厨芥にまみれて蟄居していると殻竿を振り回して文旦を齧っていた生活が遠々しく感じた | スポーの“ここがヘンだよ闘牛士!”

十三日(土)
午前三時半すぎに寝る。

午前十一時半に起きる。休日。雨。
麻酔科、入金、買い出し。
夜、センセからワデン。明日会うというのに、フライングで長屋雑文の感想をいただく。ダメだった。前の和気雑文と時代が近いということもあり、似たような印象を受けたという。あと、これは激しく自覚はしていたのだが、内容に重複しているところがある。そして肝心の長屋にも葛藤がなく、起伏もなく、平板……との講評。しかし、長屋が霊異記で悪者に仕立て上げられていることは、重要なヒントなのかもしれぬ。本当に「王」は渡来系なのか? あと数日で調べないといけない。

十四日(日)
午前二時半くらいに寝る。

午前十時半に起きる。休日。
勉強会へ。M井サン同席。長屋雑文は期限も近いので、最低限、直すべきところをレクチャーされた。センセからは、盲滅法になるな、とも諭された。矢継ぎ早に新作を生むことはいいが、同じものを書いていても意味がないということか……。

十五日(月)
長屋雑文の直し。午前三時に寝る。

午前九時前に起きる。仕事。

十六日(火)
長屋雑文の直し。午前三時すぎに寝る。

午前九時前に起きる。仕事。

十七日(水)
長屋雑文の直し。序盤の説明を一気に端折り、会話に散りばめる。四十九枚にバック。
午前三時すぎに寝る。

午前八時半すぎに起きる。仕事。
夜、センセからワデン。長屋雑文、山越雑文の続編、頓挫している一族雑文などについて一時間ほど。どれもこれも、話は尽きぬ。

十八日(木)
長屋雑文の直し。五十四枚。
午前四時前に寝る。

午前九時前に起きる。雨。仕事。

十九日(金)
長屋雑文の直し。退屈になりがちな芸事の部分を削っていくが、思いのほか、大幅カットはできなかった。じつは必要不可欠な記述も多い。五十四枚で変わらず。
午前三時前に寝る。

午前九時前に起きる。仕事。
教授から連絡があり、週末に研究会が再開されるという。長屋雑文のこともあるので、僕は腰が上がらなかった。センセの意思を確認するためにワデン。行けるかどうかは微妙だという。まァそれはそれとして、またもや長屋ディスカッションがはじまり、さらに直すべき重要なところが出てきた。今夜で決めなければ……。

二十日(土)
できたかな……五十六枚。あとは最終仕上げが待っている。
午前五時前に寝る。

正午前に起きる。休日。
昼間から長屋雑文の直し。買い出し。
ルビ振りをしながら見直し、表紙づくり、ラストの執拗な修正、体裁を整えて試し刷りなどを経て、午後十時、もう大丈夫だろ……と脱稿。五十七枚。当初は酷評されていたが、いまとなっては全然わるくない。送った。
とりあえず後悔しないためにやってみよう、という程度の動機から、十日余りでここまで漕ぎつけた。何事もやってみるモンだわ。
さて、解放された。ファイルや資料を片づけて、まっさらな状態に戻る。しばらくは遊んでもいいでしょう。