今回は、差し歯(被せ物)の歯茎の黒ずみついて書きます。

歯茎が黒ずむのは、いくつか原因があります。

①被せ物の内面の金属が、光の屈折により黒く見える
②歯根の色が黒い
③金属イオンの溶出による、歯肉や歯槽骨の変色
④メタル・コア(金属の土台)が透けて見える
⑤切削金属の歯肉への付着

これらの中で、②~⑤はコア(土台、芯棒)の材質が少なからず関係しています。

健康保険適応の一般的なメタル・コアは、イオン化しやすく、歯茎や歯根の変色を起こしやすい金属を使用しています。


 
治療前。歯茎の退縮により、クラウンのマージン(縁)と歯根が露出している。
歯茎の色にも、やや黒ずみが見られる


 
クラウン(被せ物、差し歯)を外したところ。メタル・コアが入っており、歯根の色も暗い。歯根の変色とメタルコアの色調により、歯茎が暗く見える



 
セラミック・クラウンでの術後。クラウンのマージン(縁)はぴったり合っており、歯茎とよく調和している。
しかし、メタル・コアと歯根の色が、歯茎と歯槽骨を透して暗く見える。
 
 

前歯に装着するコアは、メタルでなく、ファイバー・コアにしたほうが、審美的に極めて有利です。

クラウンのやり替えは比較的簡単に出来ますが、コアのやり替えは、歯の寿命に直結しますので、最初の治療が肝心です。

歯茎の黒ずみを防ぐためには、メタルコアではなく、ファイバーコアを選択されるのが良いでしょう。

最後までお読みいただき、ありがとうございます。

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