
[Caterham-Renault]
(予選)
15 20 19 18 21 21 20 20 22 20 18 19 20 21 19 11(K.Kobayashi)
20 22 21 20 20 22 21 22 21 22 20 22 22 19 17 *4(M.Ericsson)
21 *1(A.Lotterer)
22 *0(M.Ericsson)
17 *1(K.Kobayashi)
18 *0(W.Stevens)
(決勝)
*r 13 15 18 *r 13 *r 16 15 16 *r 17 ns 19 *r *7(K.Kobayashi)B+
*r 14 *r 20 20 11 *r 18 *r 18 *r 19 15 17 19 *5(M.Ericsson)C
*r *0(A.Lotterer)
17 *1(M.Ericsson)
*r *0(K.Kobayashi)
17 *1(W.Stevens)
4人のドライバーがシートを獲得したケータハムですが、見ての通り小林可夢偉がルーキーのマーカス・エリクソンに圧勝しました。特に鈴鹿
開幕前、私は「取りあえずエリクソンはボコらないと話にならない」といったことを書いた記憶があるのですが、見事にそれを果たしたと思います。
モータースポーツにおいては、もとより「○勝○敗」という評価はあまり馴染まないのですが、それにしても小林可夢偉はエリクソンに対して予選で常に0.5秒以上は速く、決勝でも前を走り続けました。それでも鈴鹿ではエリクソンのみに新パーツが供給され、非常に不利な状況となりました。
F1のカネの問題について非常にクローズアップされたシーズンでもあったのですが、小林可夢偉の来シーズンは全くの白紙、片や年間を通して負け続け、いきなりベルギーでスポット参戦したロッテラーにすら負けたエリクソンはザウバーへとステップアップという、この現実がF1の世界を象徴していると思います。
エリクソンについてコメントを求められたモニシャは「モチベーションの高いドライバーです」とか何とか言っていましたが、誉めるところが見つからない様子です。それくらい下位チームは資金的に厳しいわけで、この状況を打破する最短の道は、現在の所「チームへの分配金」くらいしかなさそうです。
[Sauber-Ferrari]
(予選)
14 18 18 14 17 18 16 17 16 17 12 14 15 17 15 15 10 13 13 10(A.Sutil)
19 12 15 17 14 17 22 18 14 14 14 20 16 14 16 14 16 11 15 *9(E.Gutierrez)
(決勝)
11 *r *r *r 17 *r 13 13 13 *r 11 14 15 *r 21 16 *r 16 16 *7(A.Sutil)C+
12 *r *r 16 16 *r 14 19 *r 14 *r 15 20 *r 13 15 14 14 15 *8(E.Gutierrez)C+
まさかのノーポイントに終わったザウバーですが、マルシャの2ポイントを遂に最後まで覆すことはできませんでした。
スーティルはアメリカGPでQ3進出という快挙もあったことはあったのですが、基本的に最初から最後まで地味~~~なシーズンだったと思います。まぁ後付けもいいところですが、今思えば開幕戦が最初で最後のボーナスステージでした。何しろリタイアした中にはロータス2台、ベッテル、リカルド失格、ハミルトン、マッサという面々が入っていました。あの11-12位は惜しかったですね。
ともかく今シーズンは「リタイア続出になるんじゃないか」「全台完走できなかったらどうなるのか」なんていう冗談みたいな話も出ていたくらいですが、やはり例年並みの完走率になりました。下位チームにとっては結局はポイント獲得の望みが非常に薄いままであり、厳しいシーズンでした。
[Marussia-Ferrari]
(予選)
18 19 20 19 19 19 19 19 12 18 16 16 20 19 20 12(J.Bianchi)
17 21 22 21 18 20 18 21 13 21 19 19 21 21 22 *3(M.Chilton)
(決勝)
*r *r 16 17 18 *9 *r 15 14 15 15 18 18 16 20 -- *9(J.Bianchi)A+
13 15 13 19 19 14 *r 17 16 17 16 16 *r 17 18 *r *5(M.Chilton)C+
