本日ご紹介するのは、こちら

 

 

少し前にウェブサイトへ掲載した、美しいボヌールドジュールです。

すでにウェブサイトでご覧いただいている方もおられると思いますが、改めてご紹介です。

 

 

 

 

ライティングスペースの上に棚などの収納がつけられたタイプの家具を、ボヌールドジュールと言います。

その名 ボヌールドジュール( Bonheur de jour )は、

日本語にすると「今日の幸せ」というような意味です。

 

”この家具を前にすると、いつも幸せを感じられるから””

というのが由来のひとつだと、専門書に残されています。

 

女性が生涯の共として大切にしたというボヌールドジュール

娯楽の少なかった時代に、この家具の前に座って読書をしたり愛する人に手紙を書いたりする時間は

何にも代えられない幸せなものだったことでしょう。

さらに、もらったラブレターをこの”相棒” の中に仕舞って、ここに座るたびにこっそりと読んで幸せに包まれた という背景が

この 「Bonheur de jour 今日の幸せ」 という名に繋がっているそう。

 

愛の国フランスらしいエピソードで、

しかもそんな背景が専門書にきちんと残されているのですから

さすがといったところですよね^^

 

 

そんな心温まるエピソードをもつボヌールドジュールですが

こちらの素晴らしさはこのルックスの美しさ、そして確かに感じられる構造面などのクオリティの高さ・・

 

 

歪みなくピシッと整う家具のエッジと、そこへ沿うさまざまなデザインのブロンズ。

 

 

きしまずスムーズに、そしてぴったりと閉じられる扉。

 

 

天然の木材を用いてつくられている家具は、長い長い時間の間に木材が伸縮することで

全体のバランスがわずかに歪み、それが引き出しや扉の開閉に問題をおこしたり、全体にガタツキを生じさせたりします。

 

それは極自然なことで、むしろあって当然、当たり前のことです。

 

しかし、当時高級家具として確かな技術で作られたものは

その自然な歪みさえも起こさせない、素晴らしい知恵と材料を用いられて製作されています。

その結果、製作からおよそ150年ほど経っている現代で、この素晴らしい状態の美しい家具を我々が目にすることができるのです。

 

 

当時の職人さんが150年後のこの状態を見たら

きっと泣いて喜ぶのではないでしょうか・・

 

彼らの真面目な仕事と努力の成果を、タイムスリップして見せてあげたいといつも思います。

 

 

 

彫りにエッジのきいた、素晴らしいブロンズ装飾。

 

 

 

 

そして皆を虜にする、パリ窯の陶板。

 

 

ライティングスペースには、なんとも言えない風合いのレザー。

 

細部まで美にこだわってつくられた一級品であることが、端々から伝わってきます。

 

文字にできない、この素晴らしいオーラをどうにかお伝えしたいのですが

それにはやはり実物を見て触って感じていただくしかないようです。

 

 

”Le Bijou” (宝石)と店主が名付けた、特別な一台。

娘をモデルに、飾ってみました。

当時の女性にしては幼すぎますが、こんな感じで使っていたのかな・・と妄想を広げていただければ幸いです^^

 

 

ウェブサイトでもぜひご覧になってくださいね

http://www.laurentcluet.jp/index.php

 

 

 

 

Bonne journée

Laurent Philippe Cluet
Antique shop Yokohama - French tradition - 18&19th century techniques and material
アンティークショップ横浜 - フランス伝統家具 - 18&19世紀当時の技法と材料を忠実に