福岡発 コリアフリークなBlog

韓国や韓国語に関するオタクの雑学メモ。韓国映画はネタバレあり。 Since 2005/9.14

朴大統領暗殺と現代

2020年02月19日 |  〇映画・映画音楽

남산의 부장들   「南山の部長たち」 〇〇〇--
(982)



2020年1月に公開され、470万を超える観客を動員した
ヒット作。硬派の政治ドラマだ。

1979年10月、朴正熙大統領暗殺事件を引き起こした
中央情報部部長(第8代)を主人公に、事件発生までの
約40日間の日々を描いている。

歴史的事実に基づいたフィクション劇で、題名にある
「南山」とは、本部の所在地に由来する中央情報部
俗称。

この作品で「ヲタク」の印象に残ったのは、何と
言っても、事件の直前に遂行されていた第4代
中央情報部部長の暗殺
だ。

暗殺の細部は映画の創作によるものだとしても、
事実として、一時は政権ナンバー2の座にあった者が、
大統領に反旗をひるがえした結果、パリで暗殺された
ことに、ほぼ間違いはない(過去事件真実委)。

また、もし、朴大統領の暗殺がなく、当時激化
していた釜山・馬山の反政府デモの鎮圧に韓国軍が
投入されていたとしたら、後に光州で発生した
悲劇が、1年前の釜山・馬山で発生していた可能性に
ついても考えさせられた。


△扁額の「大義滅親」は映画の創作か?(映画より)

もちろん、そのことを持って、暗殺者の行動を正当化
することはできないにしろ、彼を極端な行動に走らせた
背景について、現代的な視点から、しっかりと分析し
考察することの意味は十分にある。

いずれにしろ、韓国の現代史を知り、暴走する
独裁権力の恐ろしさについて考える題材としては、
実によくできた映画であった。


(終わり)


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