スポーの“ここがヘンだよ闘牛士!”

十六日(土)
午前二時前に寝る。

午前十時くらいに起きる。休日。
散髪。買い出し。
横山秀夫『半落ち』を読む。
いやはや、最後の最後にとんでもないプレゼントが用意されていた。読後感は爽快である。
しかし一方で、ちがうな、と思う。リアルの裏書きがうるさく感じる。ここまでやる必要はないし、こういうことがしたいのでもない。僕が物したい娯楽は、清張が揶揄したところのお化け屋敷の掛け小屋なのだと。

十七日(日)
午前二時半くらいに寝る。

午前十時半くらいに起きる。休日。雨。
ジタバタするのが当然なのだ。ジタバタもせずに天啓を待っていると、何もなく時間は過ぎるだけ。試行錯誤しーろ。

十八日(月)
午前零時すぎに寝る。

午前八時前に起きる。仕事。
やっぱり、こんなに良質なサスペンスを読んでいると……いま考えてるのはちがう気がするよな。面白いと思おうとしているだけなんじゃないか? そりゃヴァン・ダインは面白いよ。しかし、僕の初期衝動はばくちであり、ハードボイルドであることは間違いない。それにいまの思考では、本格をやろうとしながらも、ばくちが全輪になろうとしている。ダメダメ。モラでも、あくまでサイドストーリーだから活きたのだ。ばくちばっかりじゃつまらん。それは絶対に。まァ、山越のような例もあるが、あれもサイドが絡んでいる。そして山越はハードボイルドミステリーだ。

十九日(火)
午前二時すぎに寝る。

午前十時に起きる。有休。
ここ最近ずっと思案していたが、早くに起きたことだし、平日昼間だし、血迷ってTBTへ。
駅は綺麗になっていた。録音の動物の鳴き声がこだましている。街は何も変化なし。さっそくオッサンに絡まれてダベる。人情の街やなあ。故郷に帰ってきた気分。足が棒になるほど歩き回り、熟考の末、青春のT島へ。僕自身、ひさびさすぎてハンチクだったが、おおむね当たり。相手がいまは亡きDYSK出身の京女で、予告なしにDYSKが滅亡した舞台裏を聞かせてもらった。やっぱりTBTは素晴らしい。

二十日(水)
ひたすらO糖の応募ハガキの作成。めちゃくちゃ大変。
本格だとか、そんな縛りなく、ミステリーを書きてえなあ。いま読んでるのを終えたら、警察のことは調べよう。章の入れ替わりで倒叙は面白いな。
午前二時すぎに寝る。

午前十時くらいに起きる。休日。
春の嵐の中、買い出しと応募ハガキ投函。帰ったとたんに晴れる。かと思えば、また暴風雨。
残り時間のやるせなさ……そうだな、無駄なことをしているあいだにも、刻一刻とタイムリミットは近づいていく。まずは足もとの一歩を意識して。
ひょんな流れでMSMと電話。展開が速すぎる気がするが。

二十一日(木)
午前零時半すぎに寝る。

午前八時前に起きる。仕事。

二十二日(金)
午前零時半すぎに寝る。

午前八時前に起きる。仕事。

そういえば、S氏も似たような設定で書きまくってるよな、と思う。それも自分の経験した職業で。でも、初期はいろんなことをやらされている。たしか理由は、力をつけるため、だったか……。なら、僕とて同じようなことばかりはできんか。
魔が差して、TBTへ。週に二回はまずいだろ……。しかし、週末の夜というゴールデンタイムの人通りも見ておきたいという名目で。めちゃくちゃ混んではなかったが、そこそこ盛況。かつて通いつめていた傾城Nがいるんじゃないかと訪ねてみると、ホントにいた。久闊を叙して、話をしているうちに三十分をゆうに超えて四十分。タイマーが鳴らない、というか、おばちゃんが鳴らすのを忘れていたというトラブルである。追加料金を請求されるんじゃないかと身構えたが、そんなことはなく。まったく、いい時間だった。なつかしい。
かえすがえすも、傾城N……ものすごいバイタリティやないかい。負けてられへんぞ。

 

 

