・陸屋根(フラットルーフ)
その名の通り屋根部分をフラットにする形状です。
厳密に言うと水が流れる程度の勾配(2/100程度)は確保するのですが、
ほぼ水平に近いので屋根上を庭のように利用することも可能です。
イメージとしては大きなベランダが屋上にある感じです。
屋上にテラスを作ったり家庭菜園をしたり子供の遊び場にしたりと、
色々な使い方が期待できます。
また陸屋根は建物の外観をシャープに見せる効果もあります。
以上のように勾配屋根より陸屋根を採用する方が
建物を有効に利用できるということが最大のメリットなのですが、
住宅ではあまり採用されないのは
コストが非常にかかるというデメリットがあるためです。
常に水が溜まりやすい形状のため雨漏れのリスクが高く、
勾配屋根と比べると防水工事に費用がかかります。
また屋上に人が乗ったり雪が積もったりするということは
その分建物全体に負担がかかってくるため
構造部材も勾配屋根と比べると費用がかかります。
防水工事に関しては常に太陽光にさらされおり劣化が早いため
新築時だけではなくメンテナンスにも費用がかかります。
そのため敷地が狭く庭を十分に確保できない狭小住宅か、
または予算によほど余裕のある豪邸で採用されることがほとんどとなります。