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今回は、顎関節症と顎間ゴム(エラスティック)の使用について書きます。
前回、前々回と、頻度の高い顎関節症の発症メカニズムについて書きました。
顎関節症は、顎関節の構造上、下顎が後方へずれると発症しやすいことが分かっています。
逆に、受け口傾向のヒトは、顎関節症になりにくい傾向があります。
これは、受け口のヒトは上顎前歯が邪魔になり、下顎が後方へ下がらない、或いは下がりにくいためと考えられます。
歯列矯正では、歯の前後左右、或いは垂直的なずれを治すために、顎間ゴム(エラスティック)を使うことが頻繁にあります。
正確には、上下の歯の微妙なずれは、顎間エラスティックを使わないと治りません。
この時、下顎前歯から上顎臼歯(奥歯)にかけるⅢ級エラスティックは、下顎を後方へ引っ張る力がかかり、顎関節にとって負担となります。
したがって、顎関節症のあるケースでは、このⅢ級エラスティックを使わず治療を進められるような治療計画が必要です。
顎間ゴム(エラスティック)を使うと顎の具合が悪くなる方は、早めに担当の先生にご相談するようにしましょう。