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今回は、噛み合わせ治療に用いるマウスピース(スプリント、バイオプレート、ナイトガード)について書きます。

これらの装置は、厚みのあるビニールあるいはプラスチックのような素材でできています。

使用する主な目的は
●筋肉のリラクゼーション
●歯ぎしりの防止
●歯の保護
●噛み合わせのずれの補正
●噛み合わせの拳上(高さを高くする)

装置は取り外しができ、使用する時間を任意に設定することができます。

このマウスピースは、就寝時など、時間を制限して使えば、顎関節症などの症状を寛解する効果が期待できます。

しかし、終日(24時間)装着となると、話は変わってきます。


取り外しが可能であるがゆえに、治療が自分に合わなければ(治療の成果が無ければ)、途中で止めることが出来ると考えがちです。

ところが、マウスピースのような取り外し式の装置であっても、数か月に渡り終日装着を続けると、噛む力で奥歯の沈み込みと歯列の変形が起こり、マウスピースを取り外すと奥歯が全く噛まなくなってしまいます。

したがって、終日装着のマウスピース(スプリント)治療は不可逆的な治療であり、補綴(ほてつ;歯を削って詰めたり被せたりすること)または歯列矯正、或いはその両方が必ず必要になるでしょう。

噛み合わせは、長期にいじればいじるほど深みにはまり、どこで噛んだらよいのか分からなくなります。

実際に、何年にも渡って噛み合わせ調整を受けている患者さんもいます。

噛み合わせの治療を受ける際には、治療計画ならびに治療の見通し、治療前の説明に対する責任の所在を事前によく確認の上、治療をお受けになることをお勧めいたします。


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