九日(土)
午前二時半に寝る。

午前十一時に起きる。休日。
名医で薬だけもらう。買い出し。

十日(日)
脳みそが硬化している。はたして、どうやって考えていたっけか……。その上、無駄なことばかりしている。クソミソやな。
午前二時前に寝る。

午前十時に起きる。休日。
愚弟親子が遊びに来る。一時間昼寝、買い出し。

十一日(月)
午前一時前に寝る。

午前八時前に起きる。仕事。ダメもとやから、行動が早いんかな。
ヴァン・ダイン『カブト虫殺人事件』を読む。
エジプト博物館内で殺されたカイル老人。博物館経営のエジプト学者のブリス、ブリスの妻のメリイト、ブリスの教え子でカイルの甥のソルヴィター、ブリスのエジプト探検隊のスカーレット、ブリス家の下僕のハニ……。さまざまな人間模様の渦巻く中で、カイル殺害の形跡はことごとくブリスにとって不利なものだった。ブリス逮捕に踏み切ろうとするマーカム検事とヒース部長を、探偵ヴァンスは制する。次に起こったのはブリス殺人未遂。さて……犯人は?
めずらしく、僕は読んでいて犯人がわかった。そしてラストも予見できるもので至極、腑に落ちた。あの『僧正殺人事件』と比べると、そりゃあデキは落ちるが、傑作である。面白い。

十二日(火)
午前零時すぎに寝る。

午前八時前に起きる。雨。仕事。

十三日(水)
午前零時すぎに寝る。

午前八時前に起きる。仕事。

十四日(木)
午前零時すぎに寝る。

午前八時前に起きる。仕事。
人物を考えはじめる。

十五日(金)
午前零時すぎに寝る。

午前八時前に起きる。仕事。
シンプルでいいのだとは思う。

 

 

二日(土)
午前二時半くらいに寝る。

午前十時くらいに起きる。休日。
買い出し。猫のプレゼントを買う。
原尞、去年に亡くなってたのか……合掌。チャンドラーに心酔してハードボイルドに捧げた生涯。誰に敬意を表し、何に人生を捧げるか。どうしたって人の一生ってやつは無限小で、短いものだ。つなぐためにあるとしたなら、何をつなぐか。これって大きなテーマだ。

三日(日)
午前一時半すぎに寝る。

正午に起きる。休日。買い出し。
かの大家も万年スランプってか。しかし、たまの休みの楽しみは新作のアイデアを練ることだという。そして、たいていは、うまくいかないと……。誰もがめざす連載にデメリットを感じ、一見、割に合わないと見られる書き下ろし専門になった。溺愛しているよな、推理物を。何より本嫌いだった過去の自分に向けて、可読性を重視しているという点も興味深い。
ヴァン・ダイン『僧正殺人事件』を読む。
家族ぐるみの付き合いをしているディラード家とドラッカー家。どちらも数学者の家長を擁しており、そこにたびたびチェスの研究者であるパーディが訪れ、親睦を深めている。ある日、ディラード家の一人娘・ベルの求婚者が殺される。死んだ男の名はロビン。弓矢で射抜かれたかたちで殺害された。それが『コック・ロビンは矢で殺された』というマザー・グースの子守唄になぞった殺人なのではないかと疑われていたころ、第二の殺人が起きる。それもまた子守唄に準ずるような殺され方だった。次々に起きるマザー・グース殺人を名探偵ヴァンスが解いていく――。
最高。至高の面白さ。究極のどんでん返し。それでいて理知的。これ以上は望めない読書体験。いやあ、素晴らしい……。

四日(月)
午前零時半に床につくが、なかなか寝つけず。寝たり覚めたり。

午前八時に起きる。仕事。

五日(火)
午前零時半に寝る。

午前八時前に起きる。雨。仕事。

六日(水)
午前零時すぎに寝る。

午前八時前に起きる。小雨。仕事。
掌編を募集しているところを見つけて、グリコ小説だったら適してたのになあと思ったけど、そもそもグリコってお題小説だったことを思い出し、レッキャもそうだったが、お題ってわるくないかもしれんという思いに至る。辞書引くか。八方塞がりだし。

