家が売れた...
そう誰もが思った、その2日後。
手付け金も支払われ、
正式に書類を起こす作業中
一本の電話が入りました。
「あ、あの、そのぅ、や、やっぱり、その金額は予算がオーバーしてまして...今回の話は、無かったことに、、、」
どうしても、この家が良かった彼と、
非常に現実的な彼女の間での討論の結果、
この家の購入は、無かったことになってしまったのです。
イタリア女は、やっぱり、強いです。
ロマンを追い求める男と
現実的に考える女。
この両者で、
勝ちを決めるのは、やっぱり、「女」なのでしょうか。
それよりも、
なによりも、
家が売れる!となった段階で、
ほとんど全ての不動産屋に
家が売れた報告をしたばかりで
また一から
連絡し直すのは面倒だから、
こうなったら、
家貸しに方向転換するか...と
思っていた大家さん。
ただ、ひとつだけ、
偶然にも、
あの colpo di fulmine(一目惚れ)シニョーラを連れてきた
あの不動産屋の兄ちゃんに
報告するのを忘れていた大家さん。
その大家さんの電話が
その時、
鳴ったのでした。