こんにちは。アロマトローグのTomomiです。

みなさま、記憶力に自信がありますか？

東京・大阪で行ったアロマコロジー初級で、ちょっと記憶の話もしました。

記憶といえば、プルーストのマドレーヌ効果。

香りの記憶は強烈で、紐づけられた記憶は香りをかぐことで

鮮明にドバドバーッと蘇るんですよね。

私も香りの記憶はないことはないのですが

プルーストのように強烈に記憶が蘇ったことはまだ未経験。

どちらかというと、視覚イメージや雰囲気で色々なことを鮮明に思い出します。

先日、中学・高校と仲良しだった友人に会って

懐かしのカフェで懐かし話で盛り上がった時も

びっくりするくらい鮮明に、その時のお友達の名前や

その子がどこで何を言ったのか、何があったのか

スルスルと出てきました。

また、こないだは母校の大学近くまで行ったので

ちょっと寄ってみたところ

18年ぶりの学校は様変わりしていたのですが

教授や助手さんやクラスメート、他学科の友人との会話やイベントの様子が

事細かくやっぱりスルスルと出てきたのです。

新しい門ができていたり、学校までの道がかなり整備されていたり

学校の敷地だったと思われる場所にカフェが出来ていたり

全然変わっていたのは寂しかったですが

記憶は鮮明でした。

単に私の「記憶力がいい」と言ってもいいのかもしれませんが

決して、どれもが強烈な記憶なわけではありません。

ものすごく強烈な記憶でなければ、鮮明に思い出す可能性は低くなります。

私の場合、これらの記憶、脳みその引き出しから

何回も出しては眺め、丁寧にたたんでまた仕舞い込む作業をしています。

記憶を定着するには、繰り返し思い出すのが重要だと言われていますよね。

中学・高校の記憶、大学の記憶に関しては

その後、長い年月が経っていますが、定期的に当時の友人と会って

毎回その話で盛り上がるんです。

つまり、記憶の出し入れが定期的に行われているんですね。

だから鮮明に思い出せる。

ただ、選別して思い出すたびにいいところだけ切り取っていますので

かなり美化されていると思います。

思い出すのはだいたいいつも同じイベント。

たまに、別の記憶を持っている友人と会って話すと

その新しい記憶を加えて上書きされ、思い出が膨らみます。

こういう「出来事」の記憶もたくさんストックされていますが

私の場合、「年号」の記憶もなぜかストックが多い。

例えば、1927年フレミングがペニシリンを発見（諸説ありますが）、というような感じです。

1927年はルネ＝モーリス・ガットフォセによる『アロマテラピー』の出版年でもあります。

私は大学受験の時はゴロ合わせで暗記したとは思いますが

今は「何年に＊＊」という覚え方はしません。というか「覚える」ことはしていません。

１９世紀末、２０世紀初頭という時代の雰囲気をざっくりと感じているので

時代ごとの流れの大きな引き出しの中に、それぞれのイベントを放り込んでおく。

そして、やっぱり時々取り出しては、虫干しをして、また畳んで仕舞う作業をするのです。

これは、美術史を学んでいた時に、身につけた方法。

学芸員は、絵を見たときに、作家名はもちろん、描かれた年、材料、サイズ、所蔵美術館など

全ての情報をアウトプットできなければならない。

ですが、暗記すると忘れるので、様式ごとに引き出しに入れ、しょっちゅう虫干ししてました。

20年近く前の美術史のデータも、今でもたまーに思い出します。

今では、アロマテラピーに関する歴史、お薬に関する歴史、香りに関する歴史も

この「時代の引き出し」にぜーんぶ放り込んであるので

年号を見たときに、「美術だとあのアーティストがあの作品を描いた年だな」とか

「こう言う時代だから、アロマではこう、日本の社会はこう、美術ではこう」と横のつながりが見えたり

それが意外に一致していたりすると、やっぱり印象に残るので

記憶の引き出しで新しく綺麗に畳み直して仕舞われるんですよね。

最近、点と点が繋がった！という感覚があるのですが

それは歳をとったのでそれぞれの経験に意外な繋がりがあった！という発見だったりします。

が、同時に、年号の繋がりもしょっちゅうで、歴史がますます面白くなっています。

ということで、今日はたまに聞かれる「どうやって覚えているんですか？」という質問の

私なりの答えでした。

皆さんは、どうやって覚えていますか？