七日(木)
と思ったけど、引いてもワケわからんわな。
午前零時すぎに寝る。

午前八時前に起きる。仕事。
とにかく、いろいろ本を漁る時期である。

八日(金)
午前零時半すぎに寝る。

午前八時前に起きる。仕事。
アンテナは張りつつも、焦らずいこうか。

 

 

二十四日(土)
午前二時半に寝る。

午前十時すぎに起きる。休日。
はたして伝染したかどうかはわからんが、起き抜けに咳も出ていたので耳鼻科へ。たんなる風邪。買い出し。
常にちがうものを書いていくべきだな。似たようなものを書いていても仕方ないし、書けてしまう。それがよくない、というのはセンセの言。あくまで、いまは準備期間中なのだから、いろんなことにチャレンジすべき。
山越はOSB向けに再修正。カッコ書きの統一化。おさまったかな。さて、どうなるかねぇ。

二十五日(日)
これ以上、持っていても仕方ないし、八作すべてOSBに投函完了。
午前一時半に寝る。

午前十一時前に起きる。雨。休日。買い出し。
そんなこんなでBE賞は見限ったので、金をふたたび下ろしておく。しかしOSB、どうなるかねぇ。どう転んでも、まったく後悔はないな。いまさらBEがよかったかも……なんていう思いも、いまじゃ微塵もない。サッパリしている。まァ暢気に待ちつつ、次作をそろそろ考えないとな。
内山純『ビリヤード・ハナブサへようこそ』を読む。
とあるビリヤード店に客から持ち込まれる難事件。個性豊かな客たちがあれやこれやと推理を展開する中、アルバイト店員の一人がビリヤードからヒントを得て謎を解き明かしていく連作短編集。面白みには欠けるが、安定感がある。
夕方、一時間仮眠。

二十六日(月)
ふとした思いつきから、昔書いた雪解小説をS江市仕様に直してみる。
なかなか寝つけず、眠れたのは午前二時くらい。

午前八時に起きる。携帯の充電コードが壊れており、充電ゼロでアラームも鳴らず。何かとあたふたする。仕事。

二十七日(火)
午前零時すぎに寝る。

午前八時前に起きる。仕事。
大昔のチンチロ小説を読み返してみる。途中まではわるくないけどな……ラストは無理がある。いまのところ、直す策がない。

二十八日(水)
午前一時前に寝る。

午前八時前に起きる。仕事。

二十九日(木)
OSB賞が締め切られる。はてさて。
午前零時半に寝る。

午前八時前に起きる。仕事。雨。
けっこう応募はあったんだろうか。どうなるかなんて、たしかなことはない。

一日(金)
楽しみに待つのは自由だが、頭を切り替えていかないと。
午前零時半すぎに寝る。

午前八時前に起きる。仕事。
K田サンがなぜかセンセに連絡を取ったらしく、四月から勉強会が再開される見通し。
はてさて、どうしたものか。考えてみたら、探偵小説しかない。いや、警察か。

 

 

十七日(土)
午前二時半に寝る。

午前十時半くらいに起きる。休日。
麻酔科。ちょっと首の筋が変になってたので、トリガーをいただく。
靴下を買っておく。歯科で検診&クリーニング。帰宅して一張羅にアイロンをかけておく。
山越の見直しを進める。まァ、もう大丈夫だろうけど。しかし、BEにハマるかハマらんかは、もうわからんところだなあ。しかし、ハマるかハマらんか、いつだって確信なんてない。そういうもんだ。

十八日(日)
午前二時すぎに寝る。

午前十時くらいに起きる。休日。
買い出し。風呂掃除。襟の処理がわからず聞きに行く。
山越はもういっちょ最後まで見直す。さすがに、何もないか。いや、何もないことはないんだが、もう大きな変更はない。本当に細かいところだけ。あとはテキストファイルに変換しての文字化け確認を来週末にするか。

十九日(月)
午前零時すぎに床につく。

午前七時すぎに起きる。大げさな恰好して仕事、くだらぬ懇親会。
山越について考える。やっぱり漢字はカタカナに変えてみようかな。普通に読めないし。あとはカッコの使い分けを、いまの自分の流儀に沿って直してみようか――どうするか。連休が終わっても、月末までは日にちがある。それをやりながら、もう一度見直しもできる。
ブツが売れたので梱包。

