黒革と白い粉
→黒と白1.
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黒革と白い粉.42
「 大さん、ここから何処に? 」
走り出した車内
後部座席とオレと麦は互いに姿を変え
入れ替わったような様相をしていた
「 翔のマンションだ、そこに麦を隠す 」
「 え、でも・・ それならすぐに見つかりそうなのですが 」
「 大丈夫だ、
それよりも麦、少しの間また閉じ籠れるか? 」
「 マンションって、あのアパート? 」
そうだ、麦はあのアパートしか知らず
元々は隠れ家として借りていた事も教えていない
だから、自分に部屋を貸し
オレが何処かで寝泊まりしているのだろうと
多分そのように考えていたんだろう
「 違う、今から行くのは麦が知らない場所だよ 」
走り始めて数分後
何を思ったのか、大さんが道を戻り始めた
「 一度戻る 」
麦への説明をする前に、大さんの行動が分からず。オレは麦の手の甲に自分の手を重ねると
「 何か忘れ物ですか? 」
「 いや、少し気掛かりな事があってな。お前たちは車で待ってろ、誰が来てもロックを開くなよ 」
再びに屋敷の門が開き
車はまた玄関前へ後部座席を庭の方にバックさせ
家の中からは死角の場所に停められた
”すぐ戻ると
運転席から降りて行き
キーロックが自動でかかる
麦は何が起きているのか分からずに
オレの隣に座り、屋敷に戻る大さんを見ていた
「 ねぇ、翔さん。もう家はダメなの? 」
不安そうな瞳が
オレを真っ直ぐに見つめている
「 麦がさ、記憶を思い出しつつあるって言っただろ? 」
「 うん ・・、言った。それが関係ある? 」
「 まだ言えないけど、
その事で麦が誰かに奪われる可能性があるんだ 」
「 えっ!オレが??誘拐されちゃうとか? 」
こんな緊迫している様子にも
愛らしさは失わずに
オレへと軽く身を寄せて来る
「 麦はオレが守るよ、ずっと側に居るから 」
「 ずっと?来年になっても?10年後も? 」
そんな未来の話って
閉じ込められた車の中で
オレ達は世界から取り残されたようになっていた
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先ほど門から車で出る時に
背後で屋敷に入って行く人間の姿が見えた気がした
別に間違いなら良いが
他の人間は屋敷内に入らないように指示してあり
もしも、組に関係無い人間ならば
親父さん達が危険だと
マンションに戻る道中で
確認だけはしておいて間違いはないと
無理に来た道を戻る事にした
それに、誰かに付けられて居るのならば
居って来られた方が良い
その確認を、そこに情報共有される人間が多数存在するのなら
拡散させたい思いもあった
玄関を上がり
先ほどより甘い匂いが強くなった
台所へと歩みを向かわせた
ガスの栓は閉めたはず
しかし、この匂いは出汁を煮詰めた匂いだ
「 ん~ 甘い。これ甘すぎるじゃん 」
そこに居た人間は
背中とその細身の身体で分かった
「 和、何をしてるんだ? 」
「 んふふ、やっぱ大さんの味か。親父さんこういうの好きだもんね 」
振り向きながら
小さな器で煮詰めた出汁を唇に付ける姿が見えた
そのまま黙り。久しくも慣れぬ匂いを纏わせる姿を見ていた
「 怖い怖い、なに?別にずっとお世話になってた場所でしょ、居ても可笑しく無いじゃん、違う? 」
料理をしていると
多少の鼻は効くようになる
それは組の人間が共有するような
粗野な匂いでも、香水のような特別な香りでも無かった
現すとすれば、深い香のような物だ
「 何が目的だ?
あいつら二人を追いかけて来たんだろ 」
笑っていた和の瞳が
静かに色を失ってゆく
そして再びにオレ達は視線を固定した
「 分かってんの、・・ねぇ、
どこに隠したの?大層に服とか外見まで変えちゃってさ 」
麦と翔が入れ替わったのを知っているのか
「 事務所で静かにしてろ、
お前がこの山を平静にするほど簡単じゃないんだ 」
「 なに?別にそんなの言ってないでしょ。大さんも昔の勘ってのが鈍ったんじゃないの? 」
普段、計算高く
トラブルに足を突っ込まない和が
自発的に動いているのを見れば
十中八九、考えは間違いない筈だ
「 もう良い、親父さんの体調も良くないんだ。あまり長居するなよ 」
そう言い残しながら去ろうと
和の肩にそっと手を置いた
「 そうそう体調が気になってね、オレも帰るよ 」
腰に触れて和がそう言うと振り向きもせずに、台所から出て行く。玄関の車内が心配だと
出来るだけ姿が消えるのを待ち
オレは二人を待たせていた車へと戻り始めた
・・・つづく
ねむぃww
温活すると
一日眠い
そして帰宅して
グラタンを食べるとか
温活
ごはん
書いて
あとで歩きに行って
体操する!!って
ちぴに言ったら
勉強は!!?
って言われましたw
し、しますよ。。
ちぇっ
恐い鬼監督が居るのです
あとでいちゃんと勉強して
嵐のボヤージュ見ようかな?
みんなお昼は食べたかな?