日銀政策金利発表後の東京時間のドル円の動き(2024年4月26日)

2024年4月26日

・本日の日銀金融政策決定会合は現状維持で国債買い入れについては「3月に決定された方針に沿って実施する」、あわせて公表した「経済・物価情勢の展望(展望リポート)」で2024年度と25年度の物価見通しを上方修正し、新たに示した26年度の上昇率は生鮮食品を除く消費者物価指数(CPI)で1.9%とし、「当面、緩和的な金融環境が継続する」との考えを示しました。
発表直後に円は売られてドル円は156.21まで上昇し、日本株は買われました。

 

日銀金融政策決定会合の結果
12:22 現状維持

 

 

ドル円(チャートは15:30時点)
・昨夜は21:30に発表された米1-3月期GDPが予想を下回ったものの1-3月期四半期コアPCEが予想を上回ったため長期金利の上昇と共に21:50には155.74まで上昇して1990年6月以来約34年ぶりの高値を更新しました。
その後、時事通信が「日銀は26日の日銀金融政策決定会合で国債買い入れ縮小の方法を検討する。縮小すれば、日銀が保有する国債の償還ペースが新規買い入れを上回ることになりそうで、国債保有残高を減らしていく事実上の量的引き締め局面に移行することになる」との報道もあり、155.45-65での揉み合いが続いて155.64でNYクローズとなりました。
またイエレン米財務長官は為替介入について「まれな出来事であるべき」「過度な変動がある場合に限定され、事前に協議があることが期待される」と述べました。
・東京時間に入ると日銀決定会合を控えて155.55-65での揉み合いがひたすら続きました。
12:22に日銀金融政策決定会合の現状維持の発表があり、155.53から156.08まで急伸し、12:40には156.14まで上昇しました。
その後12:55に155.92まで押し戻されましたが、再び上げ出して14:05には156.21まで上昇し、156.10で15時となりました。

左:ドル円-5分足 右:ドル円-1時間足
 

左:ドル円-日足

 

ユーロドル(チャートは15:30時点)
・欧州時間序盤は1.0710-30での小動きが続き、21:30の米GDPとPCEの発表直後に1.0740まで上昇した後、ドル買いで22:10には1.0678まで下落しました。
その後再びドル売りが強まり02:30には1.0738まで上昇し、1.0730でNYクローズとなりました。
・東京時間に入ると1.0715-30での小動きがひたすら続いて、1.0726で15時となりました。

左:ユロドル-5分足 右:ユロドル-1時間足
 

左:ユロドル-日足

 

日本国債(チャートは15:00時点)
・日銀金融政策決定会合前は価格は143.80近辺、利回りは0.9250%で推移していましたが、現状維持と国債買い入れについては「3月に決定された方針に沿って実施する」と公表されると減額が見送られるとの見方から債券は買われて144.06まで上昇して利回りは低下し、143.91で15時となりました。

左:日本国債先物-15分足 右:日本国債先物-日足
 

 

昨日のNY株式市場
・昨日は米1-3月期GDPが予想を下回ったものの1-3月期四半期コアPCEが予想を上回ったため長期金利が上昇したことで株売りが強まり、ダウは一時700ドル超の下落となり、$375安で引けました。
またナスもメタの決算でAI関連コストの拡大を警戒した売りで0.64%安で引けました。

左:DOW-日足 右:NASDAQ-日足