二十日(火)
午前零時すぎに床につくが、なかなか寝つけず。

午前八時前に起きる。ブツを発送。仕事。
綾辻行人『十角館の殺人』を読む。
衝撃の一行にまんまとやられる。しかしなあ……ただ、それだけでもあった。もう一発、何かあるのかと期待してしまったが。実際、見せ方の問題で、この犯人はこれといって変わったことはしていない。

二十一日(水)
そうだ、書くには読まなきゃな。
午前零時半すぎに寝る。

午前八時に起きる。雨。仕事。

二十二日(木)
午前零時半に寝る。

午前八時前に起きる。雨。仕事。

二十三日(金)
山越の投函先は、まだ悩むんだよな。
OSBには一族がいる。一族はOSB以外にない。でも山越もぶつけないと後悔するだろうか。OSBは今年一度きりのチャンスかもしれない。その点、BEは来年もある。あるが……今年挑戦しないといけない気もするのだ。
午前二時すぎに寝る。

午前十時半すぎに起きる。小雨。休日。
Sと大阪へ。天ぷらを喰い、ほうぼうブラつき、ラウンジで腰を落ちつけてBEとOSBの比較検討。Sの体調思わしくなく、早めに帰途。551を買って。
Sのアドバイスどおり、それぞれのメリットとデメリットを書き出してみたが、BEに好条件が揃っているわけではないことに気づく。それは実績を鑑みても、あきらかである。どこに進んだって険しい道だ。加えて、BEはやはり無難なものを求めているのではないか……とも思われる。いくら山越が強力な弾だといっても、これまで門前払い同然だったところも多々ある。基本的に“中”まで通されたのは、どこかしらトガッてるところだった。
別に今回の山越リニューアルが無駄になるわけではない。過去も含めて、人の目が見るという点では、OSBも同じ。難易度が下がるわけではあるまい。ただ、OSBに、山越の雰囲気は完全に合っているのだ。
うん、OSBだな。山越もOSBだ。これでまったく悔いはないよね。いっちょ、やってやろう。

 

 

十日(土)
午前一時半すぎに寝る。

午前九時半すぎに起きる。休日。
最近、胸のつかえは取れてきたな。何事も時間が癒す。
OSB賞に対しては一族がメインの弾なので、山越までぶつけなくてもいいか。山越はやはり強力な弾なので、BE賞に出す方向でいこう。金を振り込んでおく。買い出し。
医療費控除の申請。

十一日(日)
東野圭吾『容疑者Xの献身』を読む。
一気読みしちまった。まったく衝撃だよな。何より、なまじギャグの入った変人がテンプレ化している昨今の探偵モノには食傷していたのだ。読むにはこれくらいがちょうどいい。
それにしても山越の投函先はずっと悩むね。BEか、OSBか。
午前二時半に寝る。

午前十一時半に起きる。休日。
よく見てみるとOSB、ネット発表したものはNGとある。そうなると事情が変わってくる。山越、GoTo、会社、慰霊は除外したほうがよさそうだ。それに、よくよく見てみると、山越はテーマにそぐわないかもしれない。呪女も出版サービスを腐しているし、心証をわるくするかも。
ならOSBには水銀、中野、一族の三点かな。まったく問題ない。中野と一族が本命。
山越は心置きなくBE賞に。
慰霊はSF賞に出してみるか。スジをつづめる作業をこなしておく。
GoToはBN賞かな。
呪女、会社は置いておく。どうせならどこかに……とも思ったけど、未来のないところに出しても仕方ないし。

十二日(月)
山越の見直しをアタマから。勝負シーンに強烈な違和感。説明要らんのじゃないか? 思い切って取っ払ってみるか? モラでの成功例もある。
まったく整理のついていない劈頭の描写、年数の明示、勝負シーンの説明……直すべきだと感じた。思えば、いずれもセンセの添削だったが、モラを書き終えたいまだからこそ、その間違いに気づいた。そりゃ山越は落ちるよ。直そう。もはや僕の人生の何割かは山越だな……。いや、もうそれでいい。
午前三時前に寝る。