モナコでの2ポイント獲得(小林可夢偉にとっては腹立たしいインシデントがありましたが)は、やはりビアンキの今シーズンにとって文句なしにハイライトでした。チルトンは安定していますが、やはり速さはほとんど感じませんでしたね。
鈴鹿でのビアンキの事故はまだ記憶に新しいところですが、非常に有望な若手ドライバーが重傷を負ってしまい、実に残念でした。一応決勝の結果はチルトンに対して9勝5敗となっていますが、両者の間には相当の差があるという認識は多くの人に一致しているでしょう。
あの事故の後、(誰だったか忘れましたが)フェラーリから「実はシートを用意しようという話もあった」という後出しジャンケン的な話もありましたが、それでも多くの人が意外には思わないくらいの実力があった可能性が高いと思います。少なくともライコネンよりは面白いかも…と考える人は多いでしょう。
[Lotus-Renault]
(予選)
22 17 17 22 22 15 17 14 el 19 22 17 17 18 17 20 11 18 16 *4(P.Maldonado)
21 16 16 10 *5 14 14 16 11 15 15 15 18 16 18 16 18 15 14 15(R.Grosjean)
(決勝)
*r *r 14 14 15 ns *r 12 17 12 13 *r 14 12 16 18 *9 12 *r *8(P.Maldonado)C
*r 11 12 *r *8 *8 *r 14 12 *r *r *r 16 13 15 17 11 17 13 *8(R.Grosjean)B+
2013年末、ウィリアムズの遅さに業を煮やした(と思われる)マルドナドは豊富な資金を持つベネズエラのスポンサーを抱えてロータスへ移りましたが、今シーズン最も損な移籍となりました。しかし、持ち込んだカネの何割をマシンに費やしたのだろうと思えるくらい、よく壊しました。
決勝の勝敗数でいけばグロージャンとイーブンだったのはやや意外であり、ポイントも8対2ということで何とか「誤差」の範囲内かなとも思われますが、やはりグロージャンの方が一年を通じて安定感がありました。FP1から決勝まで何も起こさないマルドナドはほとんど想像がつきませんでしたからね…。
[STR-Renault]
(予選)
*8 11 13 13 13 *9 15 *7 *9 *8 11 11 11 10 13 *5 14 14 *5 12(D.Kvyat)
*6 *9 14 *9 16 *7 *8 15 10 13 *8 12 13 12 11 10 15 16 10 *7(J.Vergne)
(決勝)
*9 10 11 10 14 *r *r *r *9 *r 14 *9 11 14 11 14 15 11 *r *8(D.Kvyat)B+
*8 *r *r 12 *r *r *8 *r 10 13 *9 11 13 *6 *9 13 10 13 12 *9(J.Vergne)A
レッドブルの支援を失うかも知れないというベルニュを尻目に、クビアトはレッドブルへの昇格を早々に決めました。しかし、どちらかに軍配を上げろと言われればベルニュの方でしょう。
両者の今シーズンの結果を見てみると、予選はクビアトの速さが目立ちましたが、決勝ではベルニュの老獪さ(という年齢ではありませんが…)により、ポイントは22対8とそこそこの差がつきました。若さやバックについている資金、あるいは政治力がものを言うF1の世界がここにもあります。
[Force India-Mercedes]
(予選)
*7 *7 12 *8 11 11 11 10 *4 *9 *9 18 14 13 14 12 13 12 12 12(N.Hulkenberg)
16 14 *5 16 12 10 13 11 *7 10 13 13 10 15 12 13 12 17 11 *7(S.Perez)
(決勝)
*6 *5 *5 *6 10 *5 *5 *9 *8 *7 *r 10 12 *9 *8 12 *r *8 *6 10(N.Hulkenberg)B+
10 *r *3 *9 *9 *r 11 *6 11 10 *r *8 *7 *7 10 10 *r 15 *7 *7(S.Perez)B
フォースインディアは、最も興味深いドライバーの組み合わせの一つでした。
結果としては前半のヒュルケンベルグ、後半のペレス…ということになりそうだったのですが、最後の2レースでまたその印象をある程度覆されました。
