イタリア人の言うこと | 私のイタリア時間

私のイタリア時間

イタリアに住みはじめて、20年もの月日が経ちました。
イタリアでの何気ない日々。流れる時間の中で起こる、ふとした出来事や思い。
このブログでは、そんな日常を1枚の写真と共に書き綴っています。




夜9時の空。


いつまでも明るい、
イタリアの夏の空。
ふと見上げると、
最近は、こんな感じ。



「少々お待ち下さいね。」


手続きの途中に席を外した係員を待っていると、

目の前に蚊が飛んでいた。

窓に向かって飛んでいった蚊は、

透明なガラスにあたると、

窓ガラスの面を数歩歩き、

また飛んで、またぶつかり

また数歩歩いて、

また飛んでいる。


その繰り返しを見ている時に

ふと思い出したことがあった。


それは、リフォーム中だった家の、

蚊よけ対策で、

ムラトーレ(現場作業員)と話をした時だった。


どこかの隙間から蚊が入ってくる原因は、

コレなんじゃないか???と思われる、

ムラトーレの雑な処理で、

シャッターのモーターケースの上部がめくれてしまっているのを指摘した時、


「それはない。蚊は歩かないから…」


そう言い放ったのだった。


しかも、

自信たっぷりに。


イタリア生活をしていると、

時々、

イタリア人の、この

自信たっぷりな言い草に

ついつい、

そうなのか…と思ってしまう時がある。


その時も、

「あら、そうなの???」

そう言ったまま、

その話は流れ、

1年以上経った今でも、

モーターケースの上部はめくれたままで、

網戸があるにもかかわらず、

蚊はどこからか、侵入してくる。


それで先日、

蚊が窓ガラスの表面を

器用に歩く姿を見て、

ふとその事を思い出したのであった。


イタリア人が自信持って何かを言う時、

それは決して悪気があるわけでなく、

その時は本気でそう思ってることが多いのだけど、

「私の辞書に間違いはない。」というフレーズだけは、

当てはめてはいけないなぁ…と

改めて思った訳である。





⬇︎今日もありがとう!






最後までお付き合い、どうもありがとうございます。