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英国のジョンソン首相は31日午後10時(日本時間1日午前7時)、欧州連合(EU)からの離脱に関する国民向けの動画メッセージを公表した。声明の全文は以下の通り。

今夜、私たちはEUから離脱する。

多くの人にとって驚くべき希望の瞬間、決して実現しないだろうと考えていた瞬間だ。もちろん不安や喪失感を覚えている人は大勢いる。政治的な争いが終わらないのではないかと心配し始めた人々も当然いる。おそらく最も多いだろう。

全ての人の思いを理解している。政府としての私たちの仕事、そして私の役目は、今この国をひとつにまとめて前に進めることだ。

今夜伝えるべき最も重要な点は、これは終わりではなく始まりだということだ。夜が明け、私たちの偉大な国家的ドラマの新たな幕が上がる瞬間だ。取り戻した主権という新たな力を、国民が支持した変革を実現するために行使していくことでもある。移民の管理、自由港の創設、漁業の解放や自由貿易交渉によって。もしくは単純にこの国の人々の利益になる自分たちの法律やルールをつくることによって。

私は当然、それが正しく健全で民主的なことだと考えている。なぜならEUには強みや称賛される性質はあるが、50年余りにわたる進化の過程で、我が国にそぐわない方向に発展してきたからだ。それはみなさん国民が投票を通じて、1度ではなく2度示した判断だ。この瞬間はそれよりはるかに重大だ。単なる法的な離脱の話ではない。国家の真の再生と変革の瞬間となりえる。

これは新たな時代の夜明けだ。あなたや家族の人生の可能性が、どの地方で育ったかに左右されることは受け入れない。私たちが本当に団結し、レベルアップしていく瞬間だ。

犯罪の撲滅、NHS(国民医療制度)、より良い教育、卓越した技術、そしてビクトリア朝以来で最大のインフラ再生とともに、英国のあらゆる場所に希望と機会を広げていく。もし正しくできれば、国内だけでなく外国でも私たちは自信を毎月つけていけると信じている。外交、気候変動との闘い、人権や女性の教育向上の運動において、私たちは何十年も使ってこなかった力を再発見できるだろう。独立した思考と行動の力だ。

EUの友人が行ってきたことをおとしめたいからではない。もちろん違う。EUと意欲的な英国との間の、友好的な協力関係の新時代の始まりにしたい。

英国は欧州の偉大なひとつの力であり、同時に視野と野望に関しては真にグローバルだ。この国のとてつもない資産、科学者、技術者、世界に冠たる大学、軍事力を考えたとき。解き放たれるのを待っているこの国の可能性に思いをはせたとき。私たちはこの可能性を素晴らしい成功に変えていけると私は確信する。

この先の道にどんな障害があっても成功するだろう。私たちは国民の皆さんに従ってきた。私たちは自治の手段を取り戻した。今こそ、この素晴らしい国の全ての可能性を解き放ち、私たち連合王国のあらゆる場所のあらゆる人々の生活をよりよくするために、それらの手段を使う時だ。

引用:日本経済新聞