他人のフリを見たときに... | 私のイタリア時間

私のイタリア時間

イタリアに住みはじめて、20年もの月日が経ちました。
イタリアでの何気ない日々。流れる時間の中で起こる、ふとした出来事や思い。
このブログでは、そんな日常を1枚の写真と共に書き綴っています。



大きなダンボールを抱え

ゴミ置き場にたどり着いた時、

思ったよりも小さかったゴミ箱の口に

一旦、横に置いた瞬間、

近所に住んでいると思われるシニョーラが

「小さく折り畳んで捨ててね!」と

声をかけてきました。


イタリアでは、

ゴミ箱の中にゴミを捨てる...という事自体が面倒で、

ゴミ箱の脇に置いてっちゃう人もいるから、

きっと、それで声をかけてきたのでしょう。


「あ、はい。ちょっと大き過ぎたものですから、今、解体しようかと思ってたんです...」


そういうと、

シニョーラは入りかけた扉から

また外に出て、

ダンボールの解体作業を手伝ってくれたのでした。


「こうしてね、こうするの。」


見たところ、80は超えているだろうシニョーラですが、

なんとも力強く、

こんなシーンですら、

あぁ、イタリアだなぁ...と思います。


そんな律儀そうなシニョーラでしたが、

交通量の多い道の

横断歩道のない所を横切っていたのを見た時

あれ?さっきのシニョーラだ!

と思い、

お固そうなイメージとは違う一面を垣間見たようで、

人って、案外、

完璧ではないよなぁ...なんて

微笑ましく思ったのでした。


ある意味、

マナーがあるのか、

ないのか、

人間って、よくわかりません。


そんな時、

日本のSNSを見ていたら、

他人の

マナーを守れない人に対する

憤慨する思いって強いなぁ...なんて思ったわけです。


日本では、

守って「当たり前」ですから、

余計に許せないのかもしれません。


皆が皆、

守るとは限らない、そんな国にいると、

他人に対してアレコレ思うということは、

自分の神経を蝕む事にもなり得るわけで、

キリキリしていたら、

キリがありません。


人のふり見て我がふり直せ


って言葉がありますが、

その程度にしておいた方が、

自分の健康上、良かろうと

思ったりするワケです。






結局のところ、

人は皆、

案外、

お固そうなシニョーラと

さして変わりはないのかと

思うのです。




⬇︎今日もありがとう!


最後までお付き合い、どうもありがとうございます。