こんにちは。アロマトローグのTomomiです。
Covid-19の最前線で戦っている人に敬意と感謝を表明したいと思います。
毎日フランスのニュースを見ているので、そこで紹介されている方に感謝します。
Covid-19の患者さんを受け入れて対応している全ての病院の医師、看護師
お掃除を含めたすべての仕事をしてくださってるスタッフの皆様。
外出禁止となっている老人ホームで働くすべてのスタッフの皆様。
病院のスタッフにお料理を作って届けているすべての料理人の皆様。
近所にある病院のスタッフを無料で宿泊させているホテルや民泊のスタッフの皆様。
お年寄りのお買い物を手伝ってあげている若者の皆様。
少ないお給料で、感染の危険性がありながらもせっせと宅配をしてくれているスタッフの皆様。
感染の危険がありながら、私たちの毎日の食料の拠り所として開けてくれているスーパーの皆様。
私たちのちょっとの不安を解消し、適切なお薬を出してくれている薬局のスタッフの皆様。
私たちの外出禁止がきちんと守られるようコントロールしてくれている警官の皆様。
もっともっとたくさん感謝したい人はいますが、どうもありがとうございます。
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今、Covid-19で世界が混沌としている中
ちょっとタイトルに違和感を感じる人もいるかもしれません。
でも今日は、今のCovid-19の流行している世界ではなく
それ以外の世界をクローズアップしてお話ししたいと思います。
読者の方の中には、私と同じくらいの年齢(40代)の方だけじゃなく
もっと若い方もいらっしゃるかもしれません。
中には、生まれた時からネット環境が整っていた世代の方もいるかもしれませんね!
中学校や高校の時の記憶もところどころありますが
私は26歳でパリに来たせいか、大学生の頃の日本の記憶がすごく鮮明に残っています。
渡仏後は、年に1回とか2回、最大でも1ヶ月くらいしか日本に帰ってないので
毎回、2000年前後の日本と比べて、ここが変わった、というのを感じていました。
世界はどんどん変わっているのは当たり前なのですが
先日、『ファクトフルネス』(ハンス・ロスリング著)という本を読んだのです。
この本は「世界はどんどん良くなっているんだよ」という本。
たくさんのデータを読んで、マスコミが流しているのとは違う「事実」に目を向けようという本。
例えば、私が中学校の頃だったか、酸性雨が問題になりました。
世界中で、環境破壊が問題となったのも、その頃からだったのではないでしょうか。
(私が知らないだけで、もっともっと前から環境破壊は言われていたのかもしれませんね)
1985年にミュージシャンたちがアフリカの貧困を救うために
チャリティーコンサートLive AIDをしました(映画『ボヘミアン・ラプソディ』で描かれています)。
私が子供の時は、学校で募金があったりすると
お腹だけポッコリ出たやせ細ったアフリカの子供達の写真が使われていたものです。
私の寄付した100円で、ワクチンを打って、子供を1人救える!みたいなキャンペーン。
アフリカというと、まだどこかでそんな子たちがお腹をすかせているイメージがあります。
でも、ファクトフルネスを読むと、どこの国も
当時の「貧困」からは脱することができているのだそうです。
この本では、貧困とお金持ちという2つの対立で世界を分断せずに
レベル1(貧困)→2→3→4(お金持ち)と4つに分けています。
昔はアフリカや東南アジアのほぼすべての国が1で
日本やアメリカ、ヨーロッパは4。
でも今はアフリカの多くの国は1から2に移行していて
東南アジアにいたっては2、3、4の国となっています。
他にも、人口はどんどん増えて、私たちの地球はその人口をまかないきれなくなる
という危機感があります。
でも実際、数学者の計算だと、永遠に増えるのではなく、ある程度で頭打ちになるんですって。
というのも、かつての「貧困」国では、医療を受けられず多くの子供が亡くなっていました。
たくさん亡くなるから、たくさん産む。というのは、100年以上前の日本でも同じでしたよね。
でも今はほとんどの子供にワクチンが行き渡り、医療を受けられるため
子供の致死率が減り、女性も教育が受けられるようになり、かつての「貧困」国でも
いわゆる少子化(もちろんまだ1人の女性が産む子供の数は、日本からみたら多いですが)が進んでいる。
なので、永遠に人口が増え続けるということはないのだそうです。
とても面白い本なので、是非読んでいただきたいのですが
その本の中でも注目すべきは「ニュースは悲劇ばかりをとりあげる」ということ。
「今日はすべての飛行機が無事に離着陸できました!」というのはニュースにならない。
でも、車の交通事故よりも低い確率だと言われている飛行機の事故が起これば
ニュースではしばらく報道しますよね。
ほとんどの子供達が学校から無事に帰宅できていることはニュースにならないけど
誘拐が起きればニュースになります。
確率が低いけれど悲惨なニュースばかりを報道するので、ニュース番組や新聞を読んでいると
「世の中は物騒だな」と思ってしまうのです。
データとしては、犯罪率も減り、テロも減り、飛行機事故も減り
世界規模で見れば、昔よりも非常に安全に暮らすことができるようになっている。
インフラが整い、汚染された水で命を落とす子供も減っているというわけです。
フェイクニュースをはじめ、Covid-19が流行している今は
マスコミは「センセーショナル」な映像・ニュースばかりを切り取ります。
私たち人間の心理として「怖いもの見たさ」があるのも事実ですし
マスコミがそれを利用してはいけない決まりもないのです。
需要があるから、供給もある。。。
世の中の「毎日のごく普通の平和」は、「一握りの惨状」に打ち消されている
ということを肝に銘じながら、ニュースを見ている場合はいいのですが
「一握りの惨状」が蔓延していると錯覚を起こすと、精神衛生上よくありません。
しかもその惨状は、「真実」であることがやっかいです。
でも、その「真実」を伝えている人のバイアスがかかっていることを忘れないでください。
例えば現在「年間に420万人の赤ちゃんが死んでいる」という事実を聞くと
「なんて悲しい出来事なの!?赤ちゃんを救わなくては!」と思うかもしれません。
が、60年ほど前は1440万人の赤ちゃんが死んでいたそうなのです。
それを聞くと「世界はどんどんよくなっている!」と思いませんか?
(数字だけでの話です。一人一人の命は、やはり救いたい!)
420万人の事実だけを伝えるか、1440万人→420万人の事実を伝えるかは
発信側の意図です。
あちらが出してくる情報に振り回されずに、その数字の出典を遡り、他のデータと比較する。
そうしてこそ、その事実を客観的に扱えるんだと思います。
ちなみに、Covid-19の感染者数、死者数のデータも公の機関が出していますよね。
ただ、各国でのカウントの仕方が違うことは頭に入れておかないといけません。
フランスはあるとき数千人単位で死者数が増えたのですが
それまで病院での死者数だけだったのを、老人ホームでの死者数もカウントしたから。
でも、病院以外の死者数をカウントしない国もあるし
感染者数だって、検査をどれだけ実施しているかで分母が異なりますよね。
比較をする場合も、条件が違う場合はちゃんと考慮にいれなければいけません。
この本は、そんなデータの扱い方、騙されない方法をたくさん書いてくれています。
なるほどー、ととてもいい勉強になりましたし、元気が出ました。
世界は、まだまだやることは山積みですが、全体的にはどんどんよくなっているようですよ。
マスコミが出してくる恐怖映像に飲み込まれず過ごしましょうね!
不安に押しつぶされそうな方は、是非読んでみてください❤️
ベストセラーになるだけのことはありました!