様々なところで評価されているように、ペレスは確かに爆発力があるように思われます。表彰台も取りましたし(ヒュルケンベルグは過去も含めてゼロ)、何かをやってくれそうなのはペレスの方だと思います。しかしポイントを見てみると、
*96 Nico Hulkenberg
*59 Sergio Perez
というわけで、当初ほどの差は無くなりましたがヒュルケンベルグが約1.6倍のポイントを稼ぎ出しています。地味だ、目立たない、タクシードライバー、などネガティブな評価の多いドライバーですが、シーズン後半までマクラーレンとデッドヒートを繰り広げることができた理由は言うまでもないでしょう。
ひょっとしたら、大手のスポンサーがついているか、そうでないかという点がドライビングの違いになってたりして。笑 金を持っていないヒュルケンベルグは、車を壊しまくるなどしてヘタ打つと終わりの可能性がありますからね。(まぁ冗談ですが)
[McLaren-Mercedes]
(予選)
11 10 *7 12 *8 12 *9 12 *3 11 *7 10 *6 11 *8 *4 *7 *5 *6 10(J.Button)
*4 *8 *9 15 15 *8 12 *6 *5 *4 10 *7 *5 *9 *7 *6 *8 *7 *9 *9(K.Magnussen)
(決勝)
*3 *6 17 11 11 *6 *4 11 *4 *8 10 *6 *8 *r *5 *4 12 *4 *5 15(J.Button)A
*2 *9 *r 13 12 10 *9 *7 *7 *9 12 12 10 10 14 *5 *8 *9 11 *4(K.Magnussen)B
これもまた興味深い組み合わせでした。
まぁ結果としてはご覧の通りで、予選はマグヌッセンもかなり頑張った…というかほとんど互角なのですが、決勝に関してはバトンの文字通りの老獪さに歯が立たなかった印象です。
バトンは開幕戦からそうですが、予選順位から決勝で大きくポジションアップするレースが目立っています。特に荒れたレースで「いつの間にかそこにいる」というパターンが得意なのは言うまでもありません。
一方でマグヌッセンは(上記をご覧の通り)予選から順位を下げてのフィニッシュが非常に多くなっています。
その点を比較してみると、
バトンは予選より決勝が上位だったのは11レース
マグヌッセンは予選より決勝が下位だったのが12レース(※リタイアは考慮せず)
となり、決勝でのポジション確保という点で非常に大きな差があることが分かります。トラブルなど様々なことを考慮しても、この違いは際立っていると言えるでしょう。ポイントにも如実に表れていますね。
126 Jenson Button
*55 Kevin Magnussen
マグヌッセンのトリッキーな動きはよく議論の的になりましたが、ペナルティを受ける回数が多かったのも気になります。まぁハミルトンもデビューイヤーは大いに嫌われ者になったわけですが(笑)、次年度以降はどのように成長するのか楽しみです。
そういう意味では、やはりルーキーがステップアップするための「踏み台」的な下位チームがある程度は残ってくれないと困るのですが、金も実績も無い「期待のドライバー」というだけでは雇う余裕は下位チームには無く、今後の行方が心配です。
[Ferrari]
(予選)
*5 *4 10 *5 *7 *5 *7 *4 19 *7 *5 *4 *7 *5 *5 *8 *6 *8 *8 16(F.Alonso)
12 *6 *6 11 *6 *6 10 *8 20 12 17 *8 12 *7 10 *9 *9 10 *7 *3(K.Raikkonen)
(決勝)
*4 *4 *9 *3 *6 *4 *6 *5 *6 *5 *2 *7 *r *4 *r *6 *6 *6 *9 16(F.Alonso)A+
*7 12 10 *8 *7 12 10 10 *r 11 *6 *4 *9 *8 12 *9 13 *7 10 *3(K.Raikkonen)C
この組み合わせも楽しみだったのですが、衝撃的(?)な結果となりました。同チーム内で最も差がついたのがフェラーリであることは論を待たないでしょう。
ライコネンは決勝で3勝していますが、うち2勝はアロンソのリタイアであり、しかもその際の順位も9位、12位ですから、「本当に勝った」レースとしてはスパの1勝だけだと思います。
