猫のひたい

杏子の映画日記
☆基本ネタバレはしません☆

地下室の魔物

2019-08-15 21:14:27 | 日記
1973年のアメリカ映画「地下室の魔物」。

片田舎の豪壮な屋敷に越してきた夫婦。妻のサリー(キム・ダービー)は地下室で
封印された暖炉を見つける。その暖炉を気に入り、使用したいと思ったサリーは、
大工の老人の警告を聞かずに掃除用の扉をこじ開けてしまう。それによって閉じ
込められていた魔物たちを解き放ってしまったことにサリーは気づいていなかっ
た。サリーを闇の世界へ引きずり込もうとする魔物たち。やがて家の中での怪異
に気づいたサリーだが、夫のアレックス(ジム・ハットン)は彼女の話を相手にせ
ず、孤独なサリーは次第に追い詰められていく。

カルト的な人気のあるホラー映画らしい。怖いというより不気味。大きな屋敷に
引っ越してきた夫婦。妻のサリーは地下室の暖炉がコンクリートや鉄で塗り固め
られ、封印されていることに興味を抱く。地下室にその暖炉がよく合っていると
思ったサリーは、大工の老人に開けてくれるよう頼むが、彼は「世の中には安易
に触れてはいけないものがある」と言って断る。サリーは好奇心から暖炉の掃除
用の扉をこじ開けてしまうが、そこには魔物たちがうごめいていたのだ。それか
らサリーは何か得体の知れない気配を感じたり、小人のようなものの姿を見るよ
うになるが、夫は彼女の妄想だと言って相手にしてくれない。
家の中で怪異や超自然現象が起きているのに、家族がそれを信じてくれないとい
うのはよくあるパターンだが、ノイローゼ状態になっていく主人公を見ていると
こちらまで追い詰められていくような気分になっていく。魔物たちは自分たちを
開放してくれたサリーを仲間にしようとしているのだ。そしてそんな時に夫が出
張で家を空けることになるという、これまた妻の不安や恐怖に拍車をかけるシチ
ュエーションである。所々にちらっと現れる魔物の姿、サリーの悲鳴、緊張感は
高まっていく。
ラストシーンはトラウマものである。絶望と恐怖。大工の老人の言った言葉を聞
いておけば良かったのに。なかなかおもしろかった。




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