午前十時前に起きる。休日。
山越。劈頭の描写はスッキリ。そして説明を取り払っていく。最小限は残しつつ。格段に読みやすくなってきている……。
全部見直す。山越って、わりとミステリーやな。それに比べて、一族はまったくミステリーではなかった。そりゃ仕方ない。
さて、後半はほとんど問題なしかと。説明がおのずと減っていくためだ。問題は序盤、やはりR崎との対戦シーンが引っかかるので、何度も見直して修正。やられっぱなしの冒頭三局がダルいので、とにかく削り、A4一枚におさめる。どうなんだろうな。また冒頭から読み返してみるか。
R崎との対戦、初邂逅シーンまで再読。うん、よくなってる。これでいい。

十三日(火)
午前零時半に床につくが、寝つき悪し。

午前八時前に起きる。仕事。
なんだ、ネット掲載は過去であれば不問か。そうなると、また悩みのタネが増える……と思ったが、山越はどのみちBE賞だろう。

十四日(水)
午前零時半に寝る。

午前八時前に起きる。仕事。
OSBの弾が復活したので、やっぱり一族はSSかな? という色気も出たけど……なんというか、一族がおそらくSSには不向きで、半年も待ったあげくにガッカリさせられそうで、一方OSB相手なら大本命だから、やっぱりOSBかな、と思い直した一日。
帰ってから、呪女小説の修正。出版サービスに関する話は省く。こいつもOSB行きだ。

十五日(木)
午前零時半に寝る。

午前八時前に起きる。仕事。
それにしても、BE賞とOSB賞は楽しみだな。

十六日(金)
午前零時半に寝る。

午前八時前に起きる。仕事。
夜、名医へ。処置をいただく。猫の洗いものを済ませ、99161も磨いておく。何気にやるべきことが多いので、着実にこなしていく所存。

 

 

三日(土)
午前三時に寝る。

午前九時半に起きる。休日。
何を目指しているのか、明白だろう。なら、山越をOSB賞に出すのはちがうよな。
でもOSB賞は気になる。ならここには、出して後悔のない、ひたすら当てはまるものを投じていこうか。どれもわるくない気がするのだ。
山越はBE賞に充てよう。
目下、KM賞で選考中の一族は、これまでの戦績を鑑みるに、即ボツの可能性だってある。これってミステリーじゃないんだろうな、きっと。まだどうなるかわからんけども。
一族もBEに出せるように用意しておこうかな。五百枚におさめるのは可能なハズ。おさめておけば、他の普通の賞も視野に入れられる。
麻酔科。ブロック&トリガーをいただき、その足で名医へ薬だけもらいに行き、買い出し。Sおすすめの地元名物サンドを買って喰ってみる。とんでもなくうまい。
一族はただただ、へつる作業。なかなか隘路。

四日(日)
完走。四百八十六枚にまで減らしたが、SS賞にはA4枚数でまだ十枚超過している。もう一周せねば……。しかし、今回読み返して思ったけど、後半は心理描写が濃すぎる。それこそ十枚分くらい削ったほうがスッキリするかもしれん。
午前三時前に寝る。

午前十時半に起きる。休日。買い出し。
一族は削りに削り、なんとかA4で167枚に抑え込んだ……いやはや疲れ果てた。まるで純文学のような過剰なまでの長段落スタイルである。これはこれで執拗さが出て、わるくない書式。もとは六百枚を超えていたのに、かぞえると四百六十四枚まで減量成功。やってみるもんだな……。

五日(月)
午前零時すぎに寝る。

午前八時に起きる。寝足りぬ。雨。仕事。
一族は、KM賞の一次の当落にかかわらず、SS賞に出すか。ここまで減らしたんだし。よってBE賞には山越だけ。ルビを全部消して準備していかないと。
ルビを全部消して保存することに成功。しかし、たんに作中曲を変えるだけで横着してないか? せっかく身銭を切ってBE賞に出すのだから、しっかり直そうと思い立つ。読みにくかったセリフを地続きスタイルに。そして新たな作中曲に意味を持たせる。グッドマンだ。調べてみると、やはり興味深い背景があった。書き足す。あと、ルビは注意だね。意図的にテレコにしている箇所もあるから、最終的にすべて見直す必要がある。