ちなみにライコネンの下はベルニュ(22ポイント)です。すなわちライコネンの下にはマシンの性能的に負けることは絶対にあり得ないドライバーしかいないという惨状であり、ペレス、ヒュルケンベルグ、マグヌッセンなどにも負けてしまいました。(対マグヌッセンでは同ポイントですが、最高順位が2位と4位なのでランキングはマグヌッセンが上。)
161 Fernando Alonso
------
*55 Kimi Raikkonen
*22 Jean-Eric Vergne
**8 Romain Grosjean
**8 Daniil Kvyat
**2 Pastor Maldonado
**2 Jules Bianchi
**0 Adrian Sutil
**0 Marcus Ericsson
**0 Esteban Gutierrez
**0 Max Chilton
**0 Kamui Kobayashi
**0 Will Stevens
**0 Andre Lotterer
F14Tがライコネンの好みの車でなかったという話はシーズンを通してずっと言われてきましたが、それにしても大差がついてしまいました。来シーズンは、2014年で最も失望されたチャンピオン2人がフェラーリを駆ることになります。
それはそれで楽しみではあるのですが。
[Williams-Mercedes]
(予選)
*9 13 *8 *6 *9 16 *5 *1 18 *3 *6 *9 *4 *6 *4 18 *4 *3 *4 *6(F.Massa)
10 15 *4 *7 *4 13 *4 *2 17 *2 *3 *6 *3 *8 *3 *3 *3 *4 *3 13(V.Bottas)
(決勝)
*r *7 *7 15 13 *7 12 *4 *r *r *5 13 *3 *5 *7 11 *4 *3 *2 *9(F.Massa)B+
*5 *8 *8 *7 *5 *r *7 *3 *2 *2 *8 *3 *4 11 *6 *3 *5 10 *3 10(V.Bottas)A
ウィリアムズの二人はそれなりのポイント差がついていますが、
186 Valtteri Bottas
134 Felipe Massa
実は上記の通り、決勝での勝敗数としてはイーブンなのです。マッサは運に見放された印象が強く、ポイント的にはかなり損していると思われます。しかしシーズン最終盤の追い上げ(4→3→2位)は見事でした。表彰台の回数としてもボッタスには後れを取りましたが、ブラジルでのはちゃめちゃな感じも含めて(笑)面白いドライバーです。まぁビアンキの事故後の件やペレスとの接触の件などなど、コメントがウザいことが多いのですが。
ボッタスは6回の表彰台を獲得しランキング4位を獲得しました。上にはメルセデス、そして3勝を挙げたリカルドしかいません。ベッテルを喰ったのは本当に高評価だと思います。
[Red Bull Racing-Renault]
(予選)
*2 *5 *3 *2 *3 *3 *6 *5 *8 *5 *4 *5 *9 *3 *6 *7 *5 *9 el 12(D.Ricciardo)
13 *2 11 *3 10 *4 *3 13 *2 *6 *2 *3 *8 *4 *9 11 17 *6 el *7(S.Vettel)
※最終戦の予選はタイム抹消だが、タイムはリカルドが上だったので1勝分カウントした
(決勝)
dq *r *4 *4 *3 *3 *1 *8 *3 *6 *1 *1 *5 *3 *4 *7 *3 *r *4 13(D.Ricciardo)S
*r *3 *6 *5 *4 *r *3 *r *5 *4 *7 *5 *6 *2 *3 *8 *7 *5 *8 *5(S.Vettel)B
「4連覇チャンピオンは同じ待遇の相手に勝てるのか」という話題とともに実現した組み合わせであり、最も興味深い対決の一つでした。結果としてはリカルドの圧勝です。
238 Daniel Ricciardo
167 Sebastian Vettel
ポイント差もそうですが、何より3勝は素晴らしいとしか言いようがありません。しかもこの3勝は決して簡単なものではありませんでした。確かにメルセデスのトラブルによりもたらされた勝利ではありますが、いずれも「僅かなチャンスを見事につかみ取った」というイメージです。
3つともにリカルド以外のドライバーが勝っていてもおかしくなかったレースでしたが、それこそが「チャンスがあればそこにいる」という素晴らしさです。
特に前半~中盤にかけて、最もシーズンを盛り上げてくれたドライバーの一人だと思います。
