令和2年4月6日(月) 【旧 三月十四日 仏滅】清明・玄鳥至(つばめきたる)
銀杏の花や鎌倉右大臣 ~内藤鳴雪 『鳴雪俳句鈔』
Photo:銀杏の雌花(右下は雄花)
銀杏が生きた化石と呼ばれるのは、そのルーツが中生代・ジュラ紀(1億5千万年前)に遡るから。氷河期には一度死滅したものの、中国南東部で生き抜いていた僅かな種が日本に渡って今日に至るそうです。この時季になぜ銀杏?と思われるかもしれませんが、銀杏も植物ですから当然花も咲きます。その開花期は4月頃。したがって「銀杏の花」あるいは「花銀杏」は春の季語になります。内藤鳴雪(1847-1926)の俳句にある銀杏は鶴岡八幡宮の大銀杏。この大樹の前に立つと右大臣源実朝が暗殺された事件が生々しく想像できます。しかし銀杏の「花」の俳句や短歌が詠まれることはほとんど無いようです。
御堂筋見上げる人もなき葉陰に花銀杏あり春の闇あり
~林龍三 『塔』 2020年7月号
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