猫のひたい

杏子の映画日記
☆基本ネタバレはしません☆

絶対の愛

2019-11-26 21:45:59 | 日記
2006年の韓国・日本合作映画「絶対の愛」。

お互いに深く愛する恋人たち、セヒ(パク・チヨン)とジウ(ハ・ジョンウ)。
付き合い始めて2年を過ぎ、セヒは、ジウが自分に飽きて他の女性の元に
走ってしまうのではないかという不安を募らせていた。そんなある日、セ
ヒは突然姿を消してしまう。6ヵ月後、未だにセヒのことが忘れられない
ジウの前に、セヒとよく似た名前の女スェヒ(ソン・ヒョナ)が現れる。実
は、彼女は整形手術を施したセヒ本人だった。そうとは知らないジウは、
セヒへの想いを残しつつも、次第にスェヒに惹かれていく。

キム・ギドク監督が描く究極の愛の物語。セヒとジウは2年付き合ってい
るが、セヒはとても嫉妬深く、ジウが他の女性を見ただけでもヒステリッ
クに怒り出す。やがて、セヒはいずれジウが自分に飽きて他の女性の元へ
行ってしまうのではないかと不安になる。悩み抜いたセヒの取った行動は、
美容整形手術だった。セヒはジウの前から姿を消し、6ヵ月後にスェヒと
して現れる。突然失踪したセヒをジウは捜し回り、苦悩していたが、次第
にスェヒに惹かれていくのだった。
愛とは顔、容姿だけなのだろうかということを考えさせられた。セヒはよ
くジウに「ごめんね、いつも同じ顔で」と言っていた。どうしてそんなに
愛されていることに自信が持てなかったのだろうか。セヒはスェヒとして
ジウと付き合ううちに、ジウがまだセヒを想っていること、そしてセヒを
深く愛していたことを知り、ショックを受ける。セヒの嫉妬に困りながら
も、ジウはセヒを愛していたのだ。今度こそジウの絶対の愛を手に入れた
と思っていたスェヒは、打ちのめされる。もうセヒの顔には戻れない。
整形大国と言われる韓国ならではの映画だと思った。医師がセヒを思いと
どまらせるために、整形手術の映像(恐らく本物の)を見せるのだが、それ
でもセヒの決心は変わらなかった。私はその映像を見て怖くて仕方なかっ
た。顔を手術するなんて、そんなことがよく気軽にできるなあ、と思った。
美しくなったはずのスェヒは、セヒに嫉妬してしまうというおかしな事態
に陥ってしまうのだ。顔は変えても性格までは変えられず、スェヒもジウ
に対してとてもヒステリックな態度を取る。あんな女の人嫌だなあ。
ラストも衝撃的である。セヒは整形のループにはまってしまうのだろうか。
恋人の愛を信じきれなかった女の、痛々しく悲しい物語だった。


良かったらこちらもどうぞ。キム・ギドク監督作品です。
嘆きのピエタ
殺されたミンジュ
鰐ーワニー




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