一方で、4連覇チャンピオンのベッテルは今年未勝利に終わりました。表彰台には4回乗ることができましたが、常に何らかのトラブルを抱えており、後顧の憂い無く走ることができない状態が長かったのが響きました。
しかしそれをもって「リカルドはベッテルに比べて有利だった」「リカルドはベッテルに勝って当たり前だった」と断ずることもまた難しいように思われます。
また、ベッテルは序盤のちょっとしたミスやピット戦略などでトラフィックに巻き込まれることが多く、常に「もがいて何とか5~8位くらいに入賞」ということが多いシーズンでした。真価が問われるのは来年のライコネンとの差ということになるのかもしれませんが、あのアロンソのボコりようを見た後なので厳しい評価になるかもしれません。
[Mercedes]
(予選)
*1 *1 *2 *1 *1 *2 *2 *9 *6 16 21 *2 *1 *1 *2 *1 *2 *2 *2 *7(L.Hamilton)
*3 *3 *1 *4 *2 *1 *1 *3 *1 *1 *1 *1 *2 *2 *1 *2 *1 *1 *1 12(N.Rosberg)
(決勝)
*r *1 *1 *1 *1 *2 *r *2 *1 *3 *3 *r *1 *1 *1 *1 *1 *2 *1 12(L.Hamilton)
*1 *2 *2 *2 *2 *1 *2 *1 *r *1 *4 *2 *2 *r *2 *2 *2 *1 14 *7(N.Rosberg)
ハミルトンは4連勝と5連勝を含む、合計11勝でチャンピオンとなりました。ハミルトンにとっては中盤ベルギーあたりがドン底だったと思いますが、流れが変わる契機になったのもその辺りでしょう。ハンガリーでのピットスタートからの3位、そしてベルギーでのオープニングの接触事件では(言葉は悪いですが)一気に同情票が集まったと思います。
そして、そういうことを吹き飛ばす決勝の「強さ」は手が付けられないほどでした。これまでのイメージと違い、爆発力というよりはレース全体を掌握する強さを見せつけました。私の中でもハミルトンのイメージは大きく変わりました。
一方のロズベルグも、特に予選では凄まじい切れ味を見せました。1ラップをまとめる力はハミルトンより上なのかもしれません。そして様々な事件により、ただの「いいヤツ」ではなかったことも証明したと思います。しかし、これは何度も指摘したことですが、ロズベルグはハミルトンに対して直接対決を制することがほとんどできませんでした。一応、敢えて挙げるならブラジルGPですね。あのレースはハミルトンが勝手にスピン(笑)したことでロズベルグが先行し、その後は第3セクターを完璧に封じ込めることで抑えきしました。しかし、やはり後ろから延々とせっ突かれていたように、レースペースでの劣勢は明らかだったと思います。
さて。
「今シーズンはメルセデスのせいで面白くなかった」という意見も結構あるのですが、私は全く逆の見方をしています。個人的には2013年の方が100倍つまらなかったですね。トップチームが序列を決めて戦うと、本当に興ざめします。しかし2014年のメルセデスはマシンの力が圧倒的であったがゆえに自由な競争をする余裕があり、最終戦までもつれ込むチャンピオン争いを楽しむことができたのです。
来シーズン(2015年)、仮にメルセデスと他チームとの差が大きく縮まったとして、
「絶対その方が面白い」
と決めつけることはできません。
メルセデスの首脳陣も繰り返していたと思いますが、この自由な競争は「タイトルを取る絶対の自信がある」からこそでした。しかしレッドブルやウィリアムズ、フェラーリなどが度々メルセデスの一角を崩すようになれば、ドライバー間に序列をつけることも否定できません。そうなればリソースはある程度片方に集中し、ドライバーズランキングは独走となり、面白くない…という状況もあり得ます。
今シーズンの面白さは、メルセデスの太っ腹な方針により実現しました。そして実際に相応のポイントを失っているし、チームは対応を批判されるリスクも背負い込みました。
仮に、レースが面白くないと責められるべきチームがあるとすれば、それは「速すぎた」メルセデスではなく、不甲斐ないマシンしか作れなかった方でしょう。
というわけで、これからしばらくの間、2014年を総括するデータなどを作りたいと思います。
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