「支払いをしなくてはいけないから、来週のうちのどれかに来ておくれ!」
メッセージの内容は、
かいつまんで、こういった内容でした。
こうは言っても、
いつも最終段階で都合が悪くなるおやびんです。
この時になっても、
たいして信用はおいていませんでした。
それより、
「1週間のうち、数日だけでも、仕事を頼めないかな...」
そんな打診がありました。
自分の中では、
最終の支払いが終わるまでには、
「仕事の手伝いに応じない」ことは
鉄則でした。
困ったのは、
ここで応じない旨を伝えたら
気分損ねて
貰えるものも貰えない...かもしれないこと。
すぐに断りを入れるより、
のらりくらりと応じることに
いつもは使わない頭とイタリア語を使ったのは
言うまでもありません。
「水曜はどうだい?」
「大丈夫です。」
「じゃあ、火曜日に連絡をくれ。」
「了解しました。」
火曜日に連絡をすると、
「ごめん、やっぱ、木曜日。」
「木曜日は、15:00までなら大丈夫です。」
「オッケー、木曜日。」
「念のため、木曜の朝に連絡させていただきますわ。」
「了解!」
木曜になると、
「今日は忙しくてね...16:00以降って、ダメかな?」
「大丈夫ですよ!」
「じゃあ、16時にオフィスに行けばいいですか?」
「うん、それでいい。」
「では、後ほど!」
たったひとつの
約束事をするのに
二つも三つも
やり取りせねばならぬのは、
数多くの業者の取り立てを見てても
容易に想像出来ました。
が、
これが、
こんなに労力というよりは
心労を重ねることにあろうとは
想像だにつきません。
やっぱり、対抗してはダメだ!
こんなことを
改めて、感じていました。
「さて、、、どう断ろうかな、仕事のこと。」
退職金の支払いよりも
打診された仕事を断ることの方に
神経を使います。
支払いの金額を考えると、
少なくとも、
あと数回は、
同じ労力を重ねることを思うと、
すでに気が重たかったのです。
いよいよ、最終編へ...