六日(火)
午前二時半すぎに寝る。

午前十時すぎに起きる。有休。
Sと神戸へ。本屋をうろついて目ぼしいものを買い、ダンモJに向かうが、まさかの休業。代わりに立ち寄った喫茶店がクオリティ高く長居。港のほうまでぶらつき、帰りに寿司喰って帰途。足は棒。はてさて、今後はどうなるか。
山越直し。セリフからの地続きの直しは一応最後まで。まだちょっと甘いかもしれないが。曲が変わったので、ラストも「勝ちつづける……」では違和感がある。むしろ過去を振り切る方向で直す。あとはルビチェックかな。二月はまだまだあるし、もう一度通しで見直して最終稿としたいところ。三連休もある。

七日(水)
痔核がうずく。午前一時前後に寝る。

午前八時前に起きる。仕事。
山越のルビテレコ直し。

八日(木)
午前零時すぎに寝る。

午前八時前に起きる。仕事。
青崎有吾『体育館の殺人』を読む。
タイトルのとおり、とある高校の体育館で起きる密室殺人劇。動機がちょっとなあ。
山越の直しをしたあと、GoToの勝負シーンを思い切って書き換える。一箇所、モラに引用してカブっていたためだが、これでスッキリ。どちらもオリジナル。

九日(金)
午前一時すぎに寝る。

午前八時前に起きる。仕事。
おふ……。KM賞さえも、一族はまったくダメだった。ホントにミステリーじゃないんだな、これは。なんか、そんな気はしてたんだけどね。
なーんかな、一族小説、SS賞もちがうんだろうなって気はしてるのだ。かといって、BE賞? いくらお門違いの賞だったからといっても、ここまで負けつづきでは望みは薄い。僕の中で非常に気がかりなOSB賞にぶつけるか。だったら山越は? 山越だけBE賞に出すってのもなァ。
僕の持てる駒すべてを尽くして、OSB賞に挑んでみるか? 悔いなしだろう。いまのところ、モラが先鋒切っての主戦力なのだから、両輪は回っている。よし、そうしよう。出費も抑えられるしな。
OSB賞には、会社、水銀、呪女、GoTo、慰霊、中野、山越、一族。全面戦争である。
いや、待て待て……はやまるな。まだわからんぞ。決めかねている。

 

 

二十七日(土)
午前二時半くらいに寝る。

午前十時半くらいに起きる。休日。
散髪後、大阪へ。NMと落ち合う。
……無駄な一日。いや、無為な一ヵ月。でも、まァいいか。縛られるのはキツい。それにしても、女ってのは時間も金もかかるなあ。
無駄な一日も、一日だ。明日をとんでもなく有意義な一日にすればよい。モラだ。怠っていたモラの見直しだ。たった明日一日で、この不毛な一ヵ月をすべて挽回する。

二十八日(日)
NMと切れる。まったく。
気を取り直して、モラの最終見直しスタート。21/185
午前三時半に寝る。

午前九時半に起きる。休日。買い出し。
藤原伊織『ひまわりの祝祭』を読む。
若き天才画家、アートディレクターという経歴を持つ「僕」は、七年前に妻が謎の自死を遂げて以来、貯金を喰いつぶすだけの腑抜けになっている。そこへ、妻がかつて語っていたファン・ゴッホによる幻の八枚目の「ひまわり」の存在が見え隠れする。ひまわりの争奪戦に巻き込まれていく中で、妻の死の真相がしだいに浮き彫りになっていく。とまっていた時間が過去に向かって巻き戻され、だが確実に動き出す……。
傑作だわな。強烈なカタルシスを感じる。
モラ最終見直し。109/185

二十九日(月)
午前零時半に寝る。

午前八時前に起きる。仕事。
さすがに間に合わなそうなので、日中も見直しを進める。169/185
こりゃ間に合うな。やはり読み返すと、まだ小さなミスがチラホラと見つかる。ER賞に対してはどうなのかな、とは正直思うけども、いいのはたしかだ。

