家造りの始め方7-10 -屋根材の選び方3- | 一級建築士の間取り相談室

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・金属葺

 

金属葺の屋根の例としては折板屋根や平葺屋根などが挙げられますが、

ここでは住宅で一般的に利用される(ガルバリウム)鋼板平葺屋根について考えます。

 

鋼板平葺屋根は近年建築家が建てるデザイン住宅でよくみかけるようになりました。

建築家に好まれる理由としては、鋼板は薄い形状であることから

すっきりとした外観を演出できるということが挙げられます。

 

また瓦やスレート材と比べると屋根の勾配も緩やかに設定できます。

具体的には瓦屋根の勾配が4/10~6/10程度、

スレート屋根は3/10~程度であるのに対し、

金属葺屋根材の場合は5/100~程度で施工可能です。

つまり瓦材やスレート材を使用した住宅では

外観が三角や片流れの形状となるのに対し、

金属屋根を利用すると四角い箱型に見せることも可能となります。

(当然、三角や片流れの形状も可能です。)

 

 

住宅の外観上でボックス形状としたい場合は、

一般的に(次回紹介する)陸屋根や上記の金属屋根の選択となりますが、

陸屋根はどうしてもコストの問題や防水の問題があるため、

屋上を庭として利用しないのであれば金属屋根が現実的な選択となるのです。

 

 

デメリットとしてはスレート材などと比べると値段が高くなることが挙げられます。

屋根が金属だと雨が降った時に大きな音が出やすいこと

また屋根材が熱くなるため断熱性能の問題もありますが、

屋根の防音や断熱材の施工さえしっかり行えば特に問題となることも少ないため、

設計士や施工会社と打合せをしっかり行いましょう。