緑とともに・・・・

小田原市にある樹木卸販売を生業とする有限会社小田原植木のBlogです。

重心

2019年02月08日 | Weblog
往年の名ドラマの一つに、武田鉄矢さん主演の金八先生があります。そしてその中の名セリフに、『人という字は互いに支えあって人となる。』というのがあります。
人という文字の2つの棒線は互いに相手に寄りかかって立っている、というものです。

相撲の決まり技の一つに「引き落とし」というのがありますが、まさに人の文字の片方の棒線がなくなると、寄りかかれずに崩れ落ちる、そんな決まり技です。
重心が両足の上にあれば倒れないのですが、そこから外れるとバランスを崩して倒れてしまうのは、物理学的日常のすべてのものにあてはまることです。



この大木の出荷が決まりました。(大きさを知ってもらうためにモデルとなっているのは弊社の中で一番の長身かつ一番の若手であるタカシ君です。次世代を担うホープです)

しかしこの樹木の周辺は



電信柱があったり



小屋や別の樹木があったり



コンクリートでできた境があったりと気を使わなければならないものがたくさん。
しかし、高さ7-8mもあるのでまっすぐな状態では吊り上がらないので、斜めに吊り上げないといけません。

かといって大きく斜めにすればそれだけ重心が中心から外れます。5tもあろうかというような樹木、バランスを崩せば大事件になってしまいます。



1点で吊り上がりますので、一番重量のある根を軸に回転もしますので、その回転で生じた幅っている枝が周囲にぶつかる心配もしなければなりません。



急いては動域が増えますので、静かにゆっくりと
そして回転をそっと与えて角度を変えていきます。



もちろん弊社の重機にぶつけてもいけません。





一度道の反対に出したところで降ろします。張り詰めた緊張を解きほぐし、重機の位置を変えて自社圃場内で次の作業工程に入ります。
ここからは公道を走る大型車に乗せるために枝を絞ります。プロの技をとくとご覧いただきます。
まずは粗相なく掘り出せたことをお施主さんにご報告いたします。
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