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今回は、臼歯(奥歯)のレジン充填について書きます。

臼歯は、食べ物をすり減らす役割があり、この上下の歯が噛み合う面を咬合面(こうごうめん)と言います。

この咬合面は深い溝があり、磨き残しが出来やすく、虫歯の好発部位の一つです。

この咬合面の虫歯をレジンで安易に治療すると、すぐにすり減ってくぼんでしまい、噛み合わせが悪くなってしまいます。



 
臼歯咬合面のレジン充填。色が白いので、金属に比べ審美的だが、磨耗しやすく窪んでしまうので、噛み合わせが悪くなるのが欠点。内部は黒く透けており、虫歯の可能性が濃厚



噛む力は数十kgにもなるので、材質が硬くないレジンでは早期に磨耗して窪んでしまいます。

咬合面が窪むと、噛み合わせた時、上下の歯の山と谷(窪み)が食い込みんでしまい、噛み合わせの不具合(噛み合わせ高さの低下や引っかかり、ずれなど)を生じます。

また、噛む力と比較すると、歯とレジンとの接着力は決して強くはないので、レジンが縁から少しずつはがれていき、内部が虫歯になりやすいのです。
 
小さな虫歯の治療の場合は別としても、長期的なことを考えれば、咬合面の詰め物は、歯の硬さと同等の材料である金属やセラミックでの治療が望ましいでしょう。

治療の選択は、慎重に行うようにしましょう。


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