宿題泡盛部 4蔵目:残波(比嘉酒造)レポート
2020年 05月 10日
参加人数: 15名
瓶詰め日:2020年1月13日
今日のかりんとう:「黒こしょう」
【TASTING DATA】
*水割り〜ロックは各呑み方を各自5段階評価で採点。その点数を集計したものです。
◎水割り(冷水割 alc.約12.5%に調整):58点(ave.=3.9)
◎お湯割(各自で作成):55点
◎ストレート:50点
◎ロック:44点
*主宰・梅田のコメント*
フルーティーな味・香りになる「減圧蒸留」で仕込まれた人気の泡盛。
さて今回はどんな感じでしょうか。
・水割り:まさにフルーティーな香り。今回は「メロン」をしっかり感じました。意外と水馴染みが良くて、良い意味で甘い水。
・お湯割:少しアルコールのツンとした香りに。フルーティーな香りと甘みが口中にふわっと広がる。おでんに合いそうな気がしました。おいしい。
・ストレート:ややセメダイン香。口当たりは柔らかいのだけれど、アルコール感で特徴的な甘さが消され気味に。本筋ではない飲み方かなと。
・ロック:メロンの香りが復活。ややこってりした感じがくどいので、少し水を加えると良いように思う。
水割り・お湯割は特徴がよく出て魅力が高いように思いました。
黒こしょうかりんとうとの相性は、辛さが強くて賛否が分かれましたが、個人的には「お湯割」がベスト。
マッチングというより刺激の魅力。
こしょう多めのラーメンスープみたいな刺激があと引きました。
【音楽】ご参加者の脳内に流れた曲
dip「トランスオレンジ特急」、B’Z「裸足の女神」、ユニコーン「トキメキーノ」、オフコース「愛を止めないで」、「コロブチカ」、ゴダイゴ「ガンダーラ」、「Sing Sing Sing」、チャカ・カーン「Through the fire」、「ほんとにほんとにご苦労さん」、サカナクション「フクロウ」、Siam Shade「1/3の純情な感情」、ONE OK ROCK「wherever you are」、坂本冬美「夜桜お七」、懐かしめのポップス」、斉藤由貴「MAY」
【料理・肴】ご参加者の願望
赤羽・丸健のおでん、お刺身、マグロの刺身、ビーフストロガノフまたはハヤシライス、たらの芽の天ぷら(塩で)、チキンソテー、タンドリーチキン、タコのカルパッチョ、きゅうりの塩もみ、肉刺し、欧風カレー、キムチ、ブリしゃぶ、豚の角煮、こってり味の魚の煮付け、鶏大根
【キャッチコピー】を考えよう
・風に乗って飲もう♪
・砂浜の女神
・ワンチャンあっても後味残らない残波
・ナイーブな果実味、ラベルにだまされるな!
・割って飲もうよ。ハッピーに。
・安定感のある残るさざ波
・どこでも入手できるおいしい泡盛を内緒で教えます!
・南の風に乗って、wave〜
・スッキリした飲み口!
・入門泡盛
・波に香る残り火よ
・甘くておいしい!初心者にオススメ♪
・私、むしろ和が得意なんです。
・ゆったりまったり今宵は残波
・初めての泡盛は是非残波をお試しください
【オリジナル割】何かで割ってみよう *任意
・出汁割:無添加の出汁がアレ入りの出汁になった。「甘みは旨み」と言いますが。 寒い屋台で!
・アイスダージリンティー:ダージリンの香りが立ってとっても美味です
・赤の安ワイン「サントリーVITA」と氷で、全然ダメ!(当然か!?)
・コーヒー:アメリカンな薄味でよし
・伊藤園 生オレンジティー:残波の苦味が誇張された。苦い。
・トマト
・モヒート風に:フレッシュミントとライム、きび砂糖、ソーダ
・炭酸:今日のNO.1! サワヤカネ〜💌
・コーヒー:コーヒーが強すぎて泡盛が消されてしまった。
・カシスリキュール:甘x甘でおいしい!!
・コーヒー:酸味強目のコーヒーだったが、より酸味が強くなりNG。氷入れたらまぁよくなった。
・ソーダ:ん〜〜ちょっと違うかなぁ。。
・午後の紅茶 おいしい無糖:紅茶の味を邪魔することなくいい感じに溶け込んでいる。飲みやすくていい。
*****
【再録 第六期:残波(比嘉酒造)レポート】
「入り口」
現在、泡盛出荷量No.1の比嘉酒造さん。言わずもがな「残波」という銘柄の功績はとても大きい。これまで何人もの方から「残波おいしい」という声を聞いた。未だに泡盛=きつい・くさい、という声を聞く中「残波」だけが別枠のような印象だ。減圧蒸留が造り出す華やかでフルーティーな香り・味わいは、南国で味わうお酒のイメージにピッタリなのかもしれない。特に「残白」と呼ばれる25度のタイプは、焼酎と同じ度数ということもあり、好印象で受け入れられるのだろう。泡盛の入り口としても、その功績は大きい。
「渋さ残し」
30度の一般酒は、その「残白」よりも少し渋い印象の与えるラベルだ。どしっとした「残波」の文字に屏風を思わせるような金と赤のあしらい。必要事項を全て無くして、和紙に描かれていたら、格調の高いデザインのように思う。キャッチーな味わいとはかけ離れているかもしれないが、この字体には比嘉酒造さんの矜持が感じられる。この一般酒が残波ブランドの中でどのくらいのシ
ェアを得ているかわからないが、3合瓶のこのボトルは残していってもらいたい。
「南の涼風」
減圧蒸留特有のフルーティーな香りは、メロンや青リンゴを思わせる。そして後半にはミントのような爽やかさが流れる。いわゆるトロピカルフルーツとは別の方向性を持ったフルーツ香だが、それがまた南国の蒸し暑さの中で爽やかさを演出しているようだ。それは時たま吹く涼風のようでもある。リゾートでの気分を高めてくれる一服の清涼剤。そして、ソーダや割材との相性も良く、アレンジが楽しめることも、この酒の魅力の大きな要素だ。このことも泡盛に対してのハードルを下げる効果を上げているともいえよう。
「泡盛界の吟醸酒」
一時期、日本酒で「吟醸酒」のブームがあり、その後、それは一つのカテゴリーとして定着した。今はまた純米酒回帰になっているが、吟醸酒によって日本酒のフィールドが広がったことは間違いない。同じような感覚で「減圧蒸留」により泡盛のフィールドは広がりをみせた。原材料が同じでも各蔵ごとに味の違いがあるのが泡盛の楽しさであるが、そこにこの蒸留の違い、さらに今は酵母、麹、貯蔵などで彩りが加わる。ここは改めて、原材料が同じであることに着目をしておきたい。そして「減圧蒸留」の功績も留めておきたい。
「流し系」
この爽やかな味わいは食に対しても開放的だ。つまり食を選ばない。いわゆる「流し」系。口の中をリセットする役割だ。脂っぽいものは口をさっぱりとさせ、淡白なものには寄り添いながら、すっと身を引く。
甘さも辛さも、渋さも酸っぱさも、うまく交わしていく。まさにこれも万人ウケする必須事項だ。恐るべし「残波」