前回GEについてお話ししましたが、Authentic とGE の違いを尋ねられましたので簡単に説明をします。

誕生は“GE”が先なのは前回の内容を読んで頂ければ判るかと思います。

レギュラーとGE
GEとAuthentic 
其々の違いを上げるとキリがありませんが。。。
GE はその当時でできうる限りの範囲で古いMartinの再生を目指したギターであると言う事です。

そのレギュラースタイルとの違い。。。
よく言うのがナットとヘッドとの関係です。

レギュラーのナットとヘッドとの関係

※GEのナットとヘッドとの関係

Authenticのナットとヘッドとの関係

レギュラーは指板に対して水平にナットが置かれています。
下の二つに関してはヘッドに対して水平にナットが仕込まれています。
指板に対して水平にナットを置くスタイル
これはGE発表の前年1994年から採用されています。
Martinを見る時この部分で年代の境目を判断できます。

この件に関しては“ディク・ボーグ氏”来日時に色々と確認させて頂いて工作精度と作業時間短縮の為との説明を受けております。
この時に、GEとこれから始まる“他の”シリーズについてはオールドスタイルを踏襲して造るとの話を聴きました。

そしてサイドの割れどめのテープ

※レギュラーのサイド

※GEのサイドの割れどめテープ

※Authentic のサイド割れどめ

※1934年 0-17のサイドの割れどめ

これはGEとAuthentic でも貼る位置が少し異なりますが古いMartinギターにはサイドの割れどめが存在します。
Authentic は当時と同じ位置に配置されています。

後の違いはGEとAuthentic のバックブレイシングの3番以降の形とブランドスタンプ

※GEのバックブレイシングとブランドスタンプ


※Authentic のバックブレイシングとブランドスタンプ

写真からは判りにくいかもしれませんが、GEやレギュラースタイルは2番目と3番目との形がほぼ同じ形です。
Authentic や古いMartinは3番目の形が蒲鉾型になります。
(これで製作時のブレシングの固定方法が変わります。)
ブランドスタンプも書体や色合いが違いますね。

後。。。
ピックガードを塗装前に貼るのか塗装後に貼るのか・・・とまだまだ違いは有りますが。。。
取り敢えず見た目に大きく違う所を挙げてみました。

ちなみに今のブランドスタンプの位置は1番と2番の間にあります。

※現在のブランドスタンプ位置

これでGEが限りなく古いMartinギターの再生に力を入れている事が判ります。
そしてAuthenticは更に古いMartinギターの再生に成功していると言う事です。

さて、そこで何処がどうなのか?
と言う話は次に続きます。