アイドリングストップは本当に必要なのか? どうもイロイロと問題はありそうだ

先日、管理人のS660は高速道路上でバーストしてレッカー移動を依頼せざる負えない状況になった
そのレッカー車中でJAFのおっちゃんとイロイロとお話をしたのだが、話題のひとつにアイドリングストップがあった。
良い機会なのでアイドリングストップについて考えてみた。
そんなことを書いてみた。

アイドリングストップで一番怖いことは何か?

管理人は自分で所有したクルマでアイドリングストップ装備したクルマは今まで1台もない。
アイドリングストップのみならずハイブリッド車も所有したことがない。
これは大変珍しいのではないだろうか(たまたまだが)。
今どきアイドリングストップなんて軽自動車からスポーツカーまで付いているのにだ。

例えば試乗車などを運転した際に一番怖いことは、赤信号で停車している場面から発進する際にエンジンが掛からないことではないだろうか。
右折はもっと怖いと思うが、ウィンカーを出していたり、ステアリングを切った状態ではアイドリングストップしないクルマも多いようだ。
今から走り出そうとしているのに、エンジンが掛からずクルマが進まないのは危険であり、ドライバーにとっては怖いことこの上ない。

今ではアイドリングストップが当たり前な時代になったから意識しないことが多いが、一昔前まではエンジンを止めるのは大いにリスクだと一般的に考えていたと思う。
若い頃、信号待ちでハロゲンヘッドランプを消灯しスモールランプだけにしていたものだ。
これには理由があって、停車時の電気の消費量を減らしてバッテリー上がりを防ぐという意味合いがあった。
ヘッドライトを点灯するのは少し走り出してからというのを実践していた。
また発進時にエンストした場合、すぐにセルモーターを回せるように身構えていたものだ。
それほどエンジンが掛かっていることにこだわっていた。
もっとも当時はクルマの電装が脆弱でオルタネーターやセルモーター、そしてバッテリーのトラブルも多かったことが原因だと思う。

30プリウスPHVのハイブリッドシステムインジゲーター、プリウスPHV自体は航続距離とか燃費とかはなかなか良い感じだった
30プリウスPHVのハイブリッドシステムインジゲーター

実際にエンジンが掛からなかった事がある

管理人は輸入車も大好きで、コンパクトな輸入車のスポーツモデルを試乗した時にアイドリングストップからエンジンが掛からなかったことがある。
その時はシフトをニュートラルに入れ、一旦クルマ全体をOFFにし、再度クルマをONするとセルが回り復帰した。
こうした時、クルマによっては一連の儀式が必要になる場合が多い。

では、この時なぜアイドリングストップから復帰しなくなったか?ということだが、どうもその輸入車ディーラーによると一定以上の停止時間でこうなると説明をしていた。
にわかには信じがたいが、日本ではそこらへんにある平均的な信号待ち時間だったし特別に長いという訳でもない。
とすると、その輸入車は日本の交通事情にローカライズができていないということになる。
当然、そんなクルマは怖いので試乗が終わるとそそくさと帰ってきたものだ。

アイドリングストップ機構付きのクルマにお乗りの方は一度や二度はこうした経験をすでにされているのではないだろうか?

レッカーのおっちゃんもアイドリングストップから掛からなくなったらしい

先日、管理人のS660を運んでくれたレッカーのおっちゃんも軽自動車(4~5年落ち)でアイドリングストップからエンジンが掛からなくなったと言っていた。
症状としては、ある時から突然なるらしい。
レッカーのおっちゃんの見立てではアイドリングストップから復帰時のエンジンを掛けるための回路のリレーか何かが壊れているようだと言っていた。
というのは始動時は普通にエンジンが掛かるからだそうだ。

こういった症状が日常的に出るのであれば危険だし精神衛生上も悪い。
だからアイドリングストップ機能は常時スイッチOFFにしているとのことだった。
管理人が思うに、4~5年落ちのクルマでこうしたことが起こるのはあまりにも耐久性が無さ過ぎる。

もうひとつレッカーのおっちゃんから聞いたのだが、乗っているレッカー車そのものにもアイドリングストップが付いているとのことだった。
管理人的には、これにはちょっとビックリしたのだが最近のトラックでは当たり前のことらしい。
さらにレッカー車のインパネにはスターターの警告灯があるということだ。
ということはある程度使い込むとスターターの点検とか交換を行う必要があるということになるらしい。

それだけアイドリングストップ機構付きのクルマは軽自動車からスポーツカー、そしてトラックまで広く浸透している。

トヨタはアイドリングストップを採用していない

アイドリングストップとは関係のないお話だが、クルマにとってウォーターポンプは消耗品だ。
例えば5万km走ったら交換とかが決まっている。

これと同じようにセルモーターやアイドリングストップ用のバッテリーも走行距離に応じて交換することが必要だろう。
特にバッテリーはアイドリングストップ車用は通常のバッテリーと比較して高価である。

トヨタはアイドリングストップを採用していないが、その理由はこうした消耗品のことまで考えた上のことなのだろう。
確かにアイドリングストップにより燃費はある程度伸びるのだが、そのために消耗品が増えコストが余分に掛かっていては元も子もない。
総合的な環境への影響を考慮すると、トヨタとしてはアイドリングストップは不要という結論なのだと思う。
それにアイドリングストップしてからエンジンが掛からない場合のユーザー側のリスクも考慮していると思う(だって怖いもん)。

良いとか悪いとかは自分で判断しなければならない時代

知る限りアイドリングストップ機構を日本の自動車メーカーとして採用しなかったのはトヨタだけだろう。
かなり前にはなるがこのニュースを知った時には、なぜトヨタはアイドリングストップを採用しないのだろう?と不思議に思ったものだ。

ないものねだりで当時の管理人はアイドリングストップ機構付きのクルマに乗りたいって思ったものだ。
少しでも燃費を稼ぎたいと思ったし、それがひいては地球環境にも良いだろうと思ったからだ。
しかし実際には管理人はアイドリングストップ機構付きのクルマには乗っていない。
だからエコじゃないなぁと少し反省をしていたのだ。

だが現実にはアイドリングストップはトータルに考えればバッテリーのコストは掛かるし、アイドリングストップ後の復帰にリスクを伴うので危険ですらある。
こんなことを管理人は想像できなかったというのが正直なところではある。

こうしたことをユーザー個人が判断しなければならない時代となった。
これはユーザーとして製品を選択したり、性能を判断したりするのにあたって必要な情報が不足しているのではないだろうか。
一自動車メーカーが頑なにアイドリングストップを採用しないということを掘り下げないと分からない。
ユーザーがモノを選ぶ時に様々なことを考えながら選択する必要がある時代。
インターネットのフェイクニュースもそうだが、情報選別とその判断を個人の責任で行わなければならない時代である。
こりゃ一般市民も大変だ。
えらい時代になったものだと思う。

今回はこのへんで
では