Bonne journée
Laurent Philippe Cluet
Antique shop Yokohama - French tradition - 18&19th century techniques and material
アンティークショップ横浜 - フランス伝統家具 - 18&19世紀当時の技法と材料を忠実に
先日メンテナンスを完了し当店ウェブサイトに掲載した、こちらのお品
陶板付きサイドボード
極上の逸品です。
この美しさに説明は必要でしょうか?
皆様の目に映る通りそのままの、
素晴らしい逸品です。
でもやはり、少し説明させてください 笑
まず、煌びやかなブロンズ装飾の数々。
アカンサスや葡萄の実や蔦が贅沢に飾られるなか、
側面に付けられているこのモチーフはトルフェと呼ばれるもの。
トルフェというのは、フランスアンティークの中でもいろいろな場面で目にする、さまざまなテーマに沿ったモチーフを使ってデザインされた伝統の装飾です。
インテリアや建物装飾など広い範囲に使われており、ユーモアと美しさが共存した 実にフランスらしい装飾といえるでしょう。
モチーフには職業や趣味、また娯楽などいろいろなテーマがあります。
専門書に紹介されているトルフェの一部をご紹介しましょう。
↑こちらは釣り道具のトルフェ。
魚をつく槍や魚壺がデザインされているのがわかります。
↑農作業のトルフェ
↑キリスト教会
↑音楽
などなど、たくさんのデザインがあります。
よく見ればたしかにそれぞれのテーマで使われる道具などが秀逸にデザインされていて、
見れば見るほど面白いですね。
このキャビネットのトルフェは、リボンに弓や盾など戦闘のモチーフを絡めたもの。
ルイ16世様式の可憐さと戦闘道具の力強さがバランスよくデザインされてあります。
そして白い大理石の下には、葡萄の蔦と実が。
中央に飾られているのは、ローマ神話のワインの神、Bacchus(バキュース、バックス)。
縁起の良い豊穣の神がこの家具や邸宅を守ってくれているようで、頼もしいですね。
そしてひときわ目を惹くのが、扉に付けられたブルーの陶板です!
鮮やかなブルーには金彩の花々がちりばめられ、周りを囲むブロンズのゴールドと陶板に一体感を持たせる役割も担います。
向かって右には植物のいきいきとした息吹を感じる絵付けが
そして左には、儚く柔らかな印象の花々が。
左右の陶板はよく見ると少し違った雰囲気で、双方ともにそれぞれの美しさを絶妙に表現されています。
細かく見ればそれぞれの装飾が実に美しく、
そして全体を見ればローズウッドの木目模様がうまく全体をまとめ、品良くエレガントな印象をさらにアップさせていますね
キャビネット、サイドボード、クレデンザ・・いろいろな呼び名がありますが、
つまり大型の収納棚。
もちろん収納もたっぷりできます。
実はこちらのキャビネットは、フランス現地で一目見て心を奪われた店主が
一年近くタイミングを待って
2019年の買い付けでようやく念願かなって日本へ運び込むことができたというストーリーも。
この凛とした品格の中に満ちる 柔らかな美しさに心を奪われた店主と同じように、
「本物」だけが放つ圧倒的なオーラをご自身の目で見、肌で感じてください。
美の極み。珠玉の逸品です。
http://www.laurentcluet.jp/index.php
Bonne journée