三十日(火)
午前零時半すぎに寝る。

午前八時前に起きる。仕事。
最後まで見直す。185/185
スジもより簡略化を図って直す。あとは一日、一応何かあったときのための予備日。

三十一日(水)
午前零時半に寝る。

午前八時前に起きる。仕事。
K田サンから、センセがnoteをやっているとの情報が入る。いまだ夢醒めやらぬ……か。センセも書きたいんだ。負けてられんな。
モラは体裁をととのえ、日付が変わる前に送信。五百二十五枚。一片の悔いなし。

一日(木)
雨。午前一時前に寝る。

午前八時前に起きる。雨。仕事。

二日(金)
午前零時半すぎに寝る。

午前八時前に起きる。仕事。

 

 

二十日(土)
午前三時半に寝る。

午前十時前に起きる。雨。休日。
K田サンに指摘されていた、一見差別的になりがちな部分を修正。よくなったんじゃないか。まだ直す余地はありそうだが。あと一、二回くらいは通しで見直すべきか。
NMと三時間に及ぶ電話。どうなんでしょうね。望み薄ではある。
雨はやんでいなかったが、サッと買い出し。

二十一日(日)
午前一時半に寝る。

午前十時半に起きる。休日。
来月に控える冠婚葬祭に備えて、スーツの直しや、外套その他もろもろを買いに行く。どうしようもない出費だよな。
K田サンが酷評していた、小泉綾子「無敵の犬の夜」を読む。
いや、めちゃくちゃ面白いな。どうなるんだろうと時間を忘れて読んでしまった。けっして好きなタイプの本ではないが、きっとこの作家を追う人は出てくるだろうし、主人公に感情移入しちまったのはたしかだ。

二十二日(月)
午前零時半に寝る。

午前八時前に起きる。仕事。

二十三日(火)
午前零時半に寝る。

午前八時前に起きる。仕事。
モラ、ゴミステーションの記述の間違いを思い出し、直す。

二十四日(水)
午前零時半すぎに寝る。

午前八時前に起きる。仕事。
モラをちょこちょこ見直す。

二十五日(木)
午前一時に寝る。

午前八時前に起きる。仕事。

二十六日(金)
午前零時半すぎに寝る。

午前八時前に起きる。仕事。

 

 

十三日(土)
午前二時すぎくらいに寝る。

午前十一時すぎに起きる。休日。
靴を修理屋にあずけ、麻酔科。ちょっと凝っていたので、トリガーポイントをいただく。
今年二度目の本籍地参拝。悩んだら買う。雪が降る。
入金。買い出し。

十四日(日)
K田サンの小説を読んでおく。あきらかに、これまでとはちがったことをやろうとしている。先が読めぬ。
午前一時半くらいに寝る。

午前九時すぎに起きる。休日。
完全に寝坊。K田サンとの勉強会。午前十一時前につくが、K田サンも寝坊していた。むしろ助かった。
それから午後十時まで、みっちりと。基本的には細かい添削を受けるが、いちばんの難点はスジ。ここを作り直す必要があるのではないか。
うどん喰って帰途につく。

十五日(月)
午前一時すぎに寝る。

午前八時前に起きる。雨。仕事。
平和な一日。スジを考え直す。もっと簡略に。しかし、簡略にも限度はあるか。

十六日(火)
午前三時前に寝る。

午前十一時前に起きる。有休。買い出し。
モラのベース直しを済ませる。あとは時間の許す限り、見直し見直し見直しである。
桃野雑派『星くずの殺人』を読む。
流行っているが、読んでみると大ハズレ……。一番見せたいはずの無重力空間での首吊り死体という要素は、いわゆる出オチである。話が散らかっており、文体も軽すぎて緊張感がない。もしかすると作者はユーモアを入れたかったのかもしれないが、すべて失敗している。
同時に自分のことも考える。やっぱりこういう書き方は寒いのかもな……。あきらかに狙っていると、人はそっぽを向くということだ。自分自身がもっとも嫌いなタイプじゃないか。

十七日(水)
午前零時すぎに寝る。

午前八時前に起きる。仕事。
スジも、もうだいぶできたかな。入り組んでいるところはスケールの大きい言葉でまとめる。ストーリー上、言及しなければならないところは最低限、入れる。

十八日(木)
午前零時半に寝る。

午前七時半すぎに起きる。雨。仕事。

十九日(金)
午前零時半に寝る。

午前八時前に